微睡みの中の君
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今日はとても忙しい日だ。
まずは朝一番に洗濯掃除家事もろもろを済ませ、美容院に髪を切りに行き、役所に書類を提出し、買い物に行き、料理をし、仕事をし……
今日中にやらなきゃいけないことがたくさんある。
たくさんある、のに。
「う゛、なんか、あたまいた…」
私は元々身体が強いほうではないしスタミナもない。ここのところ仕事に缶詰だったし、料理もコンビニで適当に済ませるくらいだったから、その疲れが出たのだろう。
じり、じじ。
頭に響く鈍痛。そうか、今日は低気圧でもあるのか。
「よりによって、なんで今日なの、…」
「桜殿!」
急に声を掛けられて肩がびくりと跳ねた。勢いよく振り返るとそこには見知った友人、ドロロの姿が。
「ドロロ!?あれ、今日私なんか予定立ててたっけ?」
「いや、ないでござるよ」
「じゃあなんで?」
ドロロが言うには、忍法で私が体調不良らしい雰囲気を察知し駆けつけてくれたとのこと。忍法って便利なんだね。忍法というより天気予報とかじゃないかな。
私が低気圧に弱いの覚えてるんだ、なんて若干心がときめいた。
「今日はゆっくりするのが吉でござる」
「え、だめだよ、今日はいろんな用事済ませに行くんだから」
上着に手を伸ばすとドロロが間に入って制止する。
「だめでござる。桜殿は自分で思っているよりも無理してるでござる」
「無理なんか、」
「してるでござるよ!」
う、と小さく呻き声を漏らす。
確かに無理をしてないと言えば嘘になるが、この忍びにはそんなことも筒抜けなのか。それとも今の私の顔色はそんなにも悪いのか。
心配しなくても大丈夫だよ、そう口にする前にドロロはせっせとベッドメイキングをしていた。
「え、ちょ、」
「ここで横になるでござる。桜殿が寝ている間に、拙者が栄養の高い料理を作っておくでござるよ」
てきぱき。そんな擬音がいちばん似合うほどに動き回るドロロ。忍びだしアサシンだし、素早いのは分かるが、こんなところにも役立つのかと少し感心してしまう。
いつの間にか完璧なまでに整えられたベッドの上に寝かされていた。
かちゃ、かちゃ。
食器がぶつかり合う音が聞こえる。あ、皿洗いサボっちゃったんだった。そういえば、まさかドロロが家に来るなんて思わなかったから部屋も片付けていない。
汚い家に人もとい宇宙人をあげるなんてうまれてはじめてだ、恥ずかしい。
ドロロはこちらの思いも気にせず、皿洗いを終わらせ、料理に着手した。
あれ、冷蔵庫の中身も空っぽじゃ、…
「先程野菜をたくさん買ってきたんでござるよ。お肉は…やはり、冷凍庫にあるでござるな。これで鍋でも作るでござる!」
私に話しかけるというよりも、安心させるようにそう言っては野菜を切り始めた。
とん、とん。
音が心地よくて、横になっていると寝てしまいそう。やっぱりドロロは刀を使うから、包丁で何かを切るのも得意だったりするのかな。ふわふわ、ドロロのことを考えていると、だんだん視界がぼやけていく。
まずは朝一番に洗濯掃除家事もろもろを済ませ、美容院に髪を切りに行き、役所に書類を提出し、買い物に行き、料理をし、仕事をし……
今日中にやらなきゃいけないことがたくさんある。
たくさんある、のに。
「う゛、なんか、あたまいた…」
私は元々身体が強いほうではないしスタミナもない。ここのところ仕事に缶詰だったし、料理もコンビニで適当に済ませるくらいだったから、その疲れが出たのだろう。
じり、じじ。
頭に響く鈍痛。そうか、今日は低気圧でもあるのか。
「よりによって、なんで今日なの、…」
「桜殿!」
急に声を掛けられて肩がびくりと跳ねた。勢いよく振り返るとそこには見知った友人、ドロロの姿が。
「ドロロ!?あれ、今日私なんか予定立ててたっけ?」
「いや、ないでござるよ」
「じゃあなんで?」
ドロロが言うには、忍法で私が体調不良らしい雰囲気を察知し駆けつけてくれたとのこと。忍法って便利なんだね。忍法というより天気予報とかじゃないかな。
私が低気圧に弱いの覚えてるんだ、なんて若干心がときめいた。
「今日はゆっくりするのが吉でござる」
「え、だめだよ、今日はいろんな用事済ませに行くんだから」
上着に手を伸ばすとドロロが間に入って制止する。
「だめでござる。桜殿は自分で思っているよりも無理してるでござる」
「無理なんか、」
「してるでござるよ!」
う、と小さく呻き声を漏らす。
確かに無理をしてないと言えば嘘になるが、この忍びにはそんなことも筒抜けなのか。それとも今の私の顔色はそんなにも悪いのか。
心配しなくても大丈夫だよ、そう口にする前にドロロはせっせとベッドメイキングをしていた。
「え、ちょ、」
「ここで横になるでござる。桜殿が寝ている間に、拙者が栄養の高い料理を作っておくでござるよ」
てきぱき。そんな擬音がいちばん似合うほどに動き回るドロロ。忍びだしアサシンだし、素早いのは分かるが、こんなところにも役立つのかと少し感心してしまう。
いつの間にか完璧なまでに整えられたベッドの上に寝かされていた。
かちゃ、かちゃ。
食器がぶつかり合う音が聞こえる。あ、皿洗いサボっちゃったんだった。そういえば、まさかドロロが家に来るなんて思わなかったから部屋も片付けていない。
汚い家に人もとい宇宙人をあげるなんてうまれてはじめてだ、恥ずかしい。
ドロロはこちらの思いも気にせず、皿洗いを終わらせ、料理に着手した。
あれ、冷蔵庫の中身も空っぽじゃ、…
「先程野菜をたくさん買ってきたんでござるよ。お肉は…やはり、冷凍庫にあるでござるな。これで鍋でも作るでござる!」
私に話しかけるというよりも、安心させるようにそう言っては野菜を切り始めた。
とん、とん。
音が心地よくて、横になっていると寝てしまいそう。やっぱりドロロは刀を使うから、包丁で何かを切るのも得意だったりするのかな。ふわふわ、ドロロのことを考えていると、だんだん視界がぼやけていく。
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