リクエスト1
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《幸せな日常》
『御剣さん、ただいま♪』
「ム、お帰り雨月。今日は早いな」
ここは上級検事室。一般人をやたらに招き入れてはいけない場所なのだが…
『今日は半日実習だったんです。苺タルト買ってきたから一緒に食べましょう!』
「では、紅茶を煎れよう」
『御剣さんの紅茶大好きです!』
嬉しそうに箱を開ける雨月は、毎日のように来るので周りも咎めなくなった。
何せ、雨月は私の恋人なのだから。
『美味しいですね♪』
「そうだな」
嬉しそうに頬張る彼女を見ているど、こちらまで綻んでしまう。
「雨月、ついてる…」
『ん?どこですか??』
唇の端についた苺ジャムをナプキンで拭ってやる。
『なんか、子供扱いしてません?』
「しているつもりはないが?」
『無意識に子供扱いですか』
頬を膨らます彼女は少々子供っぽいとは思う。
そこがまた可愛らしいのだが。
「そう拗ねないでくれたまえ」
『拗ねてませんー』
こう言い出す彼女は確実に拗ねている。
ムキになってまたタルトを頬張る彼女の手を止めさせた。
『…何するんですか』
「そんなに急いで食べるとまた……」
再びジャムをつけている彼女の唇に舌を這わせる。
「…甘い、な」
ビクッと肩を震わせた彼女に、つい笑みが零れた。
『な、な…』
「子供扱いは嫌なのだろう?」
『だからって…』
「"恋人"扱いも嫌なのか?雨月…」
ゆっくり耳元で問えば、真っ赤になって首を横に振る。
それがまた可愛らしくて、顔に手を添えて唇を合わせる。
柄にもない事をしているのは解っているのだが、雨月相手だと何故か甘くなってしまう。
『…御剣さん……』
「なんだろうか」
『もう一回…///』
機嫌も直り、はにかみながら強請る彼女の頼みを断る理由などない。
角度を変えて再び口づける。一度といわずに、何度も何度も…
『んん…御剣さん…』
「…」
『好き…』
「私も好きだ」
唇を離して頭を撫でる。
この時だけは雨月も子供扱いと怒らない。
「…雨月すまない、もう少し仕事が残っているのだ」
『どのくらいかかります?』
「1時間程か…定時で帰れる筈だが」
『待ってていいですか?』
袖を掴みながら問う彼女の頭をまた撫でる。
「そうだな…その間に今日の実習のレポートでも書いていてくれたまえ」
『なんか、先生みたいですね』
「ム…そうだろうか」
『もしくはお母さんです』
クスクスと笑みを零す雨月につられて私も少し笑ってしまった。
幸せな日常
…
……
………
『終わったぁ!』
「こちらも終わりだ」
資料を整える彼女を横目に、自分も書類をまとめて帰り仕度をする。
「今日は送っていこう」
『え?いいんですか!?』
「レポートのご褒美といったところだな」
普段私の帰りは遅いから、彼女は先に帰らせていたが…たまにはいいだろう。
『あの車、一回乗ってみたかったんです!』
「それは、よかった」
『私、助手席座っていいんですか?』
「無論」
嬉しそうに荷物をまとめてドアに向かう雨月の手を掴む。
『?、御剣さ…ん』
振り向いた彼女の唇を奪う。
そのままドアに手をかけようとしたら、今度は私が掴まれた。
『もう一回…///』
明日も
明後日も
その先も、
ずっとずっと
こんな日が続けばいい。
Fin
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