君と
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《君と抱く》
余命宣告を受けた。
ボロボロの私の体は、あと1ヶ月くらいしかもたないらしい。
『ねぇ、ジン。私、確かに悲しいけれど、治らなくてもいいんだよ』
「……」
『あと1ヶ月だと思うから、ジンも我が儘をきいてくれるし、傍にもいられる、日々が輝いて見える。まだ若くてそこそこ綺麗な私だけをジンの記憶に残せる、それもいいなって思うんだ』
現に彼は、抱えていた任務を速攻で終わらせ、新しい任務も受けていなかった。
「…、それでいいのは、お前だけだろ。記憶の中でしかお前は笑わなくなる、怪我して帰ってきても泣きながら治療する奴もいなくなる」
『…』
「…なあ、少しでいい。諦めるのを先に伸ばせ」
『研究所にかけあうの?』
「どうせ無理だと思ってんだろ…だったら今日だけ時間を治療に割け。それで2日長く生きられれば儲けものだ」
『――うん、そうだね』
私以上に、私の病気を受け入れられない彼が、愛おしかった。
そんなジンが見れただけで、未練なんてあってないようなものだと思えてしまうくらいに。
そんな彼につれられて、組織へ血液や診断書を提供しにいった。
君と抱く
(小さな希望。それが叶わないとしても)
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