第一話 はじまりの色
帰り道、私はやっぱり彼女のことが頭から離れなかった。
「咲良、どうだった〜?よかったでしょ、まゆゆ」
「うん。連れてきてくれてありがとう。チケットも奢ってもらって…」
「いいよ、そんなに高くないし。こっちこそ、付き合ってもらってるんだから、それくらいはさせて」
「あの金額なら次からは私も払えるから…また行きたいな」
「ほんとに!?嬉しい!!さすがはアイドル同好会唯一の会員、指原の親友♡」
勢い任せにハグをされて、危うく転けそうになってしまった。
「咲良はまゆゆ推し?」
「いや、私は…『兒玉遥』って人」
「あ〜、『はるっぴ』ね」
「え、何そのあだ名」
「今指原が勝手につけた」
「もしかして『まゆゆ』も?」
「うん」
「アイドルじゃないんだから…」
アイドルというワードで、さっきアイドルソングがかかっていたことを思い出す。
「そういえば、最後のあれって何?突然アイドルソング流れて、さっしーは暴れ出すし…」
「失敬な!あれはオタ活なの!」
「それはいつも通りだからわかるけど…バレエとは系統が違いすぎて」
「今回見たバレエの劇団は、『秋元バレエ劇団』っていうんだけど、最後の曲にはいつもバレエとは関係のない流行りの曲を入れるの。それをバレエ風に踊る姿がバズってんだよ」
「へえ…でも、たしかに親近感あるかも」
「まゆゆやはるっぴみたいに、若いメンバーがいるから、指原と同じ高校生のファンも多いんだよ。ほとんどの劇団の人は、二十代か三十代の女の人なんだけど、まゆゆとかはるっぴは実力があるから、劇団に入れてるの」
「ふーん…選ばれた人間ってことか…」
どおりで、ふたりのパフォーマンスは抜きん出ているように見えるわけだ。
思い出すだけで胸が熱くなるのを抑えるように、さっしーに話しかける。
「次、いつ行く?」
「え、咲良気が早いね!?もしかして指原よりハマった?」
「そ、そんなことないし…!」
ニヤけた顔でそう言われ、必死に抵抗する。
しかし、今の私はまだ知らなかった。
この運命の出会いが、何よりもタブーだったことをーー。
「咲良、どうだった〜?よかったでしょ、まゆゆ」
「うん。連れてきてくれてありがとう。チケットも奢ってもらって…」
「いいよ、そんなに高くないし。こっちこそ、付き合ってもらってるんだから、それくらいはさせて」
「あの金額なら次からは私も払えるから…また行きたいな」
「ほんとに!?嬉しい!!さすがはアイドル同好会唯一の会員、指原の親友♡」
勢い任せにハグをされて、危うく転けそうになってしまった。
「咲良はまゆゆ推し?」
「いや、私は…『兒玉遥』って人」
「あ〜、『はるっぴ』ね」
「え、何そのあだ名」
「今指原が勝手につけた」
「もしかして『まゆゆ』も?」
「うん」
「アイドルじゃないんだから…」
アイドルというワードで、さっきアイドルソングがかかっていたことを思い出す。
「そういえば、最後のあれって何?突然アイドルソング流れて、さっしーは暴れ出すし…」
「失敬な!あれはオタ活なの!」
「それはいつも通りだからわかるけど…バレエとは系統が違いすぎて」
「今回見たバレエの劇団は、『秋元バレエ劇団』っていうんだけど、最後の曲にはいつもバレエとは関係のない流行りの曲を入れるの。それをバレエ風に踊る姿がバズってんだよ」
「へえ…でも、たしかに親近感あるかも」
「まゆゆやはるっぴみたいに、若いメンバーがいるから、指原と同じ高校生のファンも多いんだよ。ほとんどの劇団の人は、二十代か三十代の女の人なんだけど、まゆゆとかはるっぴは実力があるから、劇団に入れてるの」
「ふーん…選ばれた人間ってことか…」
どおりで、ふたりのパフォーマンスは抜きん出ているように見えるわけだ。
思い出すだけで胸が熱くなるのを抑えるように、さっしーに話しかける。
「次、いつ行く?」
「え、咲良気が早いね!?もしかして指原よりハマった?」
「そ、そんなことないし…!」
ニヤけた顔でそう言われ、必死に抵抗する。
しかし、今の私はまだ知らなかった。
この運命の出会いが、何よりもタブーだったことをーー。