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メモ系

2011-11-08 13:58
8 吸血鬼ご主人様と有里
まるで生活感のない、ただ綺麗なお屋敷の中で、いなくならないご主人様と、それにつき従う老人。もはや他の者はおらず、ただ最後に、老人の瞼が閉じるのを青年のままの主人は看取る。そしてそのまま、朝日が昇り、老人の上に灰が積もる・・・。
2011年11月1日(火) 11:07

あー・・・・・・・。うん何かうんごめんなさい。
2011年11月1日(火) 11:14

ご主人様は執事達を同質の異形にするのを嫌がって、でも執事達はどこまでもご主人様に付き従って、順に老いて、いなくなって、一番若い有里は、昼に去っていくしかなかった他の執事達から、その度にご主人様への厚いご奉仕を代替わりし続けて、
2011年11月1日(火) 11:16

それでもやっぱり時は来て、有里はせめて悲しませないよう、昼に、と思いながらも、でも夜になって。シワだらけの手が冷たいご主人様の若い手に触れて、交わす言葉もなくて。
2011年11月1日(火) 11:19

これから誰がご主人様に仕えてくれるのか、ご主人様に誰が寄り添ってくれるのか、それだけが気掛かりで。全てを一任するようになってしまった有里は、ご主人様の傍を離れるのが心配で、申し訳なくて。でもご主人様は何も言わないから、執事である有里も何も言わない。
2011年11月1日(火) 11:21

それで、有里の手がご主人様の手と同じ温度になった頃、温かな朝日が昇り、握られていた有明の手はぱたりとベッドに落ちて、吹き込む新しい一日の息吹が、さらさらと灰をさらって消してゆくんだ。
2011年11月1日(火) 11:22


「え?何?吸血鬼?はは!トモちゃん、おもろいわ~!何や俺の首ってそんなウマそおに見えるん?んもう、それならそうとゆうてくれれば、いっくらでも俺の首も体も触り放題やのにぃ~」「あっ?な、なにしとんねん自分!!包ちょ、止めっ、あかんっッ……!!!!!」「・・・・・え?」「何、」
2011年11月1日(火) 13:16

「何で、・・・・・・嘘や、ろ?」「ちょ、ちょお待って、ようわからん……どう、何?どうなっとんねん!?」「・・・・・・ははっ?ほんま、なん?ホンマにトモちゃん、吸血鬼になってしもうたん?」「・・・・・・」「俺の、飯食えんとか、どうでもええねん!!!何でや!?何でトモちゃんがっ!!」
2011年11月1日(火) 13:20

「アホやなあ、自分。俺がトモちゃん嫌いになる訳ないやろ?離れられる訳ないやん。ご主人様は、オレに一生お仕えさせてくれへんのです?」「なぁ・・・・・・」
2011年11月1日(火) 13:20

「俺の料理が食えへんのやったら、オレを食うてください」「俺の体は、俺の料理でできてます。俺の体は、…心も。俺は全部、ご主人様のもんです。せやから……俺を、食うて、もらえませんか・・・?」
2011年11月1日(火) 13:21
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