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学生刹那×アンドロイドハム

刹那の嫌な予感は的中した。
いつまでたってもグラハムが帰ってこないのだ。
グラハムが家を出てから4時間。いつもは
1〜2時間で帰ってくるのに。
どこへ行ったんだ、グラハム!
不安になる。
……と、そういえば。グラハムにGPSを搭載したことを忘れていたんだった。
発信源を見てみる。そこは、どこかの会社の倉庫だった。
まずい。刹那は思う。よくあるシチュエーションじゃないか、これは。
多分、グラハムは乱暴をされている。早く行ってやらないと。
急いで家を出た。

倉庫は、走って15分のところにあった。
急いで重いドアを開ける。すると、そこには想像した通りの光景がひろがっていた。
「おい!なにしてるんだ!」
刹那は叫ぶ。
「あぁ?なんだよ。何ってナニだよ。みてわかんねえのか?」
「っていうかお前誰?何の用?用がないんなら出てってくんね?今お楽しみの時間なんだからよ」
刹那は怒っていた。グラハムが、こんな目にあうなんて。
やはり、自分の責任だ。あの時、自分が外出を止めていたら。後悔してもしきれない。
「……せ……」
「あぁ?」
「グラハムを離せ!」
「あぁ、こいつグラハムちゃんっていうの?にいちゃんなかなかいいアンドロイド持ってるねぇ。これがいたら溜まんねーだろ?」
ギャハハハハ。下卑た笑い声が響く。
許せなかった。刹那は、こいつらに制裁を与えないと気が済まなかった。
刹那は素早く相手の懐へ潜り込む。

刹那には体術の心得があった。亡き両親が自衛のため、として教えさせてくれたのだ。
両親が亡くなった後も、体術を習い続けた。
幸い、親が遺した莫大な遺産があったので、金には困らなかったのだ。
莫大な遺産目当てに刹那を引き取りたがった者が沢山いたのだが、ここでは割愛する。

“そいつら”を完膚なきまでにやっつけた後、乱暴されたグラハムの元へ向かう。
至る所に精液が飛び散っていた。
後孔にもとろ、と精液が流れ出している。
許せなかった。グラハムをこんな目に合わせるなんて……!
「グラハム、大丈夫か!?」
「……ああ…… 問題、ない……」
なんだか歯切れが悪い。
「グラハム、すまない。俺が無責任だった」
「……いや、君は悪くないよ。この人間たちにつかまった私が悪かった。不用心だったのだ……」
「……グラハムは悪くない。どこか痛む所はあるか?」
「……ない、のだが……」
ここが痛いのだよ。グラハムは、そう言いながら自分の左胸のあたり、人間でいう心臓のあたりに手を這わせる。
「……グラハム。それは、悲しい、痛いと言う感情なんだ」
「……感情……?」
わたしには、感情がないはずなのに。
グラハムは戸惑っているようだ。
気持ちの整理がつかないらしい。困った顔をしている。
……こんなところでこんなことをしている場合じゃない。
グラハムに持ってきた服を着せ、帰路に着いた。
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