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メモ系

2012-01-07 12:46
37 赤てし
赤城は躊躇した。目の前で呻く男は、確かにいけ好かない奴ではあるものの、屋敷の大切な一員でもある。これからしようとすることは、彼にとってどのような意味を持つのかも、薄々は知っている。恐怖で歪んだ目。あらゆる拘束器具でもてなされている勅使河原の指を、赤城はじっと見詰める。

posted at 03:57:01 削除

細く、長い、美しい指だ。「早くなさい」背後の椅子から、冷たい声が飛んだ。赤城は手にしていたミニチュアの様なベルトを、勅使河原の指に一本一本締めていく。きつく。きつく。肉を巻き込んで締まるベルトに、勅使河原の表情が更に歪む。ああ、痛いのだろう。それ以上に、恐ろしいのかもしれない。

posted at 04:00:38 削除

赤城の脳裏に、前夜施された加虐がよぎる。息の出来ないマスク。ギチリと軋む関節。荒縄の擦過痕、放てない欲望!熱が、頭をもたげ始めた。「あら赤城……どうしたのかしらぁ?」主の笑い声がした。勅使河原の指は、どんどん白く、青く、黒く変わっていく。身じろぎ一つ取れず、自分の指を見下ろして。

posted at 04:05:38 削除

――――羨ましい。浮かべそうになった言葉を必死で打ち消す。こんなに、沢山の束縛。雁字搦めな苦痛。逆らうどころか、悲鳴さえ許されないような緊縛。ああ、どんなにか、気持ち良いのだろう。赤城は歯を食いしばる。こんな、変態じみた思考は、私の本意ではありえない。勅使河原の表情。苦悶。ああ。

posted at 04:09:43 削除

「っはァ……!」口から漏れた息はもはや性感をあらわにしていた。勅使河原の指はパンパンに膨れ上がり、グロテスクな色彩を見せ付けている。ご主人様が立ち上がる音がした。赤城が横に下がれば、ご主人様は勅使河原への責めを始めなさる。赤城へは、一瞥たりともなく。

posted at 04:13:35 削除

恐ろしいほどに沸き上がる情欲に、赤城は目を閉じた。変容していく。狂っていく。もはやそれすらも心地好い。ご主人様のため、ご主人様のままに。ドロリと、赤城の精液は下肢をだらしなく伝い始めた。初めからわかっていた。赤城は思う。最初から、変わりなど無い。アヲ様に、搦め捕られたあの時から。

posted at 04:18:36 削除
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