その曲が奏でる音は…
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あの時のクラピカは
父さんが作った演目衣装を着た
私を見て同族だと勘違いし
演目で弦楽器を爪弾いていた私を
一座に見世物として
売られた物だと思い込んで
感情的になり
緋の目になっていたそうだ。
なんとか
クラピカに私の家の事情と
全て彼の勘違いだったと
説明して納得して
もらうまで随分と
苦労したっけ……
「でも、あの時は本当に
ビックリしたよ……
目の前に知らない子が
いると思ったら……
無理やり何処かに
連れて行かれるんだもん」
私がそう言うと
クラピカもあの時の事を
思い出してか
私から目線を逸らし
すまなさそうに言う。
「あの時は……私も……
同族が死んで……
精神的に余裕のなかった
時期だったからな……
怖がらせてしまって
本当に悪かった……」
彼は気まずそうに言うが
私は頭を振り
「私の事、必死で助けてくれようと
したんだよね?……
見ないふりをする事も
出来たのに、それが分かった後
嬉しかったんだよ?
だからもう、あの時の事は
謝らないで欲しいな……」
「そうか……rinが
そんな風に思ってくれているのは
とても嬉しい……
やっぱりrinは
とても優しい人だな……
私が出会って来た人達の仲で
誰よりも……」
そんなふうに真っすぐに
綺麗な笑顔で私を見て言われたら
凄く、照れるんですけど……
「そんな君の優しさに
私はとても助けられたんだ……
だから、本当に君に出会えて
良かったと思っている……
君達に出会うまでの私は
クルタ族を皆殺しにした連中への憎しみだけを
糧に生きていくしかなかった。
それだけしか、私にはなかったんだ。」
でも、ハンター試験に合格して
ライセンスを取っちゃったんだよね…
クラピカには悪いけれど
試験に失敗して、復讐なんか
諦めてくれればいいのにってずっと思ってた。
そりゃあ合格したら貰えるライセンスで
色々な特権があるって、話聞いた事あるけど……
クラピカの目的は
ライセンスを取得して、復讐する事なんだよね……
「でも、rin達と一緒に
暮らしているうちに、私は
失った物を取り戻したんだ。……
私のやるべき事は、やりたかった事は……
あいつらなんかへの復讐じゃない……
それを気付かせてくれた
rinの傍にいたい……」
ちょ、ちょっと待ってよ……
「じゃあ、なんでハンター試験なんか
受けに行ったの?
今の話、言ってくれれば、全部済む事だよね?」
「そもそも、私は手に職も、何の資格も持っていない……
そんな半端な男が、一人前に女性にプロポーズ等
格好が付かないではないか……」
そう私から恥ずかしそうに目線を横に
そらして言うクラピカ。
その仕草が可愛いなと思う自分に
呆れながら私は言う。
「気持ちは嬉しいけどね
なにも、あんな危険な試験に挑まなくても……
下手したら死んじゃってたかも
しれないんだよ?」
それを聞くとクラピカは
二ッと笑って答えた。
「絶対に、rinの元に
ハンター試験に合格して
帰ってくるんだって
決めてたから、その不安は
考えてもなかったな……」
そういい終えるとクラピカは私に
右手を差し出して来て
「これから、私と一緒に、来てくれないか?……
同胞達の見れなかったものを
rinと一緒に見たいんだ
rinでなければ
駄目なんだ……」
「うん……」
私は差し出された手を繋いだ。
ずっと、一人よがりの片思いでしか
ないと思って諦めていた。
何より、自分では彼の役に立てない事は
よく分かっていた。
だからこそ、彼が私に向けてくる
好意も、ただの親切心だと呪いのように
自分の心に言い聞かせていた。
でも、クラピカはこんな私を選んでくれた。
もう、これからは、自分の気持ちに言い訳をしなくていいんだよね。……
「rin」
クラピカに名前を優しく呼ばれて
彼の方を向くと同時に
頬に柔らかい感触が当たる。
「え?…ちょっちょ、と、いきなり
キスとか……」
「私を見ないでいた君が悪い
ほら、早く皆の所に戻ろう?」
グイっと繋いだ手を引っ張られて
走らされる。
相変わらず強引なんだから…
両親や仲間達のいる酒場の近くまで
来ると、クラピカはペースを落として徒歩で
歩いて行く。
酒場からは私が弾いていた曲が遠くから
聞こえて来る。
母さんと父さんがノリノリで曲を
演奏してるんだろうなぁ
それを聞いてクラピカが
寂しそうな表情で言う
「クルタの里にいた時も……
結婚する幸せそうな人達を
里の者全員で祝って
あの曲を演奏している人達が
いてな…
君と初めて出会った時は
本当に驚いたんだ……
まだ、仲間がいたんだって……
必死になってどこで誰が演奏しているのか
探したんだ……
そこでrinを見つけた。」
「うん……クラピカの同胞じゃなくて
申し訳ないけどね……」
「攻めてるんじゃないんだ…
あの曲は本当に、愛する者同士を
祝福する、素敵な曲なんだな……
rinを好きになって
あの曲の良さが初めて分かったんだ。」
そう優しく私を見て、笑う彼を見て
私は心底心が
満たされた気持ちになった。
父さんが作った演目衣装を着た
私を見て同族だと勘違いし
演目で弦楽器を爪弾いていた私を
一座に見世物として
売られた物だと思い込んで
感情的になり
緋の目になっていたそうだ。
なんとか
クラピカに私の家の事情と
全て彼の勘違いだったと
説明して納得して
もらうまで随分と
苦労したっけ……
「でも、あの時は本当に
ビックリしたよ……
目の前に知らない子が
いると思ったら……
無理やり何処かに
連れて行かれるんだもん」
私がそう言うと
クラピカもあの時の事を
思い出してか
私から目線を逸らし
すまなさそうに言う。
「あの時は……私も……
同族が死んで……
精神的に余裕のなかった
時期だったからな……
怖がらせてしまって
本当に悪かった……」
彼は気まずそうに言うが
私は頭を振り
「私の事、必死で助けてくれようと
したんだよね?……
見ないふりをする事も
出来たのに、それが分かった後
嬉しかったんだよ?
だからもう、あの時の事は
謝らないで欲しいな……」
「そうか……rinが
そんな風に思ってくれているのは
とても嬉しい……
やっぱりrinは
とても優しい人だな……
私が出会って来た人達の仲で
誰よりも……」
そんなふうに真っすぐに
綺麗な笑顔で私を見て言われたら
凄く、照れるんですけど……
「そんな君の優しさに
私はとても助けられたんだ……
だから、本当に君に出会えて
良かったと思っている……
君達に出会うまでの私は
クルタ族を皆殺しにした連中への憎しみだけを
糧に生きていくしかなかった。
それだけしか、私にはなかったんだ。」
でも、ハンター試験に合格して
ライセンスを取っちゃったんだよね…
クラピカには悪いけれど
試験に失敗して、復讐なんか
諦めてくれればいいのにってずっと思ってた。
そりゃあ合格したら貰えるライセンスで
色々な特権があるって、話聞いた事あるけど……
クラピカの目的は
ライセンスを取得して、復讐する事なんだよね……
「でも、rin達と一緒に
暮らしているうちに、私は
失った物を取り戻したんだ。……
私のやるべき事は、やりたかった事は……
あいつらなんかへの復讐じゃない……
それを気付かせてくれた
rinの傍にいたい……」
ちょ、ちょっと待ってよ……
「じゃあ、なんでハンター試験なんか
受けに行ったの?
今の話、言ってくれれば、全部済む事だよね?」
「そもそも、私は手に職も、何の資格も持っていない……
そんな半端な男が、一人前に女性にプロポーズ等
格好が付かないではないか……」
そう私から恥ずかしそうに目線を横に
そらして言うクラピカ。
その仕草が可愛いなと思う自分に
呆れながら私は言う。
「気持ちは嬉しいけどね
なにも、あんな危険な試験に挑まなくても……
下手したら死んじゃってたかも
しれないんだよ?」
それを聞くとクラピカは
二ッと笑って答えた。
「絶対に、rinの元に
ハンター試験に合格して
帰ってくるんだって
決めてたから、その不安は
考えてもなかったな……」
そういい終えるとクラピカは私に
右手を差し出して来て
「これから、私と一緒に、来てくれないか?……
同胞達の見れなかったものを
rinと一緒に見たいんだ
rinでなければ
駄目なんだ……」
「うん……」
私は差し出された手を繋いだ。
ずっと、一人よがりの片思いでしか
ないと思って諦めていた。
何より、自分では彼の役に立てない事は
よく分かっていた。
だからこそ、彼が私に向けてくる
好意も、ただの親切心だと呪いのように
自分の心に言い聞かせていた。
でも、クラピカはこんな私を選んでくれた。
もう、これからは、自分の気持ちに言い訳をしなくていいんだよね。……
「rin」
クラピカに名前を優しく呼ばれて
彼の方を向くと同時に
頬に柔らかい感触が当たる。
「え?…ちょっちょ、と、いきなり
キスとか……」
「私を見ないでいた君が悪い
ほら、早く皆の所に戻ろう?」
グイっと繋いだ手を引っ張られて
走らされる。
相変わらず強引なんだから…
両親や仲間達のいる酒場の近くまで
来ると、クラピカはペースを落として徒歩で
歩いて行く。
酒場からは私が弾いていた曲が遠くから
聞こえて来る。
母さんと父さんがノリノリで曲を
演奏してるんだろうなぁ
それを聞いてクラピカが
寂しそうな表情で言う
「クルタの里にいた時も……
結婚する幸せそうな人達を
里の者全員で祝って
あの曲を演奏している人達が
いてな…
君と初めて出会った時は
本当に驚いたんだ……
まだ、仲間がいたんだって……
必死になってどこで誰が演奏しているのか
探したんだ……
そこでrinを見つけた。」
「うん……クラピカの同胞じゃなくて
申し訳ないけどね……」
「攻めてるんじゃないんだ…
あの曲は本当に、愛する者同士を
祝福する、素敵な曲なんだな……
rinを好きになって
あの曲の良さが初めて分かったんだ。」
そう優しく私を見て、笑う彼を見て
私は心底心が
満たされた気持ちになった。