帰還 第4章
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「連れて行け、おおそうだミア、安心しろ、お前の旦那は既にジャポンのオッッカイコーの絹糸工場に先に向かわせて見習いをさせておる。
お前の子供も出所したら連れてって家族で同じ仕事をやらせてやるよ?
恐らく1番早くお前が出られるぞ?、良かったなぁ?」
じいちゃんがそう言うと、この場にいた執事の人達が先程の光景を見て混乱して怯えている状態のおじさんとおばさんを連れて行く。
「いやあぁぁあぁあ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
「やだ、いやだぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎」
残された先程のそれぞれ特徴的な格好をした職人や漁師、鉱夫の人々にじいちゃんは頭を下げて頼む。
「アイツ等使いもんになんねーだろうが
宜しく頼む、言う事を聞かなきゃ遠慮なく
しごいてやってくれ
後ここまで来てくれたスカイゴールドフィッシュ漁の人にゃあ余計な手間を取らしちまったから、後で気持ちを追加させて貰う。」
そう言ってそれぞれの人々に執事から分厚い手間賃の入った封筒が渡され、彼等もこの部屋を出て行くと今度はジョシュダがこの部屋に残って未だにガクブルしてるハンター達の元に向かい穏やかに笑いかけて問いかける。
「さて、あなた方の処分は俺に任されています。
今後二度とこの様な犯罪行為に加担しないと言葉で宣言して誓って頂ければ
関与した罪には問わず、このまま解放します。
………誓って、頂けますか?
でなければ、あの方の様に、両腕と両足が離れて二度と戻りませんが?、どう致しますか?」
こーゆ時、虫も殺さない様な顔で下手な犯罪者よりも物凄い凶悪な事言うんだからジョシュダってば
「「ハイ、ニドトハンザイニハカタンシナイトチカイマス‼︎‼︎」」
おじさん達に雇われたハンター達は、怯えながらもこりゃちょろいぞと顔を見合わせてにんまりとしながら答える。
するとぼんやりと彼らの両腕と両足に描かれた印が彼らの着ている服の上から光り出す。
「「‼‼‼‼」」
それに気が付いて、雇われたハンター達は又怯えだす。
まぁ、形だけ言うだけで済むと思ったら、そりゃこの場では殆どの人が本心じゃなくても嘘でもそう言うよね?、こっからなのよ?
ジョシュダは穏やかに彼等に笑いかけて鬼畜な事を言いやがる。
「分かりました、その言葉を信じましょう。
これはあくまで俺の能力の説明ですが、もし、あなた方が俺の預かり知らない所で又犯罪行為に加担した場合
両手と両足は先程の様に自然に離れて、二度と戻る事は有りません。
除念師を探して俺の描いた印を消して解除しても、同様の事が起こります。
まあ、その心配はないですよね?、ちゃんと、【誓って】頂けましたし?」
罠の設置してある場所に逃げ道を残して、そこに追い詰める。
それがよく虫も殺さない顔をして犯罪を犯した奴に使うジョシュダの手なのよ?
悪意のない失敗とかならまだ笑って許すんだけどね?、基本的にはコイツ善人だし
まぁ、全うにこれから生きればいいんだし、おじさんに雇われていたハンターの人達、ガンバ?
よもや全身真っ青になって彼等も執事達に連れて行かれてこの部屋を出て行く。
じいちゃんは席から立ち上がりアタシ達を見て言う。
「以上でこの話は終わりだ。
おいジョシュダ、30分後に新しく入って来た新人の小僧と
その父親を別の部屋に呼んで来い。
母親と感動の対面の時間だ、その間ちゃんとお前等も着替えて来いよ?
儂の息子の血で服が汚れてるからな?」
「了解しました。
お嬢様、血はシミが残り易いですから早々に着替えて来ましょう?、特にノア、君も酷いよ?」
ジョシュダはノアの方を見て注意する口調で言うがノアはヘラヘラ笑ってのん気に言う。
「あ~、そうだねぇ?、流石にこれはクリーニング出しても駄目かなぁ?
又新しいの買わなきゃいけないかも」
おじさんの腕が飛んでいった時に付いたんだろう、アタシの着ている服にも血がベトベトと付着しているけど、直接おじさんを持って運んでいたノアは
アイツの着てる赤い拳法着にベトベトどころか、もうホラー映画の殺人者がヤッちまった事後みたいに大量の血が付着している。
タイラーおじさんの方をチラリと見ると麻酔が効いている様子で両腕、両足を失った状態で眠りながら未だに手術を受けていた。
だからあの時言ったのになぁ、ジョシュダが来る前に馬鹿な事止めときなってさ……
15時、使用人屋敷の父と私が寝泊まりしている部屋に戻ると、既に父さんが戻っていて何処かそわそわした落ち着かない様子でソファーに座りながらテレビを見ている様だった。
「お帰り、クラピカ?」
部屋に戻って来た私に気が付くと、父さんは私に優しく声をかけてくる。
「ただいま……」
私は父に聞きたい事もあって、父の座っているソファーの隣に座り話しかける。
「ねぇ父さん、何で、ベラドンナ叔母さんと
付き合ってたんだよ?」
父はそれを聞いて驚いた様子で聞いてくる。
「え?、それを誰から聞いたんだい?」
「元長老から……それに」
私は先程まで説明したベラドンナ叔母さんの子供のカインの事情を全て話す。
私の話を聞いて父は複雑そうな表情をして言う。
「…出来れば、彼女との関係はお前にだけは知られたくなかったが…………
そういう事情があるのなら、仕方がないな……
カイン君達の事は、いつ迎えにいってあげるんだい?、後、服のサイズとか靴も教えてくれるかな?、これから一緒に暮らすのなら
色々、揃えてあげなくちゃね?」
父さんはカイン達と一緒に暮らすのは抵抗はないようだ、それはいいのだが、その前に
「……うん、それは後で話すけど、先にあの人と付き合ってた理由を教えてよ?
考えらんないよ、何で父さんがあんな最悪な女なんかと……」
困った様な表情で父さんは言う。
「……クラピカ、確かに彼女がやった事は決して許される物ではないし、庇うつもりもない。
でもそれ以上は悪く言ってはいけないよ?、人を悪く言い続ければその言葉を発したお前の心も汚れていってしまうから
私もね、あの頃はまだ青くて若かったんだ、彼女の器量の良さに強く惹かれてね……
恋人として付き合い出してから見せる我儘で奔放な面も
彼女が好きだった時は、魅力的に見えたんだよ?」
外見か、人の第一印象は80%外見で決まるとは言われてはいるが、あくまでそれは初めて会った時の第一印象に限定するものではないのだろうか?
恋人にするのなら、私は外見は最低限レベルの身だしなみが出来ていれば、それ程こだわらないが……恋愛感情という物を他の人に持ってしまったら、相手の悪い部分にまで、そこまで程盲目的に好意なんか持てる物なのか?……
「そんな物なのかな?、よく分からないよ?」
「お前も、誰かの事を好きになったらいつか分かる時が来るよ?……でも、私は
彼女と別れて正解だったよ、そのお蔭で妻にも出会えて幸せな人生を共に歩めてこれたし
クラピカもここまで立派に育ってくれたからね?」
そう言って頭を撫でられる。
むぅ……もう小さな子供ではないのだが…
「続きまして、今年新人ハンターになったばかりの未来の幻獣ハンター、ポックル氏にドーレ港付近の森から出現した巨大な謎の生物について、話を伺いたいと思います。」
ん?……ドーレ港?
テレビの画面に、ハンター試験で会った、紫色のターバンを頭に巻いて亜麻色の髪色を肩まで伸ばしたカインと似た髪型をした目鼻立ちが何処となくヌマルネコの様な雰囲気の特徴的な顔立ちをした懐かしい人物が出演しているのが見えて、私は思わずテレビ画面に視線を向ける。
テレビ画面の映像が切り替わり、撮影日の日付と時間帯が下の画面に2月16日の午後13時30と表示されている。
その日は確か、グラナドに向かった日だった筈
私達がハンター試験会場に行く時に目指したあの大きな一本杉が遠くから枯れた色をして真っ二つに折れている映像が映る。
……あの巨大な一本杉が折れている?、嘘だろ?、あそこはカイン達を預けている家がある筈なのに、一体何が?、もう一度、電話を貸して貰わなければ……
不気味な事に、周り一体の青々と茂っていた一部の森の木々が一気に寿命を迎えたように、葉が茶色くなり、一気に葉が抜けて枯れていく。
その枯れた付近の森から10メートル程の
見ただけで何故かあれは決して近付いてはいけない物だと、直感的に感じてしまう巨大な黒いアメーバ状の、うねうねと動く謎の生物が出てきた。
その謎の生物が通り過ぎた後の場所は大量に自生していた雑草さえも動画の早送り機能の様にすぐに萎れて枯れてしまう。
あの生物全体に、周りを腐らせる毒素でも持っているのか?
ドーレ港に近づく直前でそれは一瞬で消えてしまう。
ポックルは難しそうな表情をしながら首を傾げて不思議そうに話す。
「これは、スライムにも似ていますが、形の形状は微生物のアメーバに近いですね?
しかしこんな巨大な黒くて消えるアメーバなんて
見た事も聞いた事もありません。」
司会の1人がポックルに尋ねる。
「消えちゃうし、生物ではないのでは?、ほら、砂漠地帯であるって言うじゃないですか?
遠くにオアシスが見えるけど、実際には存在しないって奴」
ポックルは苦笑いをしてやんわりと否定しながら解説する。
「それは蜃気楼ですよ、流石に森の中からは出てこないでしょうし
蜃気楼の発生条件もこの動画が映された時の場所では一旦しません。
それにこんなにハッキリと動く姿が映っているのは
何かの生物である事はまず間違いないと思います。」
他の出演者はおどけて言う。
「しかし、こんなデカいのがいきなり現れたらびっくりしちゃいますよね〜?
ひょっとしたら、私達人間も食べられちゃうかも?」
ポックルは真剣な顔立ちになって警告する。
「その可能性はとても高いと感じます。
この生物もアメーバと似た形態なら
近付いてきた他の獲物を自分の体を使って捕らえて、ゆっくりと捕食していく筈です。
ドーレ港近隣に住む皆さん、この謎の生物を見かけたら
くれぐれも面白半分で決して近づかないで逃げて下さい。
周りの草木も、近くにいただけで枯れるなんて、体全体に触れただけで周りを腐らせる危険な毒素の様な物を持った
生物である事には違いないでしょうから?」
ポックルも私と似たような感想か……
トントンと私達の部屋のドアの扉を叩く軽いノック音の後にジョシュダさんの声が聞こえて来る。
「失礼します、ジョシュダです。
入っても宜しいでしょうか?」
お前の子供も出所したら連れてって家族で同じ仕事をやらせてやるよ?
恐らく1番早くお前が出られるぞ?、良かったなぁ?」
じいちゃんがそう言うと、この場にいた執事の人達が先程の光景を見て混乱して怯えている状態のおじさんとおばさんを連れて行く。
「いやあぁぁあぁあ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
「やだ、いやだぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎」
残された先程のそれぞれ特徴的な格好をした職人や漁師、鉱夫の人々にじいちゃんは頭を下げて頼む。
「アイツ等使いもんになんねーだろうが
宜しく頼む、言う事を聞かなきゃ遠慮なく
しごいてやってくれ
後ここまで来てくれたスカイゴールドフィッシュ漁の人にゃあ余計な手間を取らしちまったから、後で気持ちを追加させて貰う。」
そう言ってそれぞれの人々に執事から分厚い手間賃の入った封筒が渡され、彼等もこの部屋を出て行くと今度はジョシュダがこの部屋に残って未だにガクブルしてるハンター達の元に向かい穏やかに笑いかけて問いかける。
「さて、あなた方の処分は俺に任されています。
今後二度とこの様な犯罪行為に加担しないと言葉で宣言して誓って頂ければ
関与した罪には問わず、このまま解放します。
………誓って、頂けますか?
でなければ、あの方の様に、両腕と両足が離れて二度と戻りませんが?、どう致しますか?」
こーゆ時、虫も殺さない様な顔で下手な犯罪者よりも物凄い凶悪な事言うんだからジョシュダってば
「「ハイ、ニドトハンザイニハカタンシナイトチカイマス‼︎‼︎」」
おじさん達に雇われたハンター達は、怯えながらもこりゃちょろいぞと顔を見合わせてにんまりとしながら答える。
するとぼんやりと彼らの両腕と両足に描かれた印が彼らの着ている服の上から光り出す。
「「‼‼‼‼」」
それに気が付いて、雇われたハンター達は又怯えだす。
まぁ、形だけ言うだけで済むと思ったら、そりゃこの場では殆どの人が本心じゃなくても嘘でもそう言うよね?、こっからなのよ?
ジョシュダは穏やかに彼等に笑いかけて鬼畜な事を言いやがる。
「分かりました、その言葉を信じましょう。
これはあくまで俺の能力の説明ですが、もし、あなた方が俺の預かり知らない所で又犯罪行為に加担した場合
両手と両足は先程の様に自然に離れて、二度と戻る事は有りません。
除念師を探して俺の描いた印を消して解除しても、同様の事が起こります。
まあ、その心配はないですよね?、ちゃんと、【誓って】頂けましたし?」
罠の設置してある場所に逃げ道を残して、そこに追い詰める。
それがよく虫も殺さない顔をして犯罪を犯した奴に使うジョシュダの手なのよ?
悪意のない失敗とかならまだ笑って許すんだけどね?、基本的にはコイツ善人だし
まぁ、全うにこれから生きればいいんだし、おじさんに雇われていたハンターの人達、ガンバ?
よもや全身真っ青になって彼等も執事達に連れて行かれてこの部屋を出て行く。
じいちゃんは席から立ち上がりアタシ達を見て言う。
「以上でこの話は終わりだ。
おいジョシュダ、30分後に新しく入って来た新人の小僧と
その父親を別の部屋に呼んで来い。
母親と感動の対面の時間だ、その間ちゃんとお前等も着替えて来いよ?
儂の息子の血で服が汚れてるからな?」
「了解しました。
お嬢様、血はシミが残り易いですから早々に着替えて来ましょう?、特にノア、君も酷いよ?」
ジョシュダはノアの方を見て注意する口調で言うがノアはヘラヘラ笑ってのん気に言う。
「あ~、そうだねぇ?、流石にこれはクリーニング出しても駄目かなぁ?
又新しいの買わなきゃいけないかも」
おじさんの腕が飛んでいった時に付いたんだろう、アタシの着ている服にも血がベトベトと付着しているけど、直接おじさんを持って運んでいたノアは
アイツの着てる赤い拳法着にベトベトどころか、もうホラー映画の殺人者がヤッちまった事後みたいに大量の血が付着している。
タイラーおじさんの方をチラリと見ると麻酔が効いている様子で両腕、両足を失った状態で眠りながら未だに手術を受けていた。
だからあの時言ったのになぁ、ジョシュダが来る前に馬鹿な事止めときなってさ……
15時、使用人屋敷の父と私が寝泊まりしている部屋に戻ると、既に父さんが戻っていて何処かそわそわした落ち着かない様子でソファーに座りながらテレビを見ている様だった。
「お帰り、クラピカ?」
部屋に戻って来た私に気が付くと、父さんは私に優しく声をかけてくる。
「ただいま……」
私は父に聞きたい事もあって、父の座っているソファーの隣に座り話しかける。
「ねぇ父さん、何で、ベラドンナ叔母さんと
付き合ってたんだよ?」
父はそれを聞いて驚いた様子で聞いてくる。
「え?、それを誰から聞いたんだい?」
「元長老から……それに」
私は先程まで説明したベラドンナ叔母さんの子供のカインの事情を全て話す。
私の話を聞いて父は複雑そうな表情をして言う。
「…出来れば、彼女との関係はお前にだけは知られたくなかったが…………
そういう事情があるのなら、仕方がないな……
カイン君達の事は、いつ迎えにいってあげるんだい?、後、服のサイズとか靴も教えてくれるかな?、これから一緒に暮らすのなら
色々、揃えてあげなくちゃね?」
父さんはカイン達と一緒に暮らすのは抵抗はないようだ、それはいいのだが、その前に
「……うん、それは後で話すけど、先にあの人と付き合ってた理由を教えてよ?
考えらんないよ、何で父さんがあんな最悪な女なんかと……」
困った様な表情で父さんは言う。
「……クラピカ、確かに彼女がやった事は決して許される物ではないし、庇うつもりもない。
でもそれ以上は悪く言ってはいけないよ?、人を悪く言い続ければその言葉を発したお前の心も汚れていってしまうから
私もね、あの頃はまだ青くて若かったんだ、彼女の器量の良さに強く惹かれてね……
恋人として付き合い出してから見せる我儘で奔放な面も
彼女が好きだった時は、魅力的に見えたんだよ?」
外見か、人の第一印象は80%外見で決まるとは言われてはいるが、あくまでそれは初めて会った時の第一印象に限定するものではないのだろうか?
恋人にするのなら、私は外見は最低限レベルの身だしなみが出来ていれば、それ程こだわらないが……恋愛感情という物を他の人に持ってしまったら、相手の悪い部分にまで、そこまで程盲目的に好意なんか持てる物なのか?……
「そんな物なのかな?、よく分からないよ?」
「お前も、誰かの事を好きになったらいつか分かる時が来るよ?……でも、私は
彼女と別れて正解だったよ、そのお蔭で妻にも出会えて幸せな人生を共に歩めてこれたし
クラピカもここまで立派に育ってくれたからね?」
そう言って頭を撫でられる。
むぅ……もう小さな子供ではないのだが…
「続きまして、今年新人ハンターになったばかりの未来の幻獣ハンター、ポックル氏にドーレ港付近の森から出現した巨大な謎の生物について、話を伺いたいと思います。」
ん?……ドーレ港?
テレビの画面に、ハンター試験で会った、紫色のターバンを頭に巻いて亜麻色の髪色を肩まで伸ばしたカインと似た髪型をした目鼻立ちが何処となくヌマルネコの様な雰囲気の特徴的な顔立ちをした懐かしい人物が出演しているのが見えて、私は思わずテレビ画面に視線を向ける。
テレビ画面の映像が切り替わり、撮影日の日付と時間帯が下の画面に2月16日の午後13時30と表示されている。
その日は確か、グラナドに向かった日だった筈
私達がハンター試験会場に行く時に目指したあの大きな一本杉が遠くから枯れた色をして真っ二つに折れている映像が映る。
……あの巨大な一本杉が折れている?、嘘だろ?、あそこはカイン達を預けている家がある筈なのに、一体何が?、もう一度、電話を貸して貰わなければ……
不気味な事に、周り一体の青々と茂っていた一部の森の木々が一気に寿命を迎えたように、葉が茶色くなり、一気に葉が抜けて枯れていく。
その枯れた付近の森から10メートル程の
見ただけで何故かあれは決して近付いてはいけない物だと、直感的に感じてしまう巨大な黒いアメーバ状の、うねうねと動く謎の生物が出てきた。
その謎の生物が通り過ぎた後の場所は大量に自生していた雑草さえも動画の早送り機能の様にすぐに萎れて枯れてしまう。
あの生物全体に、周りを腐らせる毒素でも持っているのか?
ドーレ港に近づく直前でそれは一瞬で消えてしまう。
ポックルは難しそうな表情をしながら首を傾げて不思議そうに話す。
「これは、スライムにも似ていますが、形の形状は微生物のアメーバに近いですね?
しかしこんな巨大な黒くて消えるアメーバなんて
見た事も聞いた事もありません。」
司会の1人がポックルに尋ねる。
「消えちゃうし、生物ではないのでは?、ほら、砂漠地帯であるって言うじゃないですか?
遠くにオアシスが見えるけど、実際には存在しないって奴」
ポックルは苦笑いをしてやんわりと否定しながら解説する。
「それは蜃気楼ですよ、流石に森の中からは出てこないでしょうし
蜃気楼の発生条件もこの動画が映された時の場所では一旦しません。
それにこんなにハッキリと動く姿が映っているのは
何かの生物である事はまず間違いないと思います。」
他の出演者はおどけて言う。
「しかし、こんなデカいのがいきなり現れたらびっくりしちゃいますよね〜?
ひょっとしたら、私達人間も食べられちゃうかも?」
ポックルは真剣な顔立ちになって警告する。
「その可能性はとても高いと感じます。
この生物もアメーバと似た形態なら
近付いてきた他の獲物を自分の体を使って捕らえて、ゆっくりと捕食していく筈です。
ドーレ港近隣に住む皆さん、この謎の生物を見かけたら
くれぐれも面白半分で決して近づかないで逃げて下さい。
周りの草木も、近くにいただけで枯れるなんて、体全体に触れただけで周りを腐らせる危険な毒素の様な物を持った
生物である事には違いないでしょうから?」
ポックルも私と似たような感想か……
トントンと私達の部屋のドアの扉を叩く軽いノック音の後にジョシュダさんの声が聞こえて来る。
「失礼します、ジョシュダです。
入っても宜しいでしょうか?」