君と
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《君と迷う》
ジンは考えていた。
余命一ヶ月の彼女。只でさえ短い残りの人生を、任務に費やすのはあまりにも馬鹿らしいと。
雨月も考えていた。
残りわずかな余生。どう使うのがいいだろうかと。
「任務は気にするな。したきゃしてもいいが、する必要はない」
『…私、最期までジンの役にたっていたいの』
「…」
『でもね、ジンとしたかったこといっぱいあって……』
彼女の瞳は揺れていた。
自分らしくいたい、でも、やり残したこともある。
どうしたら、悔いが残らないか―
『私、わたし…』
「…俺がお前を好きになったのは、役に立つからじゃねぇ。傍にいて楽しい奴だったからだ」
『…っ』
「好きに生きていい。俺を気にする必要はない」
『…馬鹿。私は、貴方のいない思い出なんて、1頁もいらないわ』
笑いながらも彼女の目から溢れた涙をすくい、ジンは愛しそうに目を細めた。
「組織の研究チームに…薬ができないか掛け合ってもいいか」
『その時間すら惜しい、って言ったら?』
「…」
『未来は確かに欲しいよ。でも、そのためにジンと過ごす時間が短くなるなんて嫌』
「…そうだな」
君と迷う
(どうしたらいいか)
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