Chapter4 - Control Your Own Zone
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カウントストップされ、塗り返す間もなく敵がエリアを確保する。そして前衛にいた味方たちは一人、また一人とデスしていく。気付けば残りはデニムキャップ一人のみだ。
(人数不利だ……一旦引き下がろう!)
退路を塗ろうとしても囲まれてしまう、そう判断したデニムキャップはスーパージャンプで自陣に戻り、またエリアへと向かっていく。人数差がついたことで、敵はどんどん前線を押し上げてカウントを進めていく。
『おっとブラボーチーム、アルファチームに迫る勢いで進出してきたで!』
『アルファチーム、これはピンチじゃ!』
(このままだと、カウントリードされてしまう!どうにかしないと……)
前線に向かおうとして、デニムキャップは思いとどまる。――今はまだ出るべき時ではない。スカルならきっとそう言うはずだ。
(そうだ、こういう時こそ対処を焦らずに、安全な場所でスペシャルを溜めて打開するんだ……!)
スカルに言われたことを、一つ一つ思い出しながら、敵の射程内に入らない場所でスペシャルを溜めていく。
(私はこの編成の中なら最長射程。射程の差を味方につければ、有利に戦えるはず……スカルくんみたいに!)
『なんとブラボーチーム、ここでカウントリード!』
『エイ!(このままノックアウトしてしまうのかー!?)』
敵にカウントリードを取られても、とにかくマルチミサイルを撃つまで生き残ることを最優先する。今のデニムキャップには、焦りも迷いもない。
(敵の残りカウント20……行ける!)
スペシャルが溜まると同時に、マルチミサイルを構え、4人をロックオンして発射する。横幅の狭い通路に16発のミサイル。巻き込み事故を誘発するには十分すぎる状況だ。
『ここでデニムキャップ選手のマルチミサイルが二人にヒットじゃ!』
『残りカウントはあと僅かやで!』
人数有利は出来た。後はエリアを取り返すのみだ。敵の残りカウントは10。カーリングボムの跡を辿り、残る敵の追撃を振り切って、一直線にエリアへと向かう。
(勝ちたい……私、勝ちたい!)
必死の思いでエリアを塗り返す。敵の残りカウントは――3。
『なんとここで、アルファチーム、カウントストップ!』
『エイ!(勝負はまだまだ分からないよ!)』
飛び交うスプラッシュボムを避けながら、再びエリアを確保する。敵のノックアウト勝ちは一先ず阻止することはできた。後はカウントリードを取り戻すだけだ。
『注目のデニムキャップ選手、動向はどんな感じやろか?』
『エイ!(普段は突っ走りがちなデニムキャップ選手だけど、今回はすごく冷静に試合を進めてるね!)』
デニムキャップ側が再び前線を上げ始める。前衛のシューター達が撃ち合い、デニムキャップがエリアを塗り返しながら、カウントは徐々に進んでいく。ペナルティカウントが無くなり、残り40で止まっていた残りカウントの数字が、カウントリードを目指して追い上げを始める。だが、それを阻止せんとばかりに、デニムキャップをトリプルトルネードが取り囲む。
『おっとここでブラボーチームのスペシャルウェポン、トリプルトルネード!デニムキャップ選手、巻き込まれてしまう!』
逃げることもできないまま、カウントストップと共にデニムキャップはリスポーンへと飛ばされてゆく。だが味方のエナジースタンドの恩恵を受けて、1秒で復活する。
『しかしアルファチーム譲らない!再びエリア確保!残りカウントは20を切ったぞ!』
(……勝ちたい、絶対に勝ちたい!)
ステルスジャンプで、すぐさま味方の元へと駆けつける。エリア内は両チームのメインとサブの激しいぶつかり合いだ。
(S+になりたいって、スカルくんに少しでも追いつきたいって、願ったんだ……だから……!)
残りカウントが10を切った。このままエリアを確保し続ければカウントリードだ。緊張感は高まり、敵の攻撃と塗り返しも激しさを増す。
『エイ!(ここでカウントストップだ!アルファチーム、カウントリードまで残り1カウント!)』
(勝つんだ……!)
弓を引き、狙いを定めてインクの矢を放つ。放たれた矢は、エリア内の敵に直撃した。
「…………!」
弾け飛んだインクが、エリア内に飛び散る。それが引き金となって、再びエリアはデニムキャップ側の物となった。
『……カウントリード! 2、1……試合終了ー!!』
笛の音が鳴り響いた。それと同時に、周囲からは拍手と歓声が湧き起こる。
『アルファチーム、ノックアウト勝利ー!!』
(勝てた……私……勝てたんだ……!!)
デニムキャップはそのまま、どっと疲れが抜けたようにその場に座り込んだ。相棒のように使い込んできたLACT-450を握る左手は、喜びで僅かに震えていた。
(人数不利だ……一旦引き下がろう!)
退路を塗ろうとしても囲まれてしまう、そう判断したデニムキャップはスーパージャンプで自陣に戻り、またエリアへと向かっていく。人数差がついたことで、敵はどんどん前線を押し上げてカウントを進めていく。
『おっとブラボーチーム、アルファチームに迫る勢いで進出してきたで!』
『アルファチーム、これはピンチじゃ!』
(このままだと、カウントリードされてしまう!どうにかしないと……)
前線に向かおうとして、デニムキャップは思いとどまる。――今はまだ出るべき時ではない。スカルならきっとそう言うはずだ。
(そうだ、こういう時こそ対処を焦らずに、安全な場所でスペシャルを溜めて打開するんだ……!)
スカルに言われたことを、一つ一つ思い出しながら、敵の射程内に入らない場所でスペシャルを溜めていく。
(私はこの編成の中なら最長射程。射程の差を味方につければ、有利に戦えるはず……スカルくんみたいに!)
『なんとブラボーチーム、ここでカウントリード!』
『エイ!(このままノックアウトしてしまうのかー!?)』
敵にカウントリードを取られても、とにかくマルチミサイルを撃つまで生き残ることを最優先する。今のデニムキャップには、焦りも迷いもない。
(敵の残りカウント20……行ける!)
スペシャルが溜まると同時に、マルチミサイルを構え、4人をロックオンして発射する。横幅の狭い通路に16発のミサイル。巻き込み事故を誘発するには十分すぎる状況だ。
『ここでデニムキャップ選手のマルチミサイルが二人にヒットじゃ!』
『残りカウントはあと僅かやで!』
人数有利は出来た。後はエリアを取り返すのみだ。敵の残りカウントは10。カーリングボムの跡を辿り、残る敵の追撃を振り切って、一直線にエリアへと向かう。
(勝ちたい……私、勝ちたい!)
必死の思いでエリアを塗り返す。敵の残りカウントは――3。
『なんとここで、アルファチーム、カウントストップ!』
『エイ!(勝負はまだまだ分からないよ!)』
飛び交うスプラッシュボムを避けながら、再びエリアを確保する。敵のノックアウト勝ちは一先ず阻止することはできた。後はカウントリードを取り戻すだけだ。
『注目のデニムキャップ選手、動向はどんな感じやろか?』
『エイ!(普段は突っ走りがちなデニムキャップ選手だけど、今回はすごく冷静に試合を進めてるね!)』
デニムキャップ側が再び前線を上げ始める。前衛のシューター達が撃ち合い、デニムキャップがエリアを塗り返しながら、カウントは徐々に進んでいく。ペナルティカウントが無くなり、残り40で止まっていた残りカウントの数字が、カウントリードを目指して追い上げを始める。だが、それを阻止せんとばかりに、デニムキャップをトリプルトルネードが取り囲む。
『おっとここでブラボーチームのスペシャルウェポン、トリプルトルネード!デニムキャップ選手、巻き込まれてしまう!』
逃げることもできないまま、カウントストップと共にデニムキャップはリスポーンへと飛ばされてゆく。だが味方のエナジースタンドの恩恵を受けて、1秒で復活する。
『しかしアルファチーム譲らない!再びエリア確保!残りカウントは20を切ったぞ!』
(……勝ちたい、絶対に勝ちたい!)
ステルスジャンプで、すぐさま味方の元へと駆けつける。エリア内は両チームのメインとサブの激しいぶつかり合いだ。
(S+になりたいって、スカルくんに少しでも追いつきたいって、願ったんだ……だから……!)
残りカウントが10を切った。このままエリアを確保し続ければカウントリードだ。緊張感は高まり、敵の攻撃と塗り返しも激しさを増す。
『エイ!(ここでカウントストップだ!アルファチーム、カウントリードまで残り1カウント!)』
(勝つんだ……!)
弓を引き、狙いを定めてインクの矢を放つ。放たれた矢は、エリア内の敵に直撃した。
「…………!」
弾け飛んだインクが、エリア内に飛び散る。それが引き金となって、再びエリアはデニムキャップ側の物となった。
『……カウントリード! 2、1……試合終了ー!!』
笛の音が鳴り響いた。それと同時に、周囲からは拍手と歓声が湧き起こる。
『アルファチーム、ノックアウト勝利ー!!』
(勝てた……私……勝てたんだ……!!)
デニムキャップはそのまま、どっと疲れが抜けたようにその場に座り込んだ。相棒のように使い込んできたLACT-450を握る左手は、喜びで僅かに震えていた。