2つの糸 第7章
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「おかえり、クラピカ、レオリオさん」
「おうただいま~」
「おかえり二人共、クラピカ凄い荷物ねぇ、所でカイン君は?
ちゃんと連れて来たんでしょ?、トイレにでも行ってるの?」
リアムさんとは駐車場で別れ、ファストン家の使用人屋敷に戻ると
パイロとフラヴィアの2人がクルタ族の衣装に着替えて出迎えてくれる。
既視感のある展開だな、カインが、この状態じゃなければ本当に嬉しい限りなんだが……
「あぁ、今、一緒に、ここまで来たんだ。」
私の言葉を聞いて、2人はポカンとレオリオの時の用に不思議そうに私の周りを見る。
首に下げてる虫かごの中にいるカインを見ると
まだ丸くなって眠っている様子だ。
……二人の反応は予測は出来るんだが……事実は事実だしな
早く言ってやれよとレオリオが私の肩を小突く
煩いな、分かってるよ……
「……っカインは、弟は、今、虫かごの、中に居るんだ。」
「「え‼?」」
レオリオの時同様に、2人は驚いて、本当に心配する様に、私を見て聞いてくる。
「ク……クラピカ、?、虫かごの中に入ってるのって……
ダンゴコロコロ虫、だよね?
えっと、その…カイン君って、虫、だったの?」
フラヴィアが本気で心配した表情で真顔でパイロに小声で喋りだす。
私を気遣っての事だろうが、残念だが余裕で聞こえてるぞ?
「ちょっと、クラピカ精神的にかなりまずいんじゃないの?
いきなり5年前に私達一族が虐殺されたって聞いて
ショックでおかしくなっちゃうのは仕方ないと思うし……
精神科のお医者さん、呼んで貰った方がいんじゃない?」
「でも、クラピカのお母さんも、カイン君が来るの楽しみにしてて
はりきって料理とか沢山作ってたし……
こんな事説明したら、凄くショック受けちゃうんじゃ」
母さん……カインが来ること、歓迎してくれてたのか……とても嬉しいが、これからの事を考えると、頭が痛くなってくる。
「仕方ないわよ、今はクラピカの事優先しよ?
あんな事があったから、クラピカも凄い傷ついちゃっておかしくなっちゃたのよ?」
「いや、待ってくれ、そりゃあ傷ついたさ?……毎日毎日1人の時は
悔しくて悲しくて辛すぎて、泣き腫らしたよ……だがっ
それで虫を弟と錯覚するほど、私は精神的に壊れてなんかないぞ?
ほらっ、カイン、起きるんだ?」
(んぇ~?……あれ?、さっきのお店じゃない
兄さん、携帯電話もう買えたの?)
虫かごの中で丸くなっていたカインは体制を変えながらまだ眠そうに呟く様子を見てレオリオと同様の判断をする。
「「虫が喋った‼?」」
2人に気が付いたカインはちょこんと頭を下げて挨拶をする。
(初めまして、お兄さん、お姉さん、その服、兄さんと同じクルタ族の人ですね。
僕、カインっていいます。
今はこの子の体を借りて二人に声を伝えてます。)
首を傾げてパイロが質問をしてくる。
「ねぇ、クラピカ、体を借りてるとか、声を伝えるって……もしかして、アベル君だけじゃなくて
カイン君も念能力を使えるの?」
「恐らく……これも念という物の力……だとは思うのだが……」
パイロ達にこれまで黙っていたカインの能力を説明する。
カインが人以外の動物に心を移している間はカインの体の主導権はアベルにある事。
カインは心を移した動物とは友好的な会話と意思疎通のコミュニケーションが測れる力を持っている事等もだ。
「無意識に使ってるんだとしたら、凄いって思うよ……
でも……そんなに日常的に頻繁に念の力を使うのって、大丈夫なのかな?……
僕、今ジョシュダさんに念の修行をして貰ってるけど、1日に練習出来る量も決められてるんだ。
念能力って使い過ぎると命に関わるから、余程の事がない限り無理はしないでって
最初に覚える時注意されたし…」
パイロの話を聞いて物珍しいそうにフラヴィアが呟く。
「ふ〜ん、そんな物なのねぇ?」
そう言えば、フラヴィアは念の修行はしてないんだったな……
父さんから、クルタ族が虐殺された日の事を聞いたが、巨大な男が拳一つでクルタ族の成人した腕に覚えのある同胞達を屠ったり
既に亡くなっている目のくりぬかれた同胞に襲われて殺された同胞もいた様なんだ。
恐らく、あれも念能力という力なのだろう。
自分達が殺される原因となった力等、積極的に使いたいとは思う訳がないか……
「クラピカ〜、おかえりなさ〜い♪」
ああ、来ちゃったか……これからの事を考えると気が重いな
母さんが上機嫌で先程まで料理をしていたのかレースの沢山付いた女性用のエプロンを付けて父さんも一緒に私達のいる所にやって来てくれるんだが……気まずい中、取り敢えず私は二人に挨拶と買って来たおみやげを渡す。
「ただいま、母さん、これ、欲しがってたおみやげ
はい、父さんにも、時間があったから買ってきた」
「有難う、クラピカ、私の分もあるのか」
「わ〜、こんなに大きいの?〜
有難〜、そこにいるフラヴィアもパイロも
クラピカの新しいお友達も
一緒に来て皆で食べましょ〜?
美味しい料理いっぱい作ったのよ〜〜」
レオリオの奴は母さんの言葉が分かってないようで私と母を見比べて
「お前本当に母ちゃん似だよなぁ」
と呑気に呟いている。
パイロもフラヴィアも困った様な表情をしながら気まずそうにしつつも同意してくれる。
「は、はい」
「た、楽しみで〜す……」
そして、やはり本日3回目の同じ質問をされる。
「ねぇ?〜、所でクラピカ、カイン君は?
ちゃんと連れて来たのよね?
駄目よぉ、あなたお兄さんなんだからちゃんと見てあげないと〜」
「母さん、流石にクラピカももう小さな子供じゃないんだし
煩わしくなっても置いて来ないよ、トイレにでも行ってるんじゃないのかい?」
「え?〜、それでも近くにいてあげないと駄目じゃない〜
ここに来たばっかりで不安な筈でしょ?」
「ほら、クラピカ、言いずらいのは分かるけど、黙ってちゃ駄目よ?」
「これは流石に、クラピカが説明してあげないと、駄目なんじゃないかな?」
今度はフラヴィアとパイロに私は説明する様に促される。
あぁ、もう、分かってるよ……だがな、これからの事を考えると、凄く凄く気まずいんだ……
私は母さんにも分かる様にクルタ族の使っていた言葉で二人に話す。
「父さん…母さん……カインならもう一緒に来てるんだ
……その……この中にいるのが、カイン……で」
私が虫かごを持ち上げて説明しようとすると
母さんは大声で泣き始める。
「うわあああああ〜〜〜息子が、クラピカが壊れちゃったああああああ〜〜〜〜〜‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
父さんも私を両手で抱きしめて申し訳なさそうに涙目で謝罪してくる。
「ごめんなクラピカ、お前はしっかりした子だから
まさかそこまで追い詰められてるなんて知らなかったんだ。
これからはゆっくりと家族の時間を取ろう?」
少し遠くで私達の様子を見ているレオリオが不思議そうに尋ねる。
「なぁパイロ、クラピカの家族なんって言ってんだ?、こっちの言葉じゃねーから
オレにはちんぷんかんぷんなんだわ」
「虫かごの中にカイン君が居るって言ったら
クラピカのお父さんもお母さんも、僕達みたいにクラピカが精神的に病んでるんじゃないかって
誤解してるみたいで……」
「まぁ、そりゃ誤解しちまうわなぁ……冗談じゃなくて真剣に言ってるんだもんよ?」
呑気に納得しているレオリオを尻目に私は必死に両親に説明する。
「違うんだってこれは……」
私はレオリオ達に説明した事を改めて両親に説明して数十分かけてようやく理解して貰えた。
疲れた……
「じゃあ、カイン君の体は食べられちゃってて、その体にはアベルって子が入ってて、今はカイン君の特殊な力で虫に心が入ってるのね?
何だかよく分からないけど、凄いわね?〜カイン君
後で他の生き物に変わる所、おばさんにも見せてね?~」
能天気に言う母さんに気後れしながらカインは返事をする。
(あ、は……はい)
「動物や虫に心を移動出来る力なんかあるんだねぇ〜
念かぁ……恐ろしい力だとばかり思ってたけど、こんな事も出来るんだね?
私も覚えてみようかなぁ?」
私達の騒ぎを聞いたのか元長老がやって来てしまう。
「騒がしいのぅ、おいクラピカ、カインとかゆー小僧は連れて来たのか?」
あぁ、よりにもよって1番面倒臭いのが来たっ‼︎‼︎
レンちゃんとやらの動画を見てればいいではないかっ‼‼‼‼‼‼
何故こんな時ばっかりに出て来る‼‼‼‼
「カインとかゆー小僧は何処にいるんじゃ?トイレかよ?」
又このやり取りか……もう勘弁してくれないか?
気が重くなっていると母さんが空気も読まず、上機嫌で私の首に下げてる虫かごを取り、説明してしまう。
「はいは~い、元長老~、この子がカイン君なんですって~?
虫とか、動物に心を移せる念って力が使えるそうなの~
よく分んないけど、なんか凄いでしょ?~、私の甥っ子?」
(えー……と、宜しく、お願いします。)
虫かごの中で、気まずそうに元長老に向かってカインは頭を下げて挨拶をするが
元長老は心底驚いた顔で叫び始める。
「何それ‼‼?、ダンゴコロコロ虫じゃん‼‼??、ヒトジャナイヨ~
~、気でも狂ったのかよお前等‼‼‼??
」
「失礼ね‼‼‼‼、私の甥っ子は……なんか、今、虫になっちゃってるけど
人間なのよ~?、変な生き物に食べられちゃってるけど、念って力で心が虫に移せるのよ‼‼‼‼‼‼」
「何それ怖すぎっっっ‼‼‼‼‼‼、食われてんなら普通死んでんだろ~‼‼‼‼‼‼
精神他の生き物に移動出来るとか‼‼‼‼‼‼
それ本当にニンゲンカヨー、ヒトジャナイヨ~‼‼‼‼‼‼」
「違うわよぉ~、クラピカが生きてるって言うんだから
ちゃんと生きてるのよ~‼‼‼‼‼‼」
「お前自分の息子信じすぎだよ~、冷静になれよ~、信じすぎんのもアレだよ、教育的に良くないんだぞ~???
それ絶対魔獣か何かだろ‼‼‼‼‼‼
クラピカはそいつに洗脳か何かされておかしくなっちまってんだよ?」
元長老の言葉を聞いてカインが虫かごの中で俯いている。
これ以上はこのクソジジイの言葉を聞かせる訳にいかないな……
私は母さんから虫かごを取り、フラヴィアに頼みごとをする。
「悪い、フラヴィア、カインはここに来たばっかりだから、色々と案内してやってくれないか?、私はこのクソジジイと話があるんだ?」
フラヴィアは虫かごを受け取ってカインに優しく声をかけてくれる。
「分かったわ、行きましょカイン君?」
(……はい)
これまでに話してしてきた事を元長老に散々説明するが、このクソジジイは頑なに受け入れようとしない。
「……いや、駄目じゃな、ジョシュダさんにゃあ悪いが
やっぱあんなもん受け入れらんねぇよ?、動物とか虫とかに心移せんだったら
外で暮らさせろよクラピカ?」
「連れて来るのは認めてくれたではないか‼‼‼‼‼‼」
「ちょっと、そうゆー約束してたなら守りなさいよ長老~‼‼‼‼‼‼」
「母さん、今は見守ろう」
ぷんすかと騒ぐ母さんを父さんが抑える中、
元長老は偉そうに言う。
「人間だったら認めてやったさ?、だが、アレは駄目だ、食われてんのに、他の生き物に自分の心移動出来るなんて
バケモンの類じゃねーかよ?、だから黙ってたんだろ?、その小僧の能力の事もよ?」
ふっざけるなよ?
……ここ以外にアイツを安心して預けれる所等ないというのに……
「……だがよぉ、どおしてもってんなら、条件を飲めば後で他の奴がなんと言おうが儂は認めてやるよ?」
かなり嫌な予感がするが、ここは聞かざるおえない。
「なんだ?、その条件とは?」
元長老は意地悪く笑ってとんでもない言葉を吐く
余りのその非情な言葉に、私は思わず叫ぶしかなかった。
「はぁ~~~~‼‼‼‼???」
「おうただいま~」
「おかえり二人共、クラピカ凄い荷物ねぇ、所でカイン君は?
ちゃんと連れて来たんでしょ?、トイレにでも行ってるの?」
リアムさんとは駐車場で別れ、ファストン家の使用人屋敷に戻ると
パイロとフラヴィアの2人がクルタ族の衣装に着替えて出迎えてくれる。
既視感のある展開だな、カインが、この状態じゃなければ本当に嬉しい限りなんだが……
「あぁ、今、一緒に、ここまで来たんだ。」
私の言葉を聞いて、2人はポカンとレオリオの時の用に不思議そうに私の周りを見る。
首に下げてる虫かごの中にいるカインを見ると
まだ丸くなって眠っている様子だ。
……二人の反応は予測は出来るんだが……事実は事実だしな
早く言ってやれよとレオリオが私の肩を小突く
煩いな、分かってるよ……
「……っカインは、弟は、今、虫かごの、中に居るんだ。」
「「え‼?」」
レオリオの時同様に、2人は驚いて、本当に心配する様に、私を見て聞いてくる。
「ク……クラピカ、?、虫かごの中に入ってるのって……
ダンゴコロコロ虫、だよね?
えっと、その…カイン君って、虫、だったの?」
フラヴィアが本気で心配した表情で真顔でパイロに小声で喋りだす。
私を気遣っての事だろうが、残念だが余裕で聞こえてるぞ?
「ちょっと、クラピカ精神的にかなりまずいんじゃないの?
いきなり5年前に私達一族が虐殺されたって聞いて
ショックでおかしくなっちゃうのは仕方ないと思うし……
精神科のお医者さん、呼んで貰った方がいんじゃない?」
「でも、クラピカのお母さんも、カイン君が来るの楽しみにしてて
はりきって料理とか沢山作ってたし……
こんな事説明したら、凄くショック受けちゃうんじゃ」
母さん……カインが来ること、歓迎してくれてたのか……とても嬉しいが、これからの事を考えると、頭が痛くなってくる。
「仕方ないわよ、今はクラピカの事優先しよ?
あんな事があったから、クラピカも凄い傷ついちゃっておかしくなっちゃたのよ?」
「いや、待ってくれ、そりゃあ傷ついたさ?……毎日毎日1人の時は
悔しくて悲しくて辛すぎて、泣き腫らしたよ……だがっ
それで虫を弟と錯覚するほど、私は精神的に壊れてなんかないぞ?
ほらっ、カイン、起きるんだ?」
(んぇ~?……あれ?、さっきのお店じゃない
兄さん、携帯電話もう買えたの?)
虫かごの中で丸くなっていたカインは体制を変えながらまだ眠そうに呟く様子を見てレオリオと同様の判断をする。
「「虫が喋った‼?」」
2人に気が付いたカインはちょこんと頭を下げて挨拶をする。
(初めまして、お兄さん、お姉さん、その服、兄さんと同じクルタ族の人ですね。
僕、カインっていいます。
今はこの子の体を借りて二人に声を伝えてます。)
首を傾げてパイロが質問をしてくる。
「ねぇ、クラピカ、体を借りてるとか、声を伝えるって……もしかして、アベル君だけじゃなくて
カイン君も念能力を使えるの?」
「恐らく……これも念という物の力……だとは思うのだが……」
パイロ達にこれまで黙っていたカインの能力を説明する。
カインが人以外の動物に心を移している間はカインの体の主導権はアベルにある事。
カインは心を移した動物とは友好的な会話と意思疎通のコミュニケーションが測れる力を持っている事等もだ。
「無意識に使ってるんだとしたら、凄いって思うよ……
でも……そんなに日常的に頻繁に念の力を使うのって、大丈夫なのかな?……
僕、今ジョシュダさんに念の修行をして貰ってるけど、1日に練習出来る量も決められてるんだ。
念能力って使い過ぎると命に関わるから、余程の事がない限り無理はしないでって
最初に覚える時注意されたし…」
パイロの話を聞いて物珍しいそうにフラヴィアが呟く。
「ふ〜ん、そんな物なのねぇ?」
そう言えば、フラヴィアは念の修行はしてないんだったな……
父さんから、クルタ族が虐殺された日の事を聞いたが、巨大な男が拳一つでクルタ族の成人した腕に覚えのある同胞達を屠ったり
既に亡くなっている目のくりぬかれた同胞に襲われて殺された同胞もいた様なんだ。
恐らく、あれも念能力という力なのだろう。
自分達が殺される原因となった力等、積極的に使いたいとは思う訳がないか……
「クラピカ〜、おかえりなさ〜い♪」
ああ、来ちゃったか……これからの事を考えると気が重いな
母さんが上機嫌で先程まで料理をしていたのかレースの沢山付いた女性用のエプロンを付けて父さんも一緒に私達のいる所にやって来てくれるんだが……気まずい中、取り敢えず私は二人に挨拶と買って来たおみやげを渡す。
「ただいま、母さん、これ、欲しがってたおみやげ
はい、父さんにも、時間があったから買ってきた」
「有難う、クラピカ、私の分もあるのか」
「わ〜、こんなに大きいの?〜
有難〜、そこにいるフラヴィアもパイロも
クラピカの新しいお友達も
一緒に来て皆で食べましょ〜?
美味しい料理いっぱい作ったのよ〜〜」
レオリオの奴は母さんの言葉が分かってないようで私と母を見比べて
「お前本当に母ちゃん似だよなぁ」
と呑気に呟いている。
パイロもフラヴィアも困った様な表情をしながら気まずそうにしつつも同意してくれる。
「は、はい」
「た、楽しみで〜す……」
そして、やはり本日3回目の同じ質問をされる。
「ねぇ?〜、所でクラピカ、カイン君は?
ちゃんと連れて来たのよね?
駄目よぉ、あなたお兄さんなんだからちゃんと見てあげないと〜」
「母さん、流石にクラピカももう小さな子供じゃないんだし
煩わしくなっても置いて来ないよ、トイレにでも行ってるんじゃないのかい?」
「え?〜、それでも近くにいてあげないと駄目じゃない〜
ここに来たばっかりで不安な筈でしょ?」
「ほら、クラピカ、言いずらいのは分かるけど、黙ってちゃ駄目よ?」
「これは流石に、クラピカが説明してあげないと、駄目なんじゃないかな?」
今度はフラヴィアとパイロに私は説明する様に促される。
あぁ、もう、分かってるよ……だがな、これからの事を考えると、凄く凄く気まずいんだ……
私は母さんにも分かる様にクルタ族の使っていた言葉で二人に話す。
「父さん…母さん……カインならもう一緒に来てるんだ
……その……この中にいるのが、カイン……で」
私が虫かごを持ち上げて説明しようとすると
母さんは大声で泣き始める。
「うわあああああ〜〜〜息子が、クラピカが壊れちゃったああああああ〜〜〜〜〜‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
父さんも私を両手で抱きしめて申し訳なさそうに涙目で謝罪してくる。
「ごめんなクラピカ、お前はしっかりした子だから
まさかそこまで追い詰められてるなんて知らなかったんだ。
これからはゆっくりと家族の時間を取ろう?」
少し遠くで私達の様子を見ているレオリオが不思議そうに尋ねる。
「なぁパイロ、クラピカの家族なんって言ってんだ?、こっちの言葉じゃねーから
オレにはちんぷんかんぷんなんだわ」
「虫かごの中にカイン君が居るって言ったら
クラピカのお父さんもお母さんも、僕達みたいにクラピカが精神的に病んでるんじゃないかって
誤解してるみたいで……」
「まぁ、そりゃ誤解しちまうわなぁ……冗談じゃなくて真剣に言ってるんだもんよ?」
呑気に納得しているレオリオを尻目に私は必死に両親に説明する。
「違うんだってこれは……」
私はレオリオ達に説明した事を改めて両親に説明して数十分かけてようやく理解して貰えた。
疲れた……
「じゃあ、カイン君の体は食べられちゃってて、その体にはアベルって子が入ってて、今はカイン君の特殊な力で虫に心が入ってるのね?
何だかよく分からないけど、凄いわね?〜カイン君
後で他の生き物に変わる所、おばさんにも見せてね?~」
能天気に言う母さんに気後れしながらカインは返事をする。
(あ、は……はい)
「動物や虫に心を移動出来る力なんかあるんだねぇ〜
念かぁ……恐ろしい力だとばかり思ってたけど、こんな事も出来るんだね?
私も覚えてみようかなぁ?」
私達の騒ぎを聞いたのか元長老がやって来てしまう。
「騒がしいのぅ、おいクラピカ、カインとかゆー小僧は連れて来たのか?」
あぁ、よりにもよって1番面倒臭いのが来たっ‼︎‼︎
レンちゃんとやらの動画を見てればいいではないかっ‼‼‼‼‼‼
何故こんな時ばっかりに出て来る‼‼‼‼
「カインとかゆー小僧は何処にいるんじゃ?トイレかよ?」
又このやり取りか……もう勘弁してくれないか?
気が重くなっていると母さんが空気も読まず、上機嫌で私の首に下げてる虫かごを取り、説明してしまう。
「はいは~い、元長老~、この子がカイン君なんですって~?
虫とか、動物に心を移せる念って力が使えるそうなの~
よく分んないけど、なんか凄いでしょ?~、私の甥っ子?」
(えー……と、宜しく、お願いします。)
虫かごの中で、気まずそうに元長老に向かってカインは頭を下げて挨拶をするが
元長老は心底驚いた顔で叫び始める。
「何それ‼‼?、ダンゴコロコロ虫じゃん‼‼??、ヒトジャナイヨ~
~、気でも狂ったのかよお前等‼‼‼??
」
「失礼ね‼‼‼‼、私の甥っ子は……なんか、今、虫になっちゃってるけど
人間なのよ~?、変な生き物に食べられちゃってるけど、念って力で心が虫に移せるのよ‼‼‼‼‼‼」
「何それ怖すぎっっっ‼‼‼‼‼‼、食われてんなら普通死んでんだろ~‼‼‼‼‼‼
精神他の生き物に移動出来るとか‼‼‼‼‼‼
それ本当にニンゲンカヨー、ヒトジャナイヨ~‼‼‼‼‼‼」
「違うわよぉ~、クラピカが生きてるって言うんだから
ちゃんと生きてるのよ~‼‼‼‼‼‼」
「お前自分の息子信じすぎだよ~、冷静になれよ~、信じすぎんのもアレだよ、教育的に良くないんだぞ~???
それ絶対魔獣か何かだろ‼‼‼‼‼‼
クラピカはそいつに洗脳か何かされておかしくなっちまってんだよ?」
元長老の言葉を聞いてカインが虫かごの中で俯いている。
これ以上はこのクソジジイの言葉を聞かせる訳にいかないな……
私は母さんから虫かごを取り、フラヴィアに頼みごとをする。
「悪い、フラヴィア、カインはここに来たばっかりだから、色々と案内してやってくれないか?、私はこのクソジジイと話があるんだ?」
フラヴィアは虫かごを受け取ってカインに優しく声をかけてくれる。
「分かったわ、行きましょカイン君?」
(……はい)
これまでに話してしてきた事を元長老に散々説明するが、このクソジジイは頑なに受け入れようとしない。
「……いや、駄目じゃな、ジョシュダさんにゃあ悪いが
やっぱあんなもん受け入れらんねぇよ?、動物とか虫とかに心移せんだったら
外で暮らさせろよクラピカ?」
「連れて来るのは認めてくれたではないか‼‼‼‼‼‼」
「ちょっと、そうゆー約束してたなら守りなさいよ長老~‼‼‼‼‼‼」
「母さん、今は見守ろう」
ぷんすかと騒ぐ母さんを父さんが抑える中、
元長老は偉そうに言う。
「人間だったら認めてやったさ?、だが、アレは駄目だ、食われてんのに、他の生き物に自分の心移動出来るなんて
バケモンの類じゃねーかよ?、だから黙ってたんだろ?、その小僧の能力の事もよ?」
ふっざけるなよ?
……ここ以外にアイツを安心して預けれる所等ないというのに……
「……だがよぉ、どおしてもってんなら、条件を飲めば後で他の奴がなんと言おうが儂は認めてやるよ?」
かなり嫌な予感がするが、ここは聞かざるおえない。
「なんだ?、その条件とは?」
元長老は意地悪く笑ってとんでもない言葉を吐く
「カーヤ令嬢と
結婚しろ?、そしたら
全面的にあの変な生き物と暮らすの認めてやるよ?」
結婚しろ?、そしたら
全面的にあの変な生き物と暮らすの認めてやるよ?」
余りのその非情な言葉に、私は思わず叫ぶしかなかった。
「はぁ~~~~‼‼‼‼???」