私とテニスと自転車と
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
荒北視点
香苗に謝った日から数日たった。一年は入部したが明日からテスト期間に差し掛かる。
自転車に乗るのが制限される。なによりもイライラする話だ。けど追試があればさらに自転車に乗れなくなる…仕方ねェから勉強せざる終えない
あー…けどダリィ…授業めんどくせェ
午後の授業はどうしても眠くなる。サボりてぇけど福ちゃんに一年の頃から授業は出ろ、って言われちまったからな…けど眠い…早くチャリ漕ぎてぇ…
あ、そいえば…福ちゃんに
"成瀬""立海""テニス""不敗神話"で調べるといい…
数日前に言っていたことを思い出した。おもむろに携帯を取り出して、先公にバレないように画面をタップする。福ちゃんが言ってたワードを一つ一つ入れていく。打ち終わったところで検索ボタンを押した
荒「……」
テニス界の不敗神話成瀬 香苗
驚異の20連勝!!
負け知らず!成瀬選手の実態!
男子に負けないテニスの申し子!
荒「(アイツ……実はすげぇんだな)」
何十項目もアイツの名前で溢れてる。元々テニスをしていたっつーのは大分前に聞いたことはあったが…ズラズラと書かれてある内容の1つを適当に押すと、画面はテニスの雑誌社の項目に切り替わった
全国No.1女子プレーヤー成瀬 香苗。神奈川県秦野市出身。小学生の頃から始めたと言う彼女の身体能力は計り知れない。サーブ&ボレーヤーのスタイルだがカウンターなどの攻撃も上手い。しなやかにステップを踏み、強力なスマッシュを打つ彼女に勝てる中学生はいない。彼女が高校に上がってもその活躍を目にするだろう。何よりそう望んでいる……
荒「(……マジですげぇな)」
今のアイツはそんな面影を見せない。何故香苗はあんな風になったのか、スクロールしていくと気になる内容がかかれている
成瀬 香苗不正疑惑
荒「(!不正……?)」
画面が切り替わり、内容をスクロールしてく
不正疑惑が出たのは全国大会の時だ。匿名の男がテニス連盟に審判と癒着してる。と訴えたそうだ。彼女も審判側も完全否定した。もちろん我々月刊テニス側もあり得ない話だと思っている。しかしその話題になった途端に選手の一部が抗議を始め、テニス界から追放しようと躍起になっていた。結果はその癒着がガセであることが分かった。記事を載せたのがなんと訴えた男の親らしく、負けた腹いせに嘘の証言をしたとみえる。これで解決したかと思われたが、彼女の心にはすでに傷がついてしまったのであろう…今現在、この記事を書いているこの今…彼女はテニスをしていない。高校生になったであろう彼女。テニスをしていればたちまち噂になるはずだが、彼女の姿を見つけられない。果たして彼女はどこにいるのだろうか…謎は深まるばかりである
荒「…っ(ンダヨ、これ…)」
逆恨みされてアイツのテニス人生が終わったのか…?いや、それもおかしい。アイツはこんなことで負けるような女じゃねぇ…そんなはず…
いや…まさか…
一部が抗議を始め、テニス界から追放しようと躍起になっていた
あの時香苗に味方はいたのか?
「…よし!今日はここまでだ!来週テストだからな!気合い入れろよ!」
荒「!」
教師の声が教室に響くと空気が軽くなってクラスの奴らは雑談を始めた。俺はそのまま携帯の操作を止めずに福ちゃんにメールを送った
To.福富
ーーーーーー
中学の時、香苗に
味方はいたのかよ?
短いメールだ。主語もねぇけど福ちゃんなら意味がわかるだろう
ブーブー…
福ちゃんも携帯を弄っていたのか返信が何時もより速い
from.福富
ーーーーーー
調べたのか?
おう、とまた短いメールを送った
ブーブー…
from.福富
ーーーーーー
いなかった。
いや、いなくなったんだ
やっぱな…そんな気がしていた
ブーブー…
ンァ?また福ちゃんから…
from.福富
ーーーーーー
授業が始まる
あとにしろ
荒「ヘイヘイ…」
『何一人でぼやいてんの?』
荒「ってウオッ!!?」
携帯を閉じたら目の前に香苗が目の前にいて、声をあげた
荒「ンダヨ!声かけろっつーの!」
『今声かけたし』
そういやコイツ同じクラスだったの忘れてた…福ちゃんとのメールもバレてねぇみたいだ
荒「チッ!なんの用だよ!」
『授業、このあと移動なんだけど。動かないってことはサボる気?』
荒「あ?…」
移動…?
よく見りゃほんの数人しかいねぇ
荒「ンダヨ!サボんねぇっつーの!」
『当たり前よ。あ、あと昼休み、部室前集合だから』
荒「あー…?…あ、テスト期間の話か?」
『そうよ。ほら、行くよ』
荒「ヘイヘーイ」
『返事は一回』
荒「ッハ!福ちゃんと同じこと言ってんぞ」
『…悪いの?』
荒「ヘッ、悪かねーよ」
カバンごと持って立つと、息を大きく吐いた香苗は廊下に足を向けたからその後ろを一人分開けて歩いた
不敗神話… 不正疑惑…
テニス…追放…
コイツは何を背負ってやがる
詳しい情報がほしい…
福ちゃん…は、何を知ってんだ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
福富視点
荒北のメールを強制的に終わらせて携帯を閉じる。授業があるのは本当の話だからな
パタン…
福「…」
新「寿一?どうしたんだ?」
福「、いや…何でもない」
同じクラスの新開が話しかけてきた。変わらずのパワーバーを食しながらだ。荒北とのメール…内容は伝えられないから濁すことにしよう
新「何でもない顔じゃないけどな。まぁ見た感じはいつもと変わらないけどさ、何となく…」
さすがに中学からずっといると微妙な変化も気づいてしまえるのだろう。多分香苗もできるのだろうな
福「…どう見える、新開」
新「え?」
福「お前から見る今の俺はどう見える」
何故、こんな質問をしたか分からない
無意識にそう言ってしまっていた
そんな無意識の言葉に新開は…少し考えてから口を開いた
新「…少し、いや…大分辛そうだな」
福「…そうか」
辛い…か、そうだな。そう思えるほどの立場ではないが…。過去話はあまり好きではない。特に香苗の話だけは特にだ
味方はいない
俺だけが味方だった
だから俺はこれからも
香苗の味方でなければいけない
あんなことは…二度と起きてほしくないから
香苗に謝った日から数日たった。一年は入部したが明日からテスト期間に差し掛かる。
自転車に乗るのが制限される。なによりもイライラする話だ。けど追試があればさらに自転車に乗れなくなる…仕方ねェから勉強せざる終えない
あー…けどダリィ…授業めんどくせェ
午後の授業はどうしても眠くなる。サボりてぇけど福ちゃんに一年の頃から授業は出ろ、って言われちまったからな…けど眠い…早くチャリ漕ぎてぇ…
あ、そいえば…福ちゃんに
"成瀬""立海""テニス""不敗神話"で調べるといい…
数日前に言っていたことを思い出した。おもむろに携帯を取り出して、先公にバレないように画面をタップする。福ちゃんが言ってたワードを一つ一つ入れていく。打ち終わったところで検索ボタンを押した
荒「……」
テニス界の不敗神話成瀬 香苗
驚異の20連勝!!
負け知らず!成瀬選手の実態!
男子に負けないテニスの申し子!
荒「(アイツ……実はすげぇんだな)」
何十項目もアイツの名前で溢れてる。元々テニスをしていたっつーのは大分前に聞いたことはあったが…ズラズラと書かれてある内容の1つを適当に押すと、画面はテニスの雑誌社の項目に切り替わった
全国No.1女子プレーヤー成瀬 香苗。神奈川県秦野市出身。小学生の頃から始めたと言う彼女の身体能力は計り知れない。サーブ&ボレーヤーのスタイルだがカウンターなどの攻撃も上手い。しなやかにステップを踏み、強力なスマッシュを打つ彼女に勝てる中学生はいない。彼女が高校に上がってもその活躍を目にするだろう。何よりそう望んでいる……
荒「(……マジですげぇな)」
今のアイツはそんな面影を見せない。何故香苗はあんな風になったのか、スクロールしていくと気になる内容がかかれている
成瀬 香苗不正疑惑
荒「(!不正……?)」
画面が切り替わり、内容をスクロールしてく
不正疑惑が出たのは全国大会の時だ。匿名の男がテニス連盟に審判と癒着してる。と訴えたそうだ。彼女も審判側も完全否定した。もちろん我々月刊テニス側もあり得ない話だと思っている。しかしその話題になった途端に選手の一部が抗議を始め、テニス界から追放しようと躍起になっていた。結果はその癒着がガセであることが分かった。記事を載せたのがなんと訴えた男の親らしく、負けた腹いせに嘘の証言をしたとみえる。これで解決したかと思われたが、彼女の心にはすでに傷がついてしまったのであろう…今現在、この記事を書いているこの今…彼女はテニスをしていない。高校生になったであろう彼女。テニスをしていればたちまち噂になるはずだが、彼女の姿を見つけられない。果たして彼女はどこにいるのだろうか…謎は深まるばかりである
荒「…っ(ンダヨ、これ…)」
逆恨みされてアイツのテニス人生が終わったのか…?いや、それもおかしい。アイツはこんなことで負けるような女じゃねぇ…そんなはず…
いや…まさか…
一部が抗議を始め、テニス界から追放しようと躍起になっていた
あの時香苗に味方はいたのか?
「…よし!今日はここまでだ!来週テストだからな!気合い入れろよ!」
荒「!」
教師の声が教室に響くと空気が軽くなってクラスの奴らは雑談を始めた。俺はそのまま携帯の操作を止めずに福ちゃんにメールを送った
To.福富
ーーーーーー
中学の時、香苗に
味方はいたのかよ?
短いメールだ。主語もねぇけど福ちゃんなら意味がわかるだろう
ブーブー…
福ちゃんも携帯を弄っていたのか返信が何時もより速い
from.福富
ーーーーーー
調べたのか?
おう、とまた短いメールを送った
ブーブー…
from.福富
ーーーーーー
いなかった。
いや、いなくなったんだ
やっぱな…そんな気がしていた
ブーブー…
ンァ?また福ちゃんから…
from.福富
ーーーーーー
授業が始まる
あとにしろ
荒「ヘイヘイ…」
『何一人でぼやいてんの?』
荒「ってウオッ!!?」
携帯を閉じたら目の前に香苗が目の前にいて、声をあげた
荒「ンダヨ!声かけろっつーの!」
『今声かけたし』
そういやコイツ同じクラスだったの忘れてた…福ちゃんとのメールもバレてねぇみたいだ
荒「チッ!なんの用だよ!」
『授業、このあと移動なんだけど。動かないってことはサボる気?』
荒「あ?…」
移動…?
よく見りゃほんの数人しかいねぇ
荒「ンダヨ!サボんねぇっつーの!」
『当たり前よ。あ、あと昼休み、部室前集合だから』
荒「あー…?…あ、テスト期間の話か?」
『そうよ。ほら、行くよ』
荒「ヘイヘーイ」
『返事は一回』
荒「ッハ!福ちゃんと同じこと言ってんぞ」
『…悪いの?』
荒「ヘッ、悪かねーよ」
カバンごと持って立つと、息を大きく吐いた香苗は廊下に足を向けたからその後ろを一人分開けて歩いた
不敗神話… 不正疑惑…
テニス…追放…
コイツは何を背負ってやがる
詳しい情報がほしい…
福ちゃん…は、何を知ってんだ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
福富視点
荒北のメールを強制的に終わらせて携帯を閉じる。授業があるのは本当の話だからな
パタン…
福「…」
新「寿一?どうしたんだ?」
福「、いや…何でもない」
同じクラスの新開が話しかけてきた。変わらずのパワーバーを食しながらだ。荒北とのメール…内容は伝えられないから濁すことにしよう
新「何でもない顔じゃないけどな。まぁ見た感じはいつもと変わらないけどさ、何となく…」
さすがに中学からずっといると微妙な変化も気づいてしまえるのだろう。多分香苗もできるのだろうな
福「…どう見える、新開」
新「え?」
福「お前から見る今の俺はどう見える」
何故、こんな質問をしたか分からない
無意識にそう言ってしまっていた
そんな無意識の言葉に新開は…少し考えてから口を開いた
新「…少し、いや…大分辛そうだな」
福「…そうか」
辛い…か、そうだな。そう思えるほどの立場ではないが…。過去話はあまり好きではない。特に香苗の話だけは特にだ
味方はいない
俺だけが味方だった
だから俺はこれからも
香苗の味方でなければいけない
あんなことは…二度と起きてほしくないから