ライトラスト ‐prologue‐
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「こんばんはー。優しい私が夕食をお持ちしましたよ」
「…こんばんは、クロウリーさん?素敵な寮にご案内いただき感謝します」
「ちょっとちょっとなんですかその怖い笑顔は!それに、入学式で暴れて追い出したはずのモンスターが何故ここに!?ユウくん、説明をお願いします!」
「それが、実は……」
ユウは語った。
この廃寮にはゴーストという先住民がいたこと。そのゴーストが自分たちを脅かしてきたこと。グリムのと協力して、なんとか追い払ったところだということ……。
「……ははあ、ゴーストが悪戯を。そういえばこの寮には悪戯好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄りつかなくなって無人寮になっていたのを忘れていました。」
「こっちは大変だったっていうのに、ひでーヤツなんだゾ」
「しかし、ふぅむ……みなさんが協力してゴーストたちを追い出してしまうとは」
「私はなにも。そこのユウさんと猫のコンビのおかげです。猫の炎魔法がゴーストたちに有効だったので、幸いでした」
「だーかーら!オレ様は狸でも猫でもねーんだゾ!」
「そこの猫……グリムの魔法は強力ですが、命中や指揮に難がある。ユウさんがその弱点をカバーしたんです」
「ふむ……わかりました。おふたりさん、ゴースト退治もう一度見せてもらえます?」
―――
ゴーストを再度追い払うことを無事にクリアした二人(一人と一匹)相手に、クロウリーは感嘆。
自分勝手なモンスターをうまく誘導して協力の形に持っていく、「猛獣使い的な才能」を見込まれたユウは、学園の雑務と引き換えに猫狸改めグリムと共にオンボロな寮に住まうことと学内の滞在を許された。
「さて、ミオくん。闇の鏡による寮分けですが、先日の火災騒ぎで部屋が煤だらけです。少し日数をいただきますが、よいですか?もちろん授業には出席してもらって構いません」
「分かりました。あの。寮が決まるまで、ユウさんとここで寝泊まりしても?」
「それは構いませんが…このオンボロ寮に?貴方も物好きですねえ」
「突然魔法が飛び交う異世界に呼ばれた子を、ひとり放っておけませんので」
「ミオさん…!」
「…良いでしょう。では、任せましたよ」