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《小悪魔同士》
ガリューウェーブのボーカルで、法廷でエアギターを掻き鳴らし、褐色の肌と綺麗な金髪と碧眼を持つ彼。
牙琉響也。は、私の恋人だったりする。
勿論周りには秘密で、デートもろくにできない私が今まで癇癪も起こさず付き合っていられるのは、仕事が一役買っている。
「羽影補佐官、この裁判の報告をお願いしていいかな」
『了解です。牙琉検事は明日の裁判の証拠品リストチェックしておいて下さいね』
「OK」
そう、彼は検事で。私は彼の検事補佐官。
しかも私はガリューウェーブのマネージャーもしている。となれば、仕事の間はずっと傍にいられるわけだ。
プライベートの方が短い彼だから、私はこの関係でも十分満足できている。
のだけど。
『牙琉検事、報告終わりました』
「ありがとう、こちらも一段落ついたよ…ねぇ、雨月……」
『…仕事中ですよ』
「そうだけど…」
彼の方は傍にいるだけ、仕事の間だけ、というのでは満足できないようで。
少しでも時間が空くとプライベートに戻ってしまう。
今も、下の名前で呼んで、するりと伸びてきた手は私の頬を撫でた。
『…一回だけですよ』
座っている彼の前に身を屈めて、そっと唇を合わす。
きっと、長くなれば歯止めが効かなくなるから。それはほんの一瞬のできごとだ。
『もう少し、頑張れますか?』
「頑張ったご褒美は貰えるのかな?」
『集中して早く仕事が片付いたら、打ち合わせということで家にご飯食べに来ます?』
「よし、早く終わらせよう」
にこり、と笑った後。てきぱきと仕事をこなす彼が愛しい。
私は彼に求められている。
それを実感できることが、私が満足できる理由。
(僕からしてみれば)
(キス一回で)
(足りるわけないだろう)
『はい、どうぞ』
「ありがとう。久しぶりだな、雨月のご飯」
『一月ぶりくらいですね。さあ、冷めないうちに』
「もっと食べてない気がしてたよ。いただきます」
『いただきます』
こんな口ぶりだけど、彼が私の作る料理を食べるのは、まだ4回目だったりする。
前回までの3回が割と密だったせいもあるけど。
「相変わらず上手だね。こんな短時間で作れるなんてさ」
『冷凍しておいたストックをフル活用しましたから。そのミートボールも、デミグラスソースも』
「冷凍してあってこの味なら文句ないよ。本当に美味しい」
『、ありがとうございます』
彼の爽やかな笑顔と褒め言葉は、私にとっての原動力だ。
もともと料理なんて得意じゃなかったのに、
"雨月の手料理食べたいな"
なんて言われて慌ててまともに作れるメニューを準備した。それが3通りで、前回までに使い果たしてしまっレパートリー。
あんまりに"美味しい"と言ってくれるから、あれから随分練習したのだ。
「雨月のご飯を毎日食べれる人は幸せだね」
『…響也さんにそうやって、毎日褒めて貰える人も幸せでしょうね』
「君が幸せになるなら、何度でもいうよ」
『貴方が幸せになるなら、もっと上手になります』
顔を見合わせて、照れ隠しのような笑みを浮かべた。
私は君をやる気にさせる小悪魔
君も私をやる気にさせる小悪魔
だと思うんだ。
(僕もちょっと意地が悪いかな)
(君の指にある絆創膏の数)
(それが僕の為の努力だと思うと)
(たまらなく愛しい)
Fin.