2つの糸 第7章
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アタシはビスケット・クルーガー♡
通称ビスケちゃん♡、見ての通り、花も恥じらう可憐な乙女なの♡、年齢は乙女のヒ・ミ・ツ♡
丁度お金がなくなって来た頃にハンター協会からアルコバリーノ国の護衛の仕事の依頼が来たからこの仕事受けたんだけど……
何なのよこの国?、おかしな連中が平和平和って言って騒いでるけどさ、本気で言葉だけで武器を持った無法者連中と対等に対話なんか出来ると思ってんの?、有り得ないだろ?、平和ボケも大概にしときなっつーの?
このままおかしな状況を受け入れてるんじゃ長くないだろ〜ね?
せっかく避暑地だから休暇ついでにこの国の護衛依頼受け入れてやったってのにさ
あ~ぁ、面倒くさ?、お給金貰えるうちにトンズラしちまおうかねぇ?
案の定この国の4歳になるシャツィ王子がテロによる爆発に巻き込まれてしまい重体の大怪我を負ってしまう。
病院から秘密裡に移送する時アタシもシャツィ王子の様子を確認したけど、ありゃハンター協会お抱えの治療能力を持った念能力者でも、もはや治す事は難しいだろう。
なんせ全身マルコゲで、見た目も人かどうだったかもうよく分からない感じに姿形が、見るもおぞましい姿形に奇形してしまい常に虫の息状態だ、可哀想だけどこれはもう助からないだろ?
移送を終え、シャツィ王子を移した屋敷の外で他の護衛の面々と会話をする。
「王子の移送は無事完了した。
ご苦労だったな?」
この護衛の面々のリーダーをやっている背が高くて顎の長いフツメンのゲンスルーって男がアタシ等に向かってこんな時も冷静に労いの声をかける。
この護衛の中の髪の毛がクリみたいなので図体がゴリラっぽいむさい体系をしてるゴレイヌという男がぼやく
「……それにしても
この国のメディア連中はとんでもねーな?
あんな状態になっちまった自分の国の王子を嬉々として撮影してるんだからよ?」
この2人はバッテラとかいう金持ちのジイさんに雇われてハンター専用のゲーム、グリードアイランドに参加していた連中らしい。
はぁ、それにしても、花のない面々だ事?
ゴツイ男ばっかじゃないのよ?、目の保養になるイケメン1人位いてもいいじゃないのわさっ‼‼‼‼
コイツ等以外にも、グリードアイランドから戻って来た連中が何十人か雇われてるんだけど、その他の男共もフツメンの域を出ないのよ……萎えるわぁ~
アタシもあのゲーム内にだけにしかないある宝石が欲しくて、ゲームの参加枠を狙っていたのに、話を聞いてると個人プレーだけでは難しそうだし、何より彼らを雇っていたバッテラっつーじいさんが最近になって急に依頼をキャンセルして近々ゲームを手放すそうなのよ?、ゲーム内での現実に帰って来れる実力を持ったプレーヤーは殆ど帰還してるってゆうし?、ゲームのアイテムとやらを現実に持って帰るにもゲームクリアは必然で、今の状況じゃゲンスルーから聞いた話だと
協力出来るプレーヤが減少し過ぎちゃってクリアはほぼ無理に近いんだってさっ?
そんな訳で、グリードアイランドは今の所パスよパス
「重症の王子の治療についてだが、国の要請でファストン家の者が今日中に来るそうだ。」
「ファストンって、あのクソ高い銃を販売してるっつーあの有名な家の奴が来るのか?
……でも、あんな酷い怪我の治療なんか出来るのかよ?
ハンター協会お抱えの治療能力者でも難しそうなのによ?」
ゴレイヌの当然の問いにゲンスルーは肩をすくめて答える。
「さあな?、だがこの状況で呼ばれるからには、それなりの治療能力はある奴なんだろうが
あの状態の王子を本当に治療出来る能力者なら、どこでも引っ張りだこだろうよ?」
ファストン家か、面白い連中が絡んで来たじゃないか、ファストン家は1つ10億もするクソ高い銃をハンター協会や実力を持ったハンター達に販売しているそうなんだけど、一体何の用途で使うんだか?
まぁあのハンター協会に売買してるんなら普通の銃じゃないんだろうけどさ
時間が経ち、夕刻頃になると、3人の人物が屋敷に向かって来る。
1人目はアタシより背のちっこい琥珀色の長い髪に、茶色のクラシック系の清楚なワンピースを着た、可愛らしい顔してんのに何故だか右目に医療用の眼帯と右手を折っちまったのか三角巾を吊るしていて、顔にも所々誰かに殴られたのか蹴れたりしたのか青たんが出来てる、せっかく可愛い女の子なんだから、顔は大事にしなさいよ~…
その見る限り痛々しいおチビを先頭に、もう1人目は長い黒髪を後ろに結んで束ね赤い拳法着を着ているそれなりの顔の良い男と、その小娘の傍にいるのは、やっだぁ♥〜、近年稀に見る凄い上玉じゃない〜!?
黒の燕尾服を着た黄土色の肩まで伸びた艶の良い髪に、眼鏡から見える吸い込まれそうな紫色の瞳、その辺の女なんかよりもずっと整った顔立ちしてるじゃないのだわさ~
あんな容姿端麗なイケメンを従えてるなんてなんってあのチビなんて羨ましい〜……
格好からして執事かしらねぇ?〜
アタシだったら、夜のご奉仕をた〜ぷっりやって貰うけどねぇ?〜〜〜
ウキャキャキャキャキャキャ
これは早速ツバ付けておかなきゃ
アタシは絶世のイケメンの元に向かい自慢のエンジェルスマイルで攻めるが
「私ぃ、ビスケといいますぅ~、まだまだぁ~ハンターとしては~新人で未熟者なんですけどぉ~
よ・ろ・し・く・お願いしまぁ~す~♥♥♥」
「は、はい、よろしく……お願いします……」
て、おい、なんでアタシを見て引くんだよ
?、顔も微妙に嫌そうに引き攣ってるし?、おかしいだわさ?
こんなに可愛いらしい美少女が話しかけてんのよ?、嫌がる奴なんかそういないだろうにさ?
恥ずかしがってんのかしらねぇ?
そこにあのチビの邪魔が入る。
「ジョシュダ?、あなた、私の執事なんだから
許可もなく、勝手に私から離れないで頂戴?」
え?~あのイケメンの彼、ジョシュダなんて言うの?……
そんな壊滅的なセンスの名前付けた奴一体誰よ?、せっかくの美形が名前で台無しじゃないの、勿体ないったらっ‼‼‼‼
あのチビに呼び止められ、猛スピードでイケメン執事は小娘の傍に戻りやがった。
「申し訳ありません、お嬢様」
チ、邪魔しやがって
「嫌あぁぁぁ~~~~
シャツィ‼‼‼‼‼‼‼‼~~~~~~~~~~」
あの声は、この国の王妃様か……あ〜あ、
あんな悲痛な声あげるんじゃもう間に合わなかったか……
ゲンスルーの奴が声を張り上げて焦った様子であのチビ令嬢に叫ぶ。
「王妃様が……まさか……カーヤ・ファストン、屋敷の中の王妃様の部屋へ急いでくれ‼‼‼‼
この屋敷の3回の一番奥の部屋に王妃様はシャツィ王子といらっしゃる‼‼‼‼」
「招致しました。
ノア、抱き上げて頂戴?」
「了解で~す」
カーヤとかいうチビ令嬢を抱き上げてノアという護衛と、ジョシュダというイケメンの執事と共に屋敷の中に走って入って行ったが……とんだ無駄足だったね?、ファストン家のお嬢さん方?
アタシはぶりっ子をしながらさも心配そうに言う。
「シャツィ王子、大丈夫でしょうか?」
ゴレイヌの奴も暗い表情になって気まずそうに言う。
「流石に、王妃様があんな声で叫んだ後じゃ、もう、よ?……」
「……二人共、我々はこの国に雇われている護衛だ。
結果が出るまでは、判定を勝手に下すのは早いだろ?」
リーダらしくゲンスルーがアタシ等に注意してくるけどさ、結果なんてもう分かりきってんじゃんよ?
王族の女が気が狂った様にこの状況であんなに叫ぶのは、シャツィ王子の死でまず間違いないだろう。
どの様な理由があっても、既に死者となった者を蘇らせる事は何人も決して出来る訳がない。
例えそれが、ハンター協会お抱えの凄腕の治療能力者でもだわさ?
ピカアアアアアアアアアアッ‼‼‼‼‼‼‼‼と、物凄い強大な念の輝きが屋敷の3階から突如として現れる。
「「「‼?」」」
アタシ等が驚いている間に気絶して意識を失っているチビ令嬢を大事そうに両手に抱えた名前以外は麗しの執事の青年ジョシュダがやって来て、アタシ等に頭を下げて状況を説明し出す。
「お疲れ様です、無事シャツィ王子の治療は完了しました。
後の連絡対応は、当家の護衛、ノアとお取りください。
それでは急を要しますので失礼致します。」
そうペコリと丁寧に一礼すると彼は目にも止まらぬスピードで移動していきこの場からいなくなる。
大したもんだ、上手くオーラも隠してて、実力は未知数だけど、相当の手練れだねあのイケメン執事
「本当に、王子は回復したのかよ?
だって、あんなヒドイ怪我だったんだぜ?」
確かにね?、ゴレイヌの言葉にゲンスルーは頷く
「確認の為に、王妃様のいらっしゃる部屋に行って見るか」
アタシ等が屋敷の3階のシャツィ王子の移送された部屋に入ると、アタシ達は信じられない物を目撃する。
涙目のマイア王妃に抱きしめられて可愛らしかったシャツィ王子がまるで何もなかった様に元の姿に戻っていて、母親である王妃におねだりをしている。
「おかあさま~、ぼく、おなかすいたよぅ~」
マイア王妃は息子を抱きしめるのを止めて涙を拭きながら鼻声で喋る。
「そうねぇ、ずっと、点滴の食事だけで、何も食べてなかったものね?」
「ああ、じゃあオレ至急お城に行って、消化に良い食べ物何か作って貰って来ますよ?」
ノアという護衛が王妃に向かって気を利かせて言うと
「お願いします、この子が無事治った事も
どうかあの人に知らせてあげて下さい。」
「分かりました。」
そう言ってアタシ達の方にやって来ると気楽に話しかけて来て反対方向に向かって行く。
「はいはい、ごめんねぇ~、ちょっと失礼しますよ?~」
未だに信じられない、あり得ないだろ?……
ファストン家には、あんな現実離れした力を持った能力者を隠し玉に持ってたっての?
……又、あの夢だ、今度は何処かの景色の悪いゴミゴミとした、退廃的なスラムの様な場所で次々と逃げ惑う人々を捕らえてそれは飲み込んで行く。
やがて一定数飲み込むと、勇敢にも立ち向かって来る念能力者の人達が来てしまった。
1人は全身を覆う黒い衣装を着た肩まで伸びた黒髪の小柄な人物が
2人目はジャポンのちょんまげヘアーに、向こうの民族衣装の着物を着た刀を持った黒髪の男の人を
3人目は大きな巨体に、耳が長く顔に傷
だらけの縫合の跡が所々残っている、自分の指を砲弾の様に飛ばす念能力を使う男をいとも簡単にそれは飲み込み
最後は額に逆十字の入れ墨の入った貫禄のある顔立ちの整った黒髪のオールバックのまだ若そうな青年の男性が男の仲間がやられたのにも構わず面白そうににこちらを見て、本を片手に持ちながらやって来て、話しかけてくる。
「ああ、ここにいる連中は皆食われてしまったのか?
……お前は、いったい何だ?
この世に存在していい物ではないだろ?……
……ふむ、話での意思疎通は無理か……」
そうしてこちらに向かってくる先程やってきた3人の人達のリーダーらしき男さえも、それはいとも簡単に飲み込んでしまった。
通称ビスケちゃん♡、見ての通り、花も恥じらう可憐な乙女なの♡、年齢は乙女のヒ・ミ・ツ♡
丁度お金がなくなって来た頃にハンター協会からアルコバリーノ国の護衛の仕事の依頼が来たからこの仕事受けたんだけど……
何なのよこの国?、おかしな連中が平和平和って言って騒いでるけどさ、本気で言葉だけで武器を持った無法者連中と対等に対話なんか出来ると思ってんの?、有り得ないだろ?、平和ボケも大概にしときなっつーの?
このままおかしな状況を受け入れてるんじゃ長くないだろ〜ね?
せっかく避暑地だから休暇ついでにこの国の護衛依頼受け入れてやったってのにさ
あ~ぁ、面倒くさ?、お給金貰えるうちにトンズラしちまおうかねぇ?
案の定この国の4歳になるシャツィ王子がテロによる爆発に巻き込まれてしまい重体の大怪我を負ってしまう。
病院から秘密裡に移送する時アタシもシャツィ王子の様子を確認したけど、ありゃハンター協会お抱えの治療能力を持った念能力者でも、もはや治す事は難しいだろう。
なんせ全身マルコゲで、見た目も人かどうだったかもうよく分からない感じに姿形が、見るもおぞましい姿形に奇形してしまい常に虫の息状態だ、可哀想だけどこれはもう助からないだろ?
移送を終え、シャツィ王子を移した屋敷の外で他の護衛の面々と会話をする。
「王子の移送は無事完了した。
ご苦労だったな?」
この護衛の面々のリーダーをやっている背が高くて顎の長いフツメンのゲンスルーって男がアタシ等に向かってこんな時も冷静に労いの声をかける。
この護衛の中の髪の毛がクリみたいなので図体がゴリラっぽいむさい体系をしてるゴレイヌという男がぼやく
「……それにしても
この国のメディア連中はとんでもねーな?
あんな状態になっちまった自分の国の王子を嬉々として撮影してるんだからよ?」
この2人はバッテラとかいう金持ちのジイさんに雇われてハンター専用のゲーム、グリードアイランドに参加していた連中らしい。
はぁ、それにしても、花のない面々だ事?
ゴツイ男ばっかじゃないのよ?、目の保養になるイケメン1人位いてもいいじゃないのわさっ‼‼‼‼
コイツ等以外にも、グリードアイランドから戻って来た連中が何十人か雇われてるんだけど、その他の男共もフツメンの域を出ないのよ……萎えるわぁ~
アタシもあのゲーム内にだけにしかないある宝石が欲しくて、ゲームの参加枠を狙っていたのに、話を聞いてると個人プレーだけでは難しそうだし、何より彼らを雇っていたバッテラっつーじいさんが最近になって急に依頼をキャンセルして近々ゲームを手放すそうなのよ?、ゲーム内での現実に帰って来れる実力を持ったプレーヤーは殆ど帰還してるってゆうし?、ゲームのアイテムとやらを現実に持って帰るにもゲームクリアは必然で、今の状況じゃゲンスルーから聞いた話だと
協力出来るプレーヤが減少し過ぎちゃってクリアはほぼ無理に近いんだってさっ?
そんな訳で、グリードアイランドは今の所パスよパス
「重症の王子の治療についてだが、国の要請でファストン家の者が今日中に来るそうだ。」
「ファストンって、あのクソ高い銃を販売してるっつーあの有名な家の奴が来るのか?
……でも、あんな酷い怪我の治療なんか出来るのかよ?
ハンター協会お抱えの治療能力者でも難しそうなのによ?」
ゴレイヌの当然の問いにゲンスルーは肩をすくめて答える。
「さあな?、だがこの状況で呼ばれるからには、それなりの治療能力はある奴なんだろうが
あの状態の王子を本当に治療出来る能力者なら、どこでも引っ張りだこだろうよ?」
ファストン家か、面白い連中が絡んで来たじゃないか、ファストン家は1つ10億もするクソ高い銃をハンター協会や実力を持ったハンター達に販売しているそうなんだけど、一体何の用途で使うんだか?
まぁあのハンター協会に売買してるんなら普通の銃じゃないんだろうけどさ
時間が経ち、夕刻頃になると、3人の人物が屋敷に向かって来る。
1人目はアタシより背のちっこい琥珀色の長い髪に、茶色のクラシック系の清楚なワンピースを着た、可愛らしい顔してんのに何故だか右目に医療用の眼帯と右手を折っちまったのか三角巾を吊るしていて、顔にも所々誰かに殴られたのか蹴れたりしたのか青たんが出来てる、せっかく可愛い女の子なんだから、顔は大事にしなさいよ~…
その見る限り痛々しいおチビを先頭に、もう1人目は長い黒髪を後ろに結んで束ね赤い拳法着を着ているそれなりの顔の良い男と、その小娘の傍にいるのは、やっだぁ♥〜、近年稀に見る凄い上玉じゃない〜!?
黒の燕尾服を着た黄土色の肩まで伸びた艶の良い髪に、眼鏡から見える吸い込まれそうな紫色の瞳、その辺の女なんかよりもずっと整った顔立ちしてるじゃないのだわさ~
あんな容姿端麗なイケメンを従えてるなんてなんってあのチビなんて羨ましい〜……
格好からして執事かしらねぇ?〜
アタシだったら、夜のご奉仕をた〜ぷっりやって貰うけどねぇ?〜〜〜
ウキャキャキャキャキャキャ
これは早速ツバ付けておかなきゃ
アタシは絶世のイケメンの元に向かい自慢のエンジェルスマイルで攻めるが
「私ぃ、ビスケといいますぅ~、まだまだぁ~ハンターとしては~新人で未熟者なんですけどぉ~
よ・ろ・し・く・お願いしまぁ~す~♥♥♥」
「は、はい、よろしく……お願いします……」
て、おい、なんでアタシを見て引くんだよ
?、顔も微妙に嫌そうに引き攣ってるし?、おかしいだわさ?
こんなに可愛いらしい美少女が話しかけてんのよ?、嫌がる奴なんかそういないだろうにさ?
恥ずかしがってんのかしらねぇ?
そこにあのチビの邪魔が入る。
「ジョシュダ?、あなた、私の執事なんだから
許可もなく、勝手に私から離れないで頂戴?」
え?~あのイケメンの彼、ジョシュダなんて言うの?……
そんな壊滅的なセンスの名前付けた奴一体誰よ?、せっかくの美形が名前で台無しじゃないの、勿体ないったらっ‼‼‼‼
あのチビに呼び止められ、猛スピードでイケメン執事は小娘の傍に戻りやがった。
「申し訳ありません、お嬢様」
チ、邪魔しやがって
「嫌あぁぁぁ~~~~
シャツィ‼‼‼‼‼‼‼‼~~~~~~~~~~」
あの声は、この国の王妃様か……あ〜あ、
あんな悲痛な声あげるんじゃもう間に合わなかったか……
ゲンスルーの奴が声を張り上げて焦った様子であのチビ令嬢に叫ぶ。
「王妃様が……まさか……カーヤ・ファストン、屋敷の中の王妃様の部屋へ急いでくれ‼‼‼‼
この屋敷の3回の一番奥の部屋に王妃様はシャツィ王子といらっしゃる‼‼‼‼」
「招致しました。
ノア、抱き上げて頂戴?」
「了解で~す」
カーヤとかいうチビ令嬢を抱き上げてノアという護衛と、ジョシュダというイケメンの執事と共に屋敷の中に走って入って行ったが……とんだ無駄足だったね?、ファストン家のお嬢さん方?
アタシはぶりっ子をしながらさも心配そうに言う。
「シャツィ王子、大丈夫でしょうか?」
ゴレイヌの奴も暗い表情になって気まずそうに言う。
「流石に、王妃様があんな声で叫んだ後じゃ、もう、よ?……」
「……二人共、我々はこの国に雇われている護衛だ。
結果が出るまでは、判定を勝手に下すのは早いだろ?」
リーダらしくゲンスルーがアタシ等に注意してくるけどさ、結果なんてもう分かりきってんじゃんよ?
王族の女が気が狂った様にこの状況であんなに叫ぶのは、シャツィ王子の死でまず間違いないだろう。
どの様な理由があっても、既に死者となった者を蘇らせる事は何人も決して出来る訳がない。
例えそれが、ハンター協会お抱えの凄腕の治療能力者でもだわさ?
ピカアアアアアアアアアアッ‼‼‼‼‼‼‼‼と、物凄い強大な念の輝きが屋敷の3階から突如として現れる。
「「「‼?」」」
アタシ等が驚いている間に気絶して意識を失っているチビ令嬢を大事そうに両手に抱えた名前以外は麗しの執事の青年ジョシュダがやって来て、アタシ等に頭を下げて状況を説明し出す。
「お疲れ様です、無事シャツィ王子の治療は完了しました。
後の連絡対応は、当家の護衛、ノアとお取りください。
それでは急を要しますので失礼致します。」
そうペコリと丁寧に一礼すると彼は目にも止まらぬスピードで移動していきこの場からいなくなる。
大したもんだ、上手くオーラも隠してて、実力は未知数だけど、相当の手練れだねあのイケメン執事
「本当に、王子は回復したのかよ?
だって、あんなヒドイ怪我だったんだぜ?」
確かにね?、ゴレイヌの言葉にゲンスルーは頷く
「確認の為に、王妃様のいらっしゃる部屋に行って見るか」
アタシ等が屋敷の3階のシャツィ王子の移送された部屋に入ると、アタシ達は信じられない物を目撃する。
涙目のマイア王妃に抱きしめられて可愛らしかったシャツィ王子がまるで何もなかった様に元の姿に戻っていて、母親である王妃におねだりをしている。
「おかあさま~、ぼく、おなかすいたよぅ~」
マイア王妃は息子を抱きしめるのを止めて涙を拭きながら鼻声で喋る。
「そうねぇ、ずっと、点滴の食事だけで、何も食べてなかったものね?」
「ああ、じゃあオレ至急お城に行って、消化に良い食べ物何か作って貰って来ますよ?」
ノアという護衛が王妃に向かって気を利かせて言うと
「お願いします、この子が無事治った事も
どうかあの人に知らせてあげて下さい。」
「分かりました。」
そう言ってアタシ達の方にやって来ると気楽に話しかけて来て反対方向に向かって行く。
「はいはい、ごめんねぇ~、ちょっと失礼しますよ?~」
未だに信じられない、あり得ないだろ?……
ファストン家には、あんな現実離れした力を持った能力者を隠し玉に持ってたっての?
……又、あの夢だ、今度は何処かの景色の悪いゴミゴミとした、退廃的なスラムの様な場所で次々と逃げ惑う人々を捕らえてそれは飲み込んで行く。
やがて一定数飲み込むと、勇敢にも立ち向かって来る念能力者の人達が来てしまった。
1人は全身を覆う黒い衣装を着た肩まで伸びた黒髪の小柄な人物が
2人目はジャポンのちょんまげヘアーに、向こうの民族衣装の着物を着た刀を持った黒髪の男の人を
3人目は大きな巨体に、耳が長く顔に傷
だらけの縫合の跡が所々残っている、自分の指を砲弾の様に飛ばす念能力を使う男をいとも簡単にそれは飲み込み
最後は額に逆十字の入れ墨の入った貫禄のある顔立ちの整った黒髪のオールバックのまだ若そうな青年の男性が男の仲間がやられたのにも構わず面白そうににこちらを見て、本を片手に持ちながらやって来て、話しかけてくる。
「ああ、ここにいる連中は皆食われてしまったのか?
……お前は、いったい何だ?
この世に存在していい物ではないだろ?……
……ふむ、話での意思疎通は無理か……」
そうしてこちらに向かってくる先程やってきた3人の人達のリーダーらしき男さえも、それはいとも簡単に飲み込んでしまった。