静かな侵略 第6話
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ノアの財布の中身を見て店主は驚いた表情をしつつも罰が悪そうに謝る。
「こりゃ驚いた、アンタ、そんな若いのに大金持ってるんだ。
悪かったね?、うちの息子がこの国の軍人やっててさ
そのおかげで話し合いが大好きな連中から嫌がらせばっかり
受けちまっててね?、お陰様で常連客も離れちまってこの店は閑古鳥が鳴いてるのさ」
アルコバレーノ特有の日に焼けた肌に制服を着て学生鞄を持った、14歳位の茶髪のポニーテールの少女が喫茶店に入って来る。
「ただいま、珍しいね?お客さん来てるんだ?
こんな時期に観光客の人達?」
少女はカーヤ達を興味深そうにしげしげと覗き込みながらその中でもジョシュダを見つめて、キラキラとした瞳で聞いて来る。
「うわぁ~、すっごいカッコイイ人~、モデルさんとかですかぁ?」
ジョシュダはカーヤを見ながら答える。
「ううん、俺はこの人に仕えている執事だよ?」
「生執事?、初めて見た‼︎
そういえば、服装とかもそれっぽいし〜」
ポニーテールの少女は今度はカーヤを見て心配そうに尋ねてくる。
「じゃああなたがお嬢様なんだ〜、そんな可愛いくて綺麗な顔してるのに
その凄い怪我どうしたの?、可哀想〜
もしかして、数日前に起きた鉄道テロの被害にあったとか?」
カーヤはいつもの様に笑顔で話す。
「いいえ、この怪我は家庭内で起きたちょっとした事故ですので、どうぞお気になさらず?」
髭面の店主が少女に声をかける。
「おおアミ、丁度良かった。
母さんを呼んで来てくれ、さっき多くの注文が入ってな、オレ1人じゃ作りきれん、それから買い出しも頼むな?、ちと今あるだけじゃ材料が足りないんだよ?」
「は〜い」
少ししてから恰幅の良い日に焼けた長い髪の茶髪の彼の奥さんがやって来て、料理の補佐を始める。
その間テーブル席近くに置かれている複数の新聞をカーヤは持ってきてその内容を読む。
どれもこの国の軍隊や王族への批判内容がてんこ盛りな内容の記事ばかりだった。
ついているテレビから、ニュース番組が流れ出す。
「さて、アルコバリーノニュース速報です。
本日より大変素晴らしい法案が可決されました。
それは外国人思いやり法です、今後この国にいる
外国人への悪口や差別は、厳重な厳罰の対象となります。」
新聞を読んでいたカーヤは顔を上げて深刻そうな顔で喋る。
「まぁ、随分とおかしな物が出来ましたね?
一体、誰の為の法律なのかしら?」
ジョシュダも渋い表情になって呟く。
「酷い法律が出来た物ですね?……これでは
他所から来た外国人がこの国で誰かに迷惑をかけても
注意したり公安機関に助けを求めた所で、差別をするなと一括されてもみ消される可能性があるでしょうに?……」
少ししてから先程のアミという少女が、カーヤ達の頼んだ飲み物を運んで持って来ると、カーヤが新聞を読んでいるのを見て感心した様に話しかけてくる。
「お嬢様、その年で新聞読むんだ〜、偉いねぇ?〜
私、テレビの番組一覧表位しかもう読んでないよ?
でも最近はテレビのニュース番組も見てないなぁ〜」
「お姉様は何故この国のニュースや政治に興味を持たれないんですか?
この国は今、他所から来た私が見ても、とてもおかしい状況になってるのに?」
カーヤの言葉にアミはぼんやりした顔で答える。
「お姉様?、初めてそんな呼ばれ方したかも?、って、そうじゃなかったね?
そんなにおかしいかなぁ?、だってニュース番組なんか見てもさ
いつも誰かがこの国が悪いとか、軍隊が悪いとか
怒ってばっかなんだもん、ハッキリ言ってつまんないよ?」
「つまらないから、興味を持たれないのですか?」
アミは嫌そうな顔で答える。
「それもあるけど、うちはお兄ちゃんが軍人やってるせいで
通ってる学校の先生達とかにもお兄ちゃんの悪口をよく言われるんだよね?
軍人なんて、最低の仕事をやってる兄弟を持って恥を知りなさいってさ?……
そんな兄弟なんか持ったらろくな就職先につけないぞって?」
「教育現場までそんな事に……お兄様が悪く言われてしまっているから、興味が持てないのですか?
ご兄弟が悪く言われてしまうのは、確かに気分のいい物ではありせんものね?」
「それもあるんだけどね~、でもでもさ、次の国民選挙で決める
国防大臣の候補者のヨイサク・ンサウツイコって人が当選したら
お兄ちゃんは軍隊が潰されて無職になっちゃうし、王族の人達もなくなっちゃうだろうけど
私達国民全員500万円貰えるんでしょ?、それに最低賃金が
10000ジェニーになったら、仕事探さなくても
アルバイトだけで一人立ちして生活出来るじゃーん?
それなら真面目に勉強するのなんか馬鹿みたい」
そう気楽そうに言うアミを見ながらカーヤは配膳されテーブルに置かれた自分の分の紅茶の入ったティーカップを優雅な仕草で手に取り一口飲んでから、もう一度テーブルに置いてアミを再び見てカーヤは言う。
「アミお姉様?、それは、本当に、本気で仰っているのですか?」
カーヤにじっと見られて首を縦に振ってアミは能天気に言う。
「本気本気~、そしたらこの国の皆凄い賃金が上がって
ハッピーじゃ~ん?、こんなにいい国は
他にないだろうね?~」
カーヤは冷たい表情に変わってアミに伝える。
「……いいえ?、もし本当にそうなってしまったら
お姉様達、この国の国民の方々には、これから待っているのは、地獄だけです。」
アミは間抜けた声を出して尋ねてくる。
「へ?、どゆこと???」
「まず、軍隊は国それぞれの抑止力です。
その人達がいなくなってしまっては、あっという間に、この国は、他の国に侵略されてしまいますよ?
有益な天然ガスの資源が沢山ありますからね?
そうなった後は、お姉様達国民の方々は、皆殺しにされるか、奴隷として生かされるかのどちらかでしょう?
仮に生かされても、そんな苦痛を強いられる人生をこれから送る羽目になるのに
500万ジェニーで割に合うと思いますか?」
「えぇ?、で、でも、偉そうな政治家の人とか?、学校の先生とか皆言ってるよ?
軍隊なんかいなくても、話し合いで解決出来るんだって?」
カーヤは座っている椅子から立ち上がり左手で親指と人差し指で銃を持つポーズをしながらアミに声をかける。
「では、実際に試してみましょう?
これから私はこの店を襲う銃を持った強盗です。
お姉様の仰る、話し合いでどうぞ、私を説得してみてください?]
「ええ?、ま、まあいいよ?
こ~んな可愛い強盗なんていないだろうしね?」
カーヤは左手をアミに向けて銃を構えるポーズをして喋る。
「強盗です、この店の売り上げを全て下さいな?
応じて頂かなければ、皆様の命を頂戴しますね?」
「ねぇねぇ可愛いらしいお嬢ちゃん?、そんな怖い物なんか下げて、話し合いをしようよ?」
「……話し合いとは、どの様な内容ですか?」
「その銃を下げてくれたら
美味しいお菓子、いっぱいあげるよ~?
今なら、生クリームたっぷりの甘くて美味しいカフェオレもつけ」
アミの話をカーヤは途中で切る。
「間に合ってます。
皆様、ご機嫌用?、バン、バン、バ~~~ン……はい、これで全員お亡くなりになりました。」
「ちょっと、お嬢様、酷くな~い?、話し位はせめて全部聞いてよー?」
アミの抗議の声を無視してカーヤは言葉を続ける。
「この国で皆様が言っている話し合いの力なんて、所詮、こんな物ですよ?、有利な交渉材料なしで武器を持った相手に丸腰で話合おうとすれば、対外こうなります。
さて、次は最低賃金のお話しをしましょうか?
このアルコバリーノ王国では、1000ジェニーが最低賃金でしたね?」
「うん、そうだよ?、お嬢様も白い肌してるし
外国人さんなんでしょ?、よく知ってるね?~私より賢いんじゃな~い?」
へらへらと笑ってのん気に言うアミにカーヤは問いかける。
「さて、その最低賃金が仮に10000ジェニーに引き上げられてしまったら
アミお姉様達の暮らしているアルコバリーノ王国の
経済は、一体どうなってしまいますか?」
「え?~、だからぁ、皆豊かになるんだよ?
1時間働いて、10000ジェニーも貰えるんだよ?
仕事なんか探さなくても、アルバイトで自立出来るじゃ~ん、ラッキーだよねぇ?」
カーヤは首を横に振って否定する。
「違いますよ?、全くの逆です。
雇用する側から考えてみて下さい。
今まで1000ジェニーで1時間雇えていた筈の人達が、1時間10000ジェニーも支払わなくてはいけなくなるんです。
そうなったら、雇用側は高くなってしまった人件費を削る為に、雇っている人を解雇しなければいけなくなります。
アルバイトなんて、募集があっても、採用されるのは店側に有利な資格や経験を持っている人達ばかりで、何も資格のない人達はまず採用されなくなり
失業者や、働く当てのない人々で、アルコバリーノは溢れかえりますよ?
10000ジェニーも最低賃金が上げられてしまったら、大勢の人が解雇されて、生産性も下がり、この国の経済自体、破綻してしまうんです。」
顔を真っ青にしてアミは聞く。
「え?、嘘でしょ?、じゃあ、じゃあ
アルコバリーノの王族の人達がいなくなってしまったら、どうなっちゃうの?」
「王族なんて税金の無駄使いだからいらない、そんな理由でなくしてしまったら
この国の今まであった権威や他の国と今まで築いてきた信頼関係がなくなってしまうでしょうね?
国の政治をする大臣達と、この国を治める国王様が他の国の要人達に挨拶をするだけでも
意味合いが変わってきます。
大臣達では嫌でも政治的意味が絡んできますが、国王様達王族は、アルコバリーノの象徴として挨拶をする意味があるんです。
この国の国王様達はアルコバリーノの国事や、公的行為等を週6の割合でなさっているとか?
よく他の国の祭事等にもこの国のご夫妻は積極的に参加なさっているのを拝見しますし
のんびりゆっくりとしていられる時間なんて
私達よりもずっと少ないんでしょうね?
そんな方々がいなくなってしまったら
周りの国はさぞかし愚かな決断をした国だと認識して、アルコバリーノ国を見下し
色々な国家間での交渉もやりずらくなってしまうでしょう?、そうなったら他国から輸入している食材や商品は値上がりして、貴女方国民はさぞ暮らしずらい生活を強いられるのでしょう」
アミは唖然とした表情で呟く
「そんなの……知らなかった……だって
私達の税金で、悠々自適に国王様達は暮らしてるんだって、学校の先生達や、周りの人達が言ってたもの……テレビや新聞でも、全然そうゆうの報道してくれないし……」
「それはこの国のテレビ局や新聞自体が、報道したい事だけ
選んで見せているからです。
一度、図書館やネットカフェ等で電脳ページを見て、一度調べて下さい。
どれだけあなた達の国王様達が他国に行ってご活動なされて信頼を築かれてきたのか
その人達をあなた達国民が否定して王族の人達の存在をなくしてしまったら
彼らがせっかく他国で積み上げて来たくれたこの国の信頼も、全て失ってしまうんですよ?」
「こりゃ驚いた、アンタ、そんな若いのに大金持ってるんだ。
悪かったね?、うちの息子がこの国の軍人やっててさ
そのおかげで話し合いが大好きな連中から嫌がらせばっかり
受けちまっててね?、お陰様で常連客も離れちまってこの店は閑古鳥が鳴いてるのさ」
アルコバレーノ特有の日に焼けた肌に制服を着て学生鞄を持った、14歳位の茶髪のポニーテールの少女が喫茶店に入って来る。
「ただいま、珍しいね?お客さん来てるんだ?
こんな時期に観光客の人達?」
少女はカーヤ達を興味深そうにしげしげと覗き込みながらその中でもジョシュダを見つめて、キラキラとした瞳で聞いて来る。
「うわぁ~、すっごいカッコイイ人~、モデルさんとかですかぁ?」
ジョシュダはカーヤを見ながら答える。
「ううん、俺はこの人に仕えている執事だよ?」
「生執事?、初めて見た‼︎
そういえば、服装とかもそれっぽいし〜」
ポニーテールの少女は今度はカーヤを見て心配そうに尋ねてくる。
「じゃああなたがお嬢様なんだ〜、そんな可愛いくて綺麗な顔してるのに
その凄い怪我どうしたの?、可哀想〜
もしかして、数日前に起きた鉄道テロの被害にあったとか?」
カーヤはいつもの様に笑顔で話す。
「いいえ、この怪我は家庭内で起きたちょっとした事故ですので、どうぞお気になさらず?」
髭面の店主が少女に声をかける。
「おおアミ、丁度良かった。
母さんを呼んで来てくれ、さっき多くの注文が入ってな、オレ1人じゃ作りきれん、それから買い出しも頼むな?、ちと今あるだけじゃ材料が足りないんだよ?」
「は〜い」
少ししてから恰幅の良い日に焼けた長い髪の茶髪の彼の奥さんがやって来て、料理の補佐を始める。
その間テーブル席近くに置かれている複数の新聞をカーヤは持ってきてその内容を読む。
どれもこの国の軍隊や王族への批判内容がてんこ盛りな内容の記事ばかりだった。
ついているテレビから、ニュース番組が流れ出す。
「さて、アルコバリーノニュース速報です。
本日より大変素晴らしい法案が可決されました。
それは外国人思いやり法です、今後この国にいる
外国人への悪口や差別は、厳重な厳罰の対象となります。」
新聞を読んでいたカーヤは顔を上げて深刻そうな顔で喋る。
「まぁ、随分とおかしな物が出来ましたね?
一体、誰の為の法律なのかしら?」
ジョシュダも渋い表情になって呟く。
「酷い法律が出来た物ですね?……これでは
他所から来た外国人がこの国で誰かに迷惑をかけても
注意したり公安機関に助けを求めた所で、差別をするなと一括されてもみ消される可能性があるでしょうに?……」
少ししてから先程のアミという少女が、カーヤ達の頼んだ飲み物を運んで持って来ると、カーヤが新聞を読んでいるのを見て感心した様に話しかけてくる。
「お嬢様、その年で新聞読むんだ〜、偉いねぇ?〜
私、テレビの番組一覧表位しかもう読んでないよ?
でも最近はテレビのニュース番組も見てないなぁ〜」
「お姉様は何故この国のニュースや政治に興味を持たれないんですか?
この国は今、他所から来た私が見ても、とてもおかしい状況になってるのに?」
カーヤの言葉にアミはぼんやりした顔で答える。
「お姉様?、初めてそんな呼ばれ方したかも?、って、そうじゃなかったね?
そんなにおかしいかなぁ?、だってニュース番組なんか見てもさ
いつも誰かがこの国が悪いとか、軍隊が悪いとか
怒ってばっかなんだもん、ハッキリ言ってつまんないよ?」
「つまらないから、興味を持たれないのですか?」
アミは嫌そうな顔で答える。
「それもあるけど、うちはお兄ちゃんが軍人やってるせいで
通ってる学校の先生達とかにもお兄ちゃんの悪口をよく言われるんだよね?
軍人なんて、最低の仕事をやってる兄弟を持って恥を知りなさいってさ?……
そんな兄弟なんか持ったらろくな就職先につけないぞって?」
「教育現場までそんな事に……お兄様が悪く言われてしまっているから、興味が持てないのですか?
ご兄弟が悪く言われてしまうのは、確かに気分のいい物ではありせんものね?」
「それもあるんだけどね~、でもでもさ、次の国民選挙で決める
国防大臣の候補者のヨイサク・ンサウツイコって人が当選したら
お兄ちゃんは軍隊が潰されて無職になっちゃうし、王族の人達もなくなっちゃうだろうけど
私達国民全員500万円貰えるんでしょ?、それに最低賃金が
10000ジェニーになったら、仕事探さなくても
アルバイトだけで一人立ちして生活出来るじゃーん?
それなら真面目に勉強するのなんか馬鹿みたい」
そう気楽そうに言うアミを見ながらカーヤは配膳されテーブルに置かれた自分の分の紅茶の入ったティーカップを優雅な仕草で手に取り一口飲んでから、もう一度テーブルに置いてアミを再び見てカーヤは言う。
「アミお姉様?、それは、本当に、本気で仰っているのですか?」
カーヤにじっと見られて首を縦に振ってアミは能天気に言う。
「本気本気~、そしたらこの国の皆凄い賃金が上がって
ハッピーじゃ~ん?、こんなにいい国は
他にないだろうね?~」
カーヤは冷たい表情に変わってアミに伝える。
「……いいえ?、もし本当にそうなってしまったら
お姉様達、この国の国民の方々には、これから待っているのは、地獄だけです。」
アミは間抜けた声を出して尋ねてくる。
「へ?、どゆこと???」
「まず、軍隊は国それぞれの抑止力です。
その人達がいなくなってしまっては、あっという間に、この国は、他の国に侵略されてしまいますよ?
有益な天然ガスの資源が沢山ありますからね?
そうなった後は、お姉様達国民の方々は、皆殺しにされるか、奴隷として生かされるかのどちらかでしょう?
仮に生かされても、そんな苦痛を強いられる人生をこれから送る羽目になるのに
500万ジェニーで割に合うと思いますか?」
「えぇ?、で、でも、偉そうな政治家の人とか?、学校の先生とか皆言ってるよ?
軍隊なんかいなくても、話し合いで解決出来るんだって?」
カーヤは座っている椅子から立ち上がり左手で親指と人差し指で銃を持つポーズをしながらアミに声をかける。
「では、実際に試してみましょう?
これから私はこの店を襲う銃を持った強盗です。
お姉様の仰る、話し合いでどうぞ、私を説得してみてください?]
「ええ?、ま、まあいいよ?
こ~んな可愛い強盗なんていないだろうしね?」
カーヤは左手をアミに向けて銃を構えるポーズをして喋る。
「強盗です、この店の売り上げを全て下さいな?
応じて頂かなければ、皆様の命を頂戴しますね?」
「ねぇねぇ可愛いらしいお嬢ちゃん?、そんな怖い物なんか下げて、話し合いをしようよ?」
「……話し合いとは、どの様な内容ですか?」
「その銃を下げてくれたら
美味しいお菓子、いっぱいあげるよ~?
今なら、生クリームたっぷりの甘くて美味しいカフェオレもつけ」
アミの話をカーヤは途中で切る。
「間に合ってます。
皆様、ご機嫌用?、バン、バン、バ~~~ン……はい、これで全員お亡くなりになりました。」
「ちょっと、お嬢様、酷くな~い?、話し位はせめて全部聞いてよー?」
アミの抗議の声を無視してカーヤは言葉を続ける。
「この国で皆様が言っている話し合いの力なんて、所詮、こんな物ですよ?、有利な交渉材料なしで武器を持った相手に丸腰で話合おうとすれば、対外こうなります。
さて、次は最低賃金のお話しをしましょうか?
このアルコバリーノ王国では、1000ジェニーが最低賃金でしたね?」
「うん、そうだよ?、お嬢様も白い肌してるし
外国人さんなんでしょ?、よく知ってるね?~私より賢いんじゃな~い?」
へらへらと笑ってのん気に言うアミにカーヤは問いかける。
「さて、その最低賃金が仮に10000ジェニーに引き上げられてしまったら
アミお姉様達の暮らしているアルコバリーノ王国の
経済は、一体どうなってしまいますか?」
「え?~、だからぁ、皆豊かになるんだよ?
1時間働いて、10000ジェニーも貰えるんだよ?
仕事なんか探さなくても、アルバイトで自立出来るじゃ~ん、ラッキーだよねぇ?」
カーヤは首を横に振って否定する。
「違いますよ?、全くの逆です。
雇用する側から考えてみて下さい。
今まで1000ジェニーで1時間雇えていた筈の人達が、1時間10000ジェニーも支払わなくてはいけなくなるんです。
そうなったら、雇用側は高くなってしまった人件費を削る為に、雇っている人を解雇しなければいけなくなります。
アルバイトなんて、募集があっても、採用されるのは店側に有利な資格や経験を持っている人達ばかりで、何も資格のない人達はまず採用されなくなり
失業者や、働く当てのない人々で、アルコバリーノは溢れかえりますよ?
10000ジェニーも最低賃金が上げられてしまったら、大勢の人が解雇されて、生産性も下がり、この国の経済自体、破綻してしまうんです。」
顔を真っ青にしてアミは聞く。
「え?、嘘でしょ?、じゃあ、じゃあ
アルコバリーノの王族の人達がいなくなってしまったら、どうなっちゃうの?」
「王族なんて税金の無駄使いだからいらない、そんな理由でなくしてしまったら
この国の今まであった権威や他の国と今まで築いてきた信頼関係がなくなってしまうでしょうね?
国の政治をする大臣達と、この国を治める国王様が他の国の要人達に挨拶をするだけでも
意味合いが変わってきます。
大臣達では嫌でも政治的意味が絡んできますが、国王様達王族は、アルコバリーノの象徴として挨拶をする意味があるんです。
この国の国王様達はアルコバリーノの国事や、公的行為等を週6の割合でなさっているとか?
よく他の国の祭事等にもこの国のご夫妻は積極的に参加なさっているのを拝見しますし
のんびりゆっくりとしていられる時間なんて
私達よりもずっと少ないんでしょうね?
そんな方々がいなくなってしまったら
周りの国はさぞかし愚かな決断をした国だと認識して、アルコバリーノ国を見下し
色々な国家間での交渉もやりずらくなってしまうでしょう?、そうなったら他国から輸入している食材や商品は値上がりして、貴女方国民はさぞ暮らしずらい生活を強いられるのでしょう」
アミは唖然とした表情で呟く
「そんなの……知らなかった……だって
私達の税金で、悠々自適に国王様達は暮らしてるんだって、学校の先生達や、周りの人達が言ってたもの……テレビや新聞でも、全然そうゆうの報道してくれないし……」
「それはこの国のテレビ局や新聞自体が、報道したい事だけ
選んで見せているからです。
一度、図書館やネットカフェ等で電脳ページを見て、一度調べて下さい。
どれだけあなた達の国王様達が他国に行ってご活動なされて信頼を築かれてきたのか
その人達をあなた達国民が否定して王族の人達の存在をなくしてしまったら
彼らがせっかく他国で積み上げて来たくれたこの国の信頼も、全て失ってしまうんですよ?」