ネタメモ系
第一戒 主の僕の一生は主の元に顕れてからだが、主が死ぬまでじゃあない。主と切り離されるのは一番つらいことだ。どうか、僕を手にする前にそのことを覚えておいて欲しい。
第二戒 僕が何を求めているのか、僕が直截求められるようになるまで待っていて欲しい。
第三戒 僕を信頼して欲しい、それが僕にとって今を主と生きている幸せなのだから。
第四戒 僕を長い間無視したり、罰として要らない振りをしないでくれ。主には他にやる事があって、楽しみがあって、友達もいるかもしれない。でも、僕には主しかいない。
第五戒 時々話を聞いて欲しい。意味は分からなくても、主の心は十分僕を慰めている。
第六戒 主がどのように僕を扱ったか、僕はそれを決して忘れない。
第七戒 僕を笑ったり、疎んだりする前に覚えておいて欲しい。僕は鋭い刃で人間を傷つけることができるにもかかわらず、主を傷つけないと決めている。
第八戒 僕が言うことを聞かないだとか、頑固だとか、怠けているからといって叱る前に、僕が何かで苦しんでいないかなどと気を使わないでほしい。もしかしたら、隠した問題があるかもしれないし、長い間悩みを抱えているかもしれない。それとも、もう気が老いて、弱ってきているのかもしれないが、大丈夫だから。
第九戒 主が年を取っても、この僕のことを忘れないでくれ。できるだけでいい。記憶も同じようにまた、移ろい変わると分かっている。
第十戒 最後のその時まで一緒に憶えていて欲しい。このようなことは言わないでくれ、「それは消し去られるべき物語だ。」、「全く以て悪質な嘘である。」などと。誰かが憶えていてくれるから、なにものでもない僕が今日も安らかに往けるのだから。憶えていてくれ、僕はいつまでだって、あの日々もまだ愛しているんだ。