Waltz

長い間、ずっとMと話しあった。

今まで分かりあえなかった時間を埋めるみたいに、本当につまらないことからとても大切なこと、すべてをお互いに話した。
それで相手のことを完全に理解したわけじゃない。
どこまでいっても俺達は平行世界に生きた「俺」達のうちの二人であることは変わらず、ゼロを気が遠くなるほど並べたわずかな確率で偶然にこの場所へ辿り着き神として出会ったに過ぎない。


だが、だからこそ、成しえたことも成しえることもあるはずだ。

それが俺達の出した結論だった。


消してきたたくさんの命に、星に、世界にけじめをつけなきゃならない。
砂時計を延々とひっくり返すだけの行為もおしまいだ。



ハテナはずっとそばで俺達の話を聞いていたがあいつはあいつなりにわかってくれたらしい。
わざわざ確認しなくたって分かるんだ。あいつは俺達の友達なんだから。

…さすがにハテナの存在を「いらないものを捨て続けた混沌から生まれたモノ」なんて種明かしをMがした時には泣かれてMと一緒に謝り続けるしかなかったけれど。(俺がしでかした事じゃないが、誰だって自分より幼い存在が泣いていればどうにかしてやりたくなるもんだろ?)
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