ライトラスト ‐§1‐
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今のハーツラビュルの掟が気に食わないのなら、リドル寮長と決闘して自分が寮長になればいい。
誰よりも大きい声量で図書室に登場したクロウリー学園長は、最後には小声でそうアドバイスして去っていった。
二年生の成績優秀なリドル寮長に、入学して間もない一年生が敵うのか。現実的な問題は差し置いて、リドル寮長に謝罪をせず、なおかつ現状を打破するには決闘で勝利して権限を奪うしかない。
既にエースとデュースはやる気だ。
「……で、寮長に挑もうっていう果敢なオレたちに対して、ミオはまだこの首輪外してくれる気になんないわけ?」
「勝手に外したら話がこじれない?」
「そーやって妙に一線引くのやめない?ユウもグリムも巻き込まれてんのにこれ以上こじれるもないでしょ」
「ああ。ガチンコの勝負やり合おうってんのに、ハンデつけたまんまじゃガチじゃないからな」
「決闘前に外してくれると思うけど……分かった」
エースに近づき、両腕を伸ばして見上げる。指先が首輪に触れた。
「うおっ」
「何驚いてるの」
「や……なんでも」
そのまま両手で握り込む。目を閉じて、消え去るように、強く念じる。触れていた感覚が消えたのを合図に目を開くと、それは霧散していた。エースがぐるりと肩を回す。
「あー、やっと自由になった」
「ミオ、こっちも頼めるか」
「少し待って。無事に首輪だけ消せるのは分かったから先にユウから」
「オレ実験台かよ!」