三月上旬　某日　会議室にて


「クラス担当を発表するのさ！」

「―――――！」
「―――――。―――！」

「最後にヒーロー科一年　A組に相澤くん。B組にブラド！よろしくなのさ！」
「はい、これが名簿なのさ！」

イレイザーヘッドとブラドキングが「『はい』」と返事をし校長のもとへ名簿を受け取りに行く。名簿を受け取り校長から少しの説明を受けた後元の位置へと戻っていく。

「これで会議を終わりにするのさ！改善点等がある場合は各自私のところまで確認に来てほしいのさ！では各自仕事に戻っていいのさ！解散！」

「「お疲れさまでした」」

ぞろぞろと会議を終えた教師たちが皆会議室から出ていく。
その中に自分の席から動かず虚ろな目で名簿を眺める教師が一人
「はぁ…」
とため息をつく

「おいおいどうしたイレイザー。ため息なんてついてよぉ」
そうため息をついていたのは先ほど１A担任に命名された相澤消太であった。

「見てみろ、今年は厄介なことになりそうだ。」
「あ？どれどれ…ってあ～」
ドンマイっと話しかけに来たプレゼント・マイクと通りすがりの先ほど相澤と同じく1年ヒーロー科担任に命名されたブラドキングが肩をポンっとたたく。

「いやーそれにしても大変ね。お前のクラス。」
「ほんとだよ。なんで全部こっちにいるんだせめてブラドのほうに一人くらい...」
「えーとぉ。ヴィランポイントだけで一位の奴、ヴィランポイント0にも関わらず、レスキューポイントだけで7位とった奴、そんでもってエンデヴァーさんの息子さん。で…… 文琴桜か。」

「…さっさと資料とかまとめないかん。もう行くぞ。そうだマイク、手伝え。担任持たないなら俺より暇だろ。」
ガタン。
椅子から降り、会議室から職員室へ早歩きで向かう。　

「おいおい。待ってくれよイレイザー。」
「…」

「待てって！…オイ！」
「……」
「分かった！分かったから！手伝うから！」