このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

その他

18th Feb 2021 from TwitLonger
ミッドナイトスワンの感想(めちゃくちゃ殴り書きだし途中だけど仕上がりそうにないから放棄する)

ミッドナイトスワン見てきたよ感想(2回目鑑賞時のメモ見ながらも含みます)


ミッドナイトスワン見てきたけどしんどいが過ぎて無理無理の無理。全人類観て。
以下ネタバレ考慮しないし自語りが多分に混ざる殴り書き感想。


もう最初の最初から無理なんだけど主人公の凪沙(なぎさ/草彅剛)さんがめちゃくちゃメランコリックで美しい。彫りの深さが陰を匂わせてて最高。せせこましいバックヤード、プリマに扮して白鳥の湖を踊るけどそこはニューハーフショークラブの舞台なんだよね。華やかで美しい画面。すでに伏線でしたありがとうございました。

もう一人の主人公の一果(いちか/服部樹咲)ちゃん、初登場シーンの後ろ姿が余りにごわっとべたっとした頭にホームレスかと思ったなんて言えない……(言ってる)
女子中学生が一人制服で歓楽街に酔いつぶれてる水商売のママを迎えにいって肩を貸して支えてあげているママに殴られながら汚いアパートに帰って口にするのは開封済みのポテトチップス、寝潰れたママが譫言のように名前を呼ぶから警戒しながらそばに行き、「ごめんね、ママも頑張ってんだよ」などと言われるのを黙って聞く、寝潰れたのを確認してからそっと握られた手をほどく、

もうさ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!
えっ何………?すでにここで100万回死んだ。
直後にお風呂場に退避して腕を痣になるほど噛み締めるシーンでさらに1000000万回死にました。古傷ある!!!!!自傷!!!!!!しんどいの鬼か?

そんな一果ちゃんを押し付けられることになった凪沙さん、最初のお母さんからの電話連絡に「俺」で出てるのでア°~~~~~~~~~ってなりましたカミングアウトしてないんだね分かります地獄か?
可愛くて綺麗な部屋に化粧中の女性、でも「男言葉」で「男声」の会話はい地獄!!!!!!!!!!!!!!
一果ちゃん押し付けられるまでめちゃくちゃ問答したんやろな絶対バレたくないやん折角東京に来て本当の自分に装ってホル注して自分だけのお城を作れたのに「小学生の頃にスクール水着が着れない、何で自分は女の子じゃないんだろう」と思って数十年以上海に行けないような繊細な子が!!!!??!!??!!?親に隠すために「男」をしなくちゃいけない!!!!!?!??!?!??!!人生はクソ

上京してきた一果ちゃん、無情動な様子がほんまに痛々しくて吐きそうでしたそうだね何言っても叩かれるかもしれないし助けなんてないんだよね(地獄の釜の蓋が開く音)
艶のないボサボサの髪に無情動な様子、肌荒れも酷いし服もうんあのやめよっかこの話。
二回目でそういや上京も高速バスだなあと気付いてしまいさらに心は死んだ。高速バスは安いんです。飛行機(LCC除く)や新幹線より安いし手間がないんです。広島から高速バス、多分8時間はかかる、それを厄介払する中学生に強いる(多分自覚はないだろうという悪意のある創造をしています)その意識的、また死んだ。なに?

これ凪沙さんと母親の会話でも顕著だったけど一果ちゃんは被害者だけど圧倒的に「厄介者」のスタンスなんだよね。会話の中だけでは「都会で頑張っている息子」の立場なんだもん凪沙さん。
さすがに一果ちゃん本人の前でないから出たワードとかもあったように思うし、でも最初の態度といい凪沙さんも一果ちゃんを別に最初から我が子として慈しみ庇護してるわけじゃない。
でも実際の東京では凪沙さんも被差別側の人間なんだよな。
一果ちゃんが悪い訳じゃないけど男をしていた頃の写真を握った一果ちゃんが、凪沙である自分と写真を何度も見比べるその視線、ああ~~~~~~~~~~~~~考えたくないですね「田舎に余計なこと言ったらアンタ殺すから」くらい言いたくなるそりゃまあ最低だが……(急に正気に返る)
被差別カースト。学校の先生も、クラスメイトも、表現される顕著な反応を見ながら「まあそうだよな」と諦めを持ってデジャヴを感じた。
一果ちゃんが凪沙さんをからかわれて椅子を投げたのは凪沙さんを庇ったのか、と最初は思ったけどどうなんだろうな…一果ちゃんも「自分はおかしい側の人間」だという自覚は多分にあったのだと思うし、なんだろうなあやるせないなあ……。
一果ちゃんが椅子を投げるのと凪沙さんが先生達につっけんどんなのは何の違いがあるのか?って話なんだよな。向けられる隠しきれない嫌悪、好奇、驚愕、不信、全部全部相手を同じ人間としてないんだよなあ~~~~~~~~~~ハイッ死にたいですね。

帰ってきて呼び出しの話をされた一果ちゃん、「謝りになんて絶対に行かない」って言う凪沙さんに救われたのではないかと思ってしまうのは自分の感情移入が過ぎるだろうか。
一果ちゃんのためではないとはいえ、「謝らない」ことはある意味一果ちゃんの行動の肯定とも取れるのだから。
(出会いからこの辺りまで二回目見たときに「いや普通に仲悪いわ!w」ってなったけど、一果ちゃんはママにできない反抗を凪沙さんには出来るし、それは染み付いた支配者への服従がないことによるものなのか、凪沙さんがマイノリティであることに帰結するのか、それとも前記の頭あったかい予想みたく感情の氷解によるものなのかとか考えてウニャってなった。あたまがわるいってかなしいね)

一果ちゃん、凪沙さんのかわいい部屋に今まであった「日常」が変わったことを、バレエ衣装や教室に希望が光ったことを感じたんだろうか…とポエミーになってしまう。
新しいこと、知らない世界、田舎ではあり得ない邂逅には間違いなかったと思うけどどうなんだろう。
新しい世界でも「クラスメイトのからかい」「凪沙さんの嘆き」「バレエ体験での嘲笑」なんかの痛みやストレスは現実としてなくならない。でもそれもそれで新しいこと、で…みたいなさー夢見がちやめろはい。

バレエの話、一果ちゃん元々バレエに興味があったんだろうし実花先生と会えたのは本当に幸運だったよね……。
でも個人的には一果ちゃんの体操着のよれ方や染みが本当にしんどかったし「お古でごめんね」って古いシューズをホイホイあげられるような人間のいる場所という圧倒的格差のある事実に既に心は死んだ。先生だけが支え。
独学というか見よう見まねだった訳じゃん憧れが身に余るという事実を突きつけられても逃げなかった一果ちゃんほんまにすごいし偉い、ハニージンジャーソテーをお食べ。
無情動つらいよ~~~~~一果ちゃんの無口はもはや緘黙(かんもく)なんじゃないかと思うしネグレクトの被害者にはありがちなんだよ無情動(無情動と書いていますが無感動、無反応、無気力などのあたりをまぜこぜにしたでっち上げワードとしてくれ)(今更では?)

※緘黙(かんもく)とは
ある条件や生活全般などで肉体的な問題がないにも関わらず発声でのコミュニケーションがとれなくなってしまうこと。
詳しくはググれ。

りんちゃんはなんで一果ちゃんに声をかけたんだろうなあ。バレエ教室での場面でなんかあったかなあんまり注視してなかった……←ここ二回目見たけどやっぱりもてるものの気まぐれみたいなものだったのかなくらいの。取り繕うのが上手くてでも本当は割とスレてるところもあるりんちゃんが近場に現れた見たことない毛色の違う子猫が気になったのか…くらいのあれしかあれだったけど他に何かあったかな……。
りんちゃん、いい子だよね自分には分からない価値観とか立場(自分は凪沙さんと一果ちゃんの方な人間)なのでアレだけど、「お金持ちの家の子も大変なんだな…」というのがわかる、嫌みのないライバルすぎて描き方が本当にうまいよね。
一果ちゃん既に家庭がわやだから友人関係でバチバチしてる場合じゃないもんな。それはそう。

凪沙さんのつらそうな場面、正直つらそうなのは可哀想だったけど垣間見えるセクシーにうってなった不埒な鑑賞者は自分です。
つらそうなの自体は女ホルの副作用かな~?という感じだけど、「母親への憧憬」のシーンや辛さの吐露が相まってくると途端に身体性との違和のしんどさが浮き彫りにされてつらいね。
「泣けばだいたい治まるわ」と言いながら「私は怖い?私は気持ち悪い?」と来て「なんで私だけ」「なんでこんな体に私が」ってなるのしんどすぎて無理です情緒不安定になっても体調を崩してもそれでもホルモン治療をして女になりたくてでも結局遺伝子や過去は変えられないし消せないんだよアーアーアーアーアーアーアーアーアーアーアーアーアー(発狂)

上で書いたりんちゃんいいこ、でもやっぱりりんちゃんもバレエは好きだった(というかまああれだけやってたなら人生の主軸の一部だったんだろうし)んだなあと「バイト」で個撮を勧めちゃうとこで見れて良かったなあと思うし、その後のママへの反論やごめんねの辺りからはやっぱりいい子だなあと思う。
りんちゃん、個撮したことあるとおもいます?どう?
一果ちゃんが椅子投げるとこはキャッキャしちゃった。もうこの頃は髪も肌もだいぶ綺麗だよね。でも一果ちゃんは一果ちゃんだな~って。

バレた後のバレエ教室あたりのシーンは


「サボってたらこんなんなっちゃった」
ああ~~~~~~~~~~~~~努力でしか保てない「女」性、うっつらい死にたくなるやめてむり。



「女になったから、お母さんになれる」なれないんだよ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~わかってるんだよそんなの本人が一番わかってるんだよ例え適合手術を受けても所詮作り物だから自分では産めないしMTFは一生ダイレーターとお付き合いしなくちゃいけない、FTMも自然な勃起はできないし射精することもないどうせ見た目を整えるだけのもので本来の性別になれる訳じゃない遺伝子の書き換えも性的違和を抱えてきた過去の人生も絶対に本物にはなれないこの先も何も変わらないんだよそれでも見た目だけでも形だけでも偽物であっても「女(男)」になりたい、本当であったはずの自分になりたいその気持ちああああああああ(発狂)
いや凪沙さんはガチでそう思ってたのかもしれないけどそれはそれで狂気だと思うんですよつらくない?つらいよ。
「病気」「化け物」まあよくあるよくある。ハハハ。このくらいじゃ驚かないけど肉親とかから言われると事実めちゃくちゃ死にたくなりますから注意な、みんな気をつけてくれよな。
凪沙さんのこの時の勝負コーデがめちゃくちゃキメキメで超かっこよかったから素晴らしいなと思いました。
1/5ページ