口移しのチョコレート
放課後。
校門の前で佐江ちゃんを待つ。
佐江ちゃんのクラスは担任の先生の話が長いから、いつも帰りのHRが長引いている。
そのせいで、私はいつも佐江ちゃんが来るのを待っているし、佐江ちゃんは何も悪くないのに私にぺこぺこと頭を下げる。
それがいつもの日常なのだが…
(遅い。遅すぎる!)
五分、十分、十五分と、待てど暮らせど佐江ちゃんはやってこない。
しびれをきらした私は教室まで佐江ちゃんを迎えに行くことにした。
教室の前に着くと、そこには大行列ができていた。
「え!?なにこれ!?」
行列の先頭の方へ向かうと、ようやく探していた人を見つけられた。
「佐江ちゃん!!何してるの!?」
「あ、ゆきりん!」
佐江ちゃんは大量のラッピングされた袋を両手に抱えていた。
机の上には大きな紙袋が三つあり、どれも同じようなものが袋からあふれ出ている。
「ごめんね、いつもより先生の話長くてさ…早く行かなきゃ!って思ってたんだけど、終わった瞬間みんなに呼び止められて…もうちょっと待っててもらっていい?」
「だめ!私どれだけ待ったと思ってるの!さ、ほら、早く行くよ!」
私は女子のブーイングも無視して佐江ちゃんの腕を引っ張った。
校門を出て、いつもの通学路を歩く。
「ちょっとゆきりん!まだ全員のチョコもらってないんだけど!」
「あんなに並んでたらキリがないでしょ!いつ終わるのよ!!」
「でも、せっかく作ったり買ってきてくれて、勇気出して渡してくれるのに、相手にしないのはひどい!」
そう言われた瞬間、私の頭の中でぷちんと糸が切れる音がした。
引っ張っていた腕を、自分から振り払う。
「だいたい!佐江ちゃんの彼女は私でしょ!?そもそも、チョコもらわないでよ!」
「…それは、ごめん。でも、告白はちゃんと断ってるから…」
「わかってるよ。でも寂しいの。私は佐江ちゃんの彼女だから、佐江ちゃんのこと、独占したいの。だから、デートも誘ったのに…」
上目遣いで見つめて、さっき離した手をもう一度繋ぐ。
しばらく見つめ合って、佐江ちゃんは白旗をあげたようだ。
「ごめん、ゆきりん。不安にさせちゃって。デート行こっか?」
「うん!行こう!」
さりげなく手を恋人繋ぎにして、佐江ちゃんに体を寄せながら歩いた。
校門の前で佐江ちゃんを待つ。
佐江ちゃんのクラスは担任の先生の話が長いから、いつも帰りのHRが長引いている。
そのせいで、私はいつも佐江ちゃんが来るのを待っているし、佐江ちゃんは何も悪くないのに私にぺこぺこと頭を下げる。
それがいつもの日常なのだが…
(遅い。遅すぎる!)
五分、十分、十五分と、待てど暮らせど佐江ちゃんはやってこない。
しびれをきらした私は教室まで佐江ちゃんを迎えに行くことにした。
教室の前に着くと、そこには大行列ができていた。
「え!?なにこれ!?」
行列の先頭の方へ向かうと、ようやく探していた人を見つけられた。
「佐江ちゃん!!何してるの!?」
「あ、ゆきりん!」
佐江ちゃんは大量のラッピングされた袋を両手に抱えていた。
机の上には大きな紙袋が三つあり、どれも同じようなものが袋からあふれ出ている。
「ごめんね、いつもより先生の話長くてさ…早く行かなきゃ!って思ってたんだけど、終わった瞬間みんなに呼び止められて…もうちょっと待っててもらっていい?」
「だめ!私どれだけ待ったと思ってるの!さ、ほら、早く行くよ!」
私は女子のブーイングも無視して佐江ちゃんの腕を引っ張った。
校門を出て、いつもの通学路を歩く。
「ちょっとゆきりん!まだ全員のチョコもらってないんだけど!」
「あんなに並んでたらキリがないでしょ!いつ終わるのよ!!」
「でも、せっかく作ったり買ってきてくれて、勇気出して渡してくれるのに、相手にしないのはひどい!」
そう言われた瞬間、私の頭の中でぷちんと糸が切れる音がした。
引っ張っていた腕を、自分から振り払う。
「だいたい!佐江ちゃんの彼女は私でしょ!?そもそも、チョコもらわないでよ!」
「…それは、ごめん。でも、告白はちゃんと断ってるから…」
「わかってるよ。でも寂しいの。私は佐江ちゃんの彼女だから、佐江ちゃんのこと、独占したいの。だから、デートも誘ったのに…」
上目遣いで見つめて、さっき離した手をもう一度繋ぐ。
しばらく見つめ合って、佐江ちゃんは白旗をあげたようだ。
「ごめん、ゆきりん。不安にさせちゃって。デート行こっか?」
「うん!行こう!」
さりげなく手を恋人繋ぎにして、佐江ちゃんに体を寄せながら歩いた。