A 道端の雑草
なまえをおしえて。
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01
ジュワーーー
カシャンガシャン
パチパチ
目を瞑って耳をすますと聞こえる料理の音
食材が火の通る音
フライパンや食器が擦れたりぶつかったりする音
油が熱で跳ねる音
厨房で聞こえる音が全て心地良い
ずっとこの音とともに生きていくんだと思ってた。
目を開けると、そこはガスレンジじゃなくて薪で火を焚きつけていて
セラミック製の様な薄いものじゃない、厚手の鉄のフライパンがその火の上にあった。
慣れた手つきでフライパンの中のものを皿に盛り付ける。
端に彩りの野菜を乗っけると、フロアとキッチンの間に仕切られた台に置いた。
「あさのすけ〜!納品きたから、こっちのほう手伝って〜」
「はーい!」
遠くから聞こえる女主人の声にあさのすけは大きく返事を返す。
エプロンで濡れた手を拭いて、先ほど置いた料理を手に取るとフロアとの仕切りののれんをくぐった。
フロアは5脚の椅子がある丸いテーブルが10個、カウンターが10脚あり、詰めないで座ると満席60名の客が入れる。
町としては一番大きく、美味しく、評判が良いと町の住民は言う。
(女主人もそれに気を良くしている)
その一番、の酒場の店内は現在客入り4分の1程度。あさのすけが見渡す限りほぼほぼ町の男衆だ。
時間もまだ明るいし、混み出すのはうんと後。
それでも普段はそんなもので、一番の掻き入れ時は大型商船か海賊船が停泊する時だ。
「はい、おまちどーさま!」
「今日もあさのすけちゃんはぽちゃぽちゃでかわいいな!」
「なぁに〜ヴァルターさんもう酔っ払ってんの??」
「がはは、まだまだ三杯目じゃい」
ヴァルターは町の武器屋の店主だ。
60歳そこそこだが、海賊も立ち寄る武器屋の店主らしくむきっとした筋肉美を持ったおじさんである。
週に1回は必ずこの酒場に来てくれる。
とくにあさのすけがキッチンの時は凝った料理を好んで注文する。要は、あさのすけの料理を気に入っている。
「のう、あさのすけちゃん」
がはは、と笑ってたヴァルターの声が一瞬低くなる。それに機敏に察知したあさのすけは彼の横に座ると耳を近づけた。
側から見ればおじさんの話に付き合ってあげる店員のようだ
「なにかあったの??」
「明日か明後日、白ひげの船が来る。」
「………ほんとに白ひげ?」
「リアンが役場に報告行くって言っとったからほぼ間違いねぇ。白ひげなら大いに歓迎だがな」
「…そうね。その辺の海賊じゃなくてよかったわ」
リアンというのはヴァルターの孫だ。
彼は周辺の島を渡って、ヴァルターの言ったように海賊や商船の停泊情報を知らせる役割をしている。彼の情報は信用性が高い。
「あさのすけ、ありがとう。納品仕舞い終わったから上がっていいよ。」
「はぁい!おかみさん」
後ろから声をかけた女主人にあさのすけは元気に返事をした。そろそろキッチンに2人の従業員が出勤する頃合いだ。
あさのすけは座ってた椅子から立ち上がる。
「ヴァルターさん、いつもありがとう。今日はかなり多めに食材発注するわ」
「ああ、そんくらい大した手間でねぇよ。」
「ありがと」
ただ単純な言葉じゃない、最後のありがとうにヴァルターはあさのすけの頭を大きく撫でた。
あさのすけは、あははと笑いながらヴァルターの労いと励ましを素直に受け入れた。
ジュワーーー
カシャンガシャン
パチパチ
目を瞑って耳をすますと聞こえる料理の音
食材が火の通る音
フライパンや食器が擦れたりぶつかったりする音
油が熱で跳ねる音
厨房で聞こえる音が全て心地良い
ずっとこの音とともに生きていくんだと思ってた。
目を開けると、そこはガスレンジじゃなくて薪で火を焚きつけていて
セラミック製の様な薄いものじゃない、厚手の鉄のフライパンがその火の上にあった。
慣れた手つきでフライパンの中のものを皿に盛り付ける。
端に彩りの野菜を乗っけると、フロアとキッチンの間に仕切られた台に置いた。
「あさのすけ〜!納品きたから、こっちのほう手伝って〜」
「はーい!」
遠くから聞こえる女主人の声にあさのすけは大きく返事を返す。
エプロンで濡れた手を拭いて、先ほど置いた料理を手に取るとフロアとの仕切りののれんをくぐった。
フロアは5脚の椅子がある丸いテーブルが10個、カウンターが10脚あり、詰めないで座ると満席60名の客が入れる。
町としては一番大きく、美味しく、評判が良いと町の住民は言う。
(女主人もそれに気を良くしている)
その一番、の酒場の店内は現在客入り4分の1程度。あさのすけが見渡す限りほぼほぼ町の男衆だ。
時間もまだ明るいし、混み出すのはうんと後。
それでも普段はそんなもので、一番の掻き入れ時は大型商船か海賊船が停泊する時だ。
「はい、おまちどーさま!」
「今日もあさのすけちゃんはぽちゃぽちゃでかわいいな!」
「なぁに〜ヴァルターさんもう酔っ払ってんの??」
「がはは、まだまだ三杯目じゃい」
ヴァルターは町の武器屋の店主だ。
60歳そこそこだが、海賊も立ち寄る武器屋の店主らしくむきっとした筋肉美を持ったおじさんである。
週に1回は必ずこの酒場に来てくれる。
とくにあさのすけがキッチンの時は凝った料理を好んで注文する。要は、あさのすけの料理を気に入っている。
「のう、あさのすけちゃん」
がはは、と笑ってたヴァルターの声が一瞬低くなる。それに機敏に察知したあさのすけは彼の横に座ると耳を近づけた。
側から見ればおじさんの話に付き合ってあげる店員のようだ
「なにかあったの??」
「明日か明後日、白ひげの船が来る。」
「………ほんとに白ひげ?」
「リアンが役場に報告行くって言っとったからほぼ間違いねぇ。白ひげなら大いに歓迎だがな」
「…そうね。その辺の海賊じゃなくてよかったわ」
リアンというのはヴァルターの孫だ。
彼は周辺の島を渡って、ヴァルターの言ったように海賊や商船の停泊情報を知らせる役割をしている。彼の情報は信用性が高い。
「あさのすけ、ありがとう。納品仕舞い終わったから上がっていいよ。」
「はぁい!おかみさん」
後ろから声をかけた女主人にあさのすけは元気に返事をした。そろそろキッチンに2人の従業員が出勤する頃合いだ。
あさのすけは座ってた椅子から立ち上がる。
「ヴァルターさん、いつもありがとう。今日はかなり多めに食材発注するわ」
「ああ、そんくらい大した手間でねぇよ。」
「ありがと」
ただ単純な言葉じゃない、最後のありがとうにヴァルターはあさのすけの頭を大きく撫でた。
あさのすけは、あははと笑いながらヴァルターの労いと励ましを素直に受け入れた。