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学生刹那×アンドロイドハム

アンドロをひろった。
それは、ある雨の日のこと。バイト終わりに突然振り出した雨。
傘を忘れたことに気付いて、仕方なく雨が止むまで雨宿りをしていた。しかし、雨は止みそうにない。
舌打ちをしつつ、雨の中に飛び込む。大雨のせいでどこもかしこもびしょびしょだ。
もうヤケになって走るのをやめた。もう、どうでもいいか。
ヤケついでに、いつもと違う道を進んでみよう、と思い、遠まわりの道を行く。
しばらく歩くと、悪臭を放ち、そこだけ異空間の様な場所につく。
なんだ、ここは。さっさと通り過ぎてしまおう。そう思い、通り過ぎようとすると。
目を惹くものがあった。
それは、人間のように見えたが、よく見るとアンドロイドだった。

この時代、アンドロイドは珍しくない。
科学技術がうんと進み、アンドロイドは珍しくない。
アンドロイドとは、平たく言えばパソコンや携帯のようなものだ。
携帯の役割を持つ携帯型アンドロイドは、小さく持ち運びが便利な反面、パソコンより機能が制限される。
パソコンの役割を持つヒト型アンドロイドは携帯型アンドロイドより大きく、メンテナンスも大変だが、機能が豊富で使いやすい。
大きさは人間と同じくらいである。

このゴミ捨て場で見つけたアンドロイドは、成人男性くらいの大きさで、瞳は閉じられている。
ハニーブロンドの神に陶器の様な肌。そして、半開きのちいさな口から見える真っ赤な舌。
大きめのワイシャツしか身につけておらず、はっきり言って目の毒だ。
こんなに美人なのに、何故棄てられているのか、甚だ疑問だ。
こんなもの、見なかったことにして通り過ぎればいいのに。しかし、できなかった。
何故か。それは、このアンドロイドの見た目がとても好みだったからだ。
雨の中、放っておいては故障するかもし」ない。そう自分に言い聞かせ、そのアンドロイドを持ち帰る。
そのアンドロイドは、成人男性の見た目に反して、とても軽かった。刹那は生まれてこのかたアンドロイドに触れたことがなかったので、拍子抜した。
痛んでしまう前に持ち帰ろう。そのアンドロイドを背負い、帰路に着いた。
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