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乙姫VS. 第八夜『ダンジョンズ&ドラゴンズ』

乙姫つづりと久寝ねねこは生きた心地がしなかった。
とはいえ、この絶対王者。味方であれば頼もしい存在ではあった。
危険なことは全て梓星ゆえに押し付ける。
それで生き残ろう。乙姫つづりは久寝ねねことうなずき合った。

その後……。
またドラゴンが襲って来た。ギンフレ王子が切り倒した。
100匹を超えるホブゴブリンの群れが襲って来た。ギンフレ王子が切り倒した。
なんか流星が落ちて来た。ギンフレ王子が投げ返した。

そしてダンジョンの最奥。
ラスボスのデーモンロードが待ち受けていた。

心導しるべの目は殺意がみなぎり、火を噴かんばかりだった。
対して涼し気な梓星ゆえ。
乙姫つづりと久寝ねねこは歓喜のあまり踊り出しそうだった。
黙って下を見ているだけでここまでこれたのだ。
後はギンフレ王子がデーモンロードを一方的に蹂躙するのを見るだけだ。

心導しるべが宣言する。
「デーモンロードは、たとえ刺し違えてでもあなたをぶっこぶっこぶっこぶっころすという決意の元、+17 Slay Anything Swordを手に襲いかかってきます」
「そうか」
微笑の梓星ゆえ。
しかし、乙姫つづりと久寝ねねこは忘れていた。
この王者は、ときに残酷な気まぐれを起こす。

「この程度の敵、我が相手をするまでもないな。つづりん、ねねこ、ちょっとこらしめてやれ」



…ふぇ?

思わず女児に退行する二人。
「二度言わせるな。やれ」
「「は、はい!!!」」
生命の危機に対する動物的反応から、二人は自分のキャラを前進させた。
降ってわいた死の危機。
どうする?どうする?

(ここで姫がしるべちゃんの靴を舐めて命乞いするシーンを入れようかと思ったんですが、さすがにどうかと思ってやめました)
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