「自分が、情けないです」
風邪を引いて具合悪い、ちょっと弱気になってるグラスはそう言った。耳をぺたんと伏せて、熱に浮かされて頬が赤く染まっている。息だって苦しそうなのに、グラスの口から出てきた言葉は自責の念。ご飯を食べ終わって一段落というタイミング。
「グラスー。風邪は誰だって引いちゃいますよー?」
「エルは引かないじゃないですか」
「エルエルは風の子デスから。グラスはギリギリまで頑張り過ぎなんデスよー」
頭をよしよしと撫でてあげる。手は振り払わないくせに、むっと不満そうな顔。
「子供扱いしないでください」
「たまにはアタシにお姉ちゃん気分を味わわせてください」
起きていようとするグラスをベッドに寝かせて、おでこに冷却シートを貼ってあげる。
「ちゃんと寝たら明日にはきっと良くなります」
「……ほんと?」
「スィ!」
グラスが元気になるように、冷却シートの少し上にちゅっとおまじない。小さい頃にママがしてくれたやつ。
「子供扱い」
「ふふっ、エルエルのママのとびきりのやつデス」
「……ありがとう、エル」
グラスが頭まですっぽり布団を被ってしまったので、アタシは小さな土鍋を片付けに部屋をそっと後にした。
「グラスー。風邪は誰だって引いちゃいますよー?」
「エルは引かないじゃないですか」
「エルエルは風の子デスから。グラスはギリギリまで頑張り過ぎなんデスよー」
頭をよしよしと撫でてあげる。手は振り払わないくせに、むっと不満そうな顔。
「子供扱いしないでください」
「たまにはアタシにお姉ちゃん気分を味わわせてください」
起きていようとするグラスをベッドに寝かせて、おでこに冷却シートを貼ってあげる。
「ちゃんと寝たら明日にはきっと良くなります」
「……ほんと?」
「スィ!」
グラスが元気になるように、冷却シートの少し上にちゅっとおまじない。小さい頃にママがしてくれたやつ。
「子供扱い」
「ふふっ、エルエルのママのとびきりのやつデス」
「……ありがとう、エル」
グラスが頭まですっぽり布団を被ってしまったので、アタシは小さな土鍋を片付けに部屋をそっと後にした。