【WT】大和撫子には程遠い【ヒュース】
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制服に着替え朝食を食べているとスマホに着信が。出てみれば担任からで「今週は学級閉鎖で休み」とのこと。クラスでインフルが流行っていて36人中10人が欠席。結果1週間の学級閉鎖の流れらしい。
小南「いま流行ってるらしいわね。うちも学級閉鎖になってるクラスあるし」
『流行りが引くまでトリオン体で過ごしたい気分。生身じゃないから移らないよね?』
小南「多分……試してみれば?」
小南とそんなやり取りをしていると「こら」と言う声と共に頭にチョップが振り下ろされた。
迅「そんな理由でトリガーは使っちゃいけません」
私と小南の頭にチョップを落としたのは迅だった。
小南「冗談に決まってるじゃない!」
迅「いや、小南と名前が言うと冗談に聞こえないから。それより小南」
小南「なによ?」
迅「時間大丈夫?」
時間を確認して青くなる小南。慌てて朝食を食べ歯を磨くと「行ってきます!」と支部を飛び出して行った。
迅「小南は騒がしいな」
『私は嫌いじゃないよ。小南のそういうところ。そうだ、今週いっぱい学校休みだから』
迅「知ってる。しばらく支部に缶詰だな。うーん……頑張れ!」
迅は頭をわしゃわしゃと撫でてから部屋を出て行った。私は乱れた髪を整えながら朝食のパンをかじる。
陽太郎『きたぞー』
陽太郎に続き私も地下室に入る。すると私の姿を捉えたヒュースは不思議そうに首を傾げた。
ヒュース「この時間は学校とやらじゃないのか?」
『学級閉鎖で今週いっぱい休みなの』
陽太郎「名前がいておれはうれしいぞ!」
私が子供の時は、陽太郎のような無邪気さはなかった。物心ついた時から両親は家にいなくて、お手伝いさんが私を育ててくれた。そのせいか子供っぽさがなく、妙に大人びていた気がする。
『あはは、陽太郎は無邪気で可愛いね』
私にとって小南が姉妹のような存在なら陽太郎は、歳の離れた弟のようなもの。だから、些細なことで喜ぶ陽太郎が可愛くて仕方がない。
陽太郎「きょうは……ろぐをみてけんきゅうするぞ!」
ヒュース「ああ」
ヒュース、陽太郎、私の並びでソファに座り、昨日のランク戦のログを見ていた。
陽太郎「うーむ。どうしたら、たまこまだいにはかてるのか」
今の玉狛第二は遊真が落ちてしまえば、簡単に崩せてしまう脆さがある。チカちゃんの火力を活かしきれてないのも大きい。
『修くんが、もう少し成長できたら……』
陽太郎「おさむはじゅうぶん、がんばっているぞ!?」
『修くんが頑張ってるのは私も知ってるよ。でも、もう少し効率よく動けたら、もっとチームの力を引き出せるんじゃないかなって』
ヒュース「ヨータロー、名前が言ってるのは少し意味が違う」
ヒュースが私に助け舟を出すように口を挟み、玉狛第二の欠点を冷静に指摘していく。陽太郎は指摘の内容に納得したようで「そうか」と言って、再びログに視線を戻した。
『フォローありがとう』
ヒュースは私の言葉に短くうなずく。しばらくして陽太郎の瞼が重くなり、私の膝を枕にしながら静かな寝息を立て始めた。
『あら、寝ちゃった』
ヒュース「お子様だな」
『大人びた事を言ってても5歳の子供に変わりないからね』
ヒュース「……そうか」
陽太郎を見るヒュースの口元が少し上がったように見えた。
『そういえば、さっき私の名前を呼んだよね。今まで名前で呼ばれなかったから、びっくりしたよ』
ヒュースは冷たく見えるが、その言葉に一瞬だけ微かに眉をひそめた気がした。
ヒュース「勘違いするな。ただ、その方が話が通じやすいからだ」
彼のツンとした態度に少し笑いが込み上げる。『ツンデレってやつ?』と笑いをこらえながら言うと、彼は少しむっとした表情を見せた。
ヒュース「つんでれ?そんなことはない。ただ、事実を言っただけだ」
『あれ、もしかしてツンデレの意味知らない?』
ヒュース「……知らない。何か特別な意味があるのか?」
その率直な反応に思わず笑ってしまった。近界民のヒュースがツンデレの意味を知るわけないか。
『ツンデレっていうのはね、普段は冷たくて素っ気ないけど、実は優しくて照れ屋な人のことを指すんだよ』
ヒュースは少し眉をひそめながら考え込んでいるようだった。
『ヒュースも結構ツンデレだと思うよ?』
いたずらっぽく言うと、彼は「俺がそんなものだと?」と少し険しい目を向けてくる。その姿がなんだか可愛らしく見えて、私の心は少しだけ暖かくなった気がする。
陽太郎「むにゃ」
突然、ソファが少し揺れた。陽太郎が寝返りを打った拍子に、私の膝から少しずれ、ヒュースの方に寄ってしまった。
『あ、陽太郎が…』
ヒュースは反射的に手を伸ばし、陽太郎が落ちないように支えた。その瞬間、ヒュースの手が私の手に触れて心臓が一瞬止まったような気がした。
『あ、ごめんね』
ヒュース「気にするな」
ヒュースの冷静な声が返ってきたが、私の手に残る温もりが妙に意識されて、心臓の鼓動が速くなるのを感じた。彼は何事もなかったかのように再びログに視線を戻したが、私はその瞬間から彼のことを意識せずにはいられなかった。
私たちの間に静かな時間が流れる。しかし、その静けさが逆に私の心の中の騒ぎを強調しているようだった。
『ヒュース…』
思わず名前を呼んでしまった。彼は視線をログから私に移し、少し驚いた表情を見せる。
ヒュース「なんだ?」
『いや、何でもない…ただ、ありがとう。陽太郎を支えてくれて』
ヒュースは短くうなずき、その冷静な表情の中にほんの少しだけ優しさが垣間見えた。
しばらくして、陽太郎が小さな声を出して目を覚ました。少しぼんやりした様子で周りを見渡し、私とヒュースの間の微妙な空気に気づいたようだった。
陽太郎「ふわぁ…なんか、ふたりとも変だぞ?」
『え?どこも変じゃないよ?』
ヒュース「そうだな。何も変わってない」
ヒュースも無表情で同意した。陽太郎はじっと私たちを見つめていたが、やがてニコッと笑顔を浮かべる。
陽太郎「それより、おやつのじかんじゃないか?」
『あ、そうだね。陽太郎、おやつにしようか』
陽太郎が無邪気に話題を変えたことで、私は少しほっとする。ヒュースとの距離が急に縮まったように感じて、心臓がドキドキしていたのだ。
小南「いま流行ってるらしいわね。うちも学級閉鎖になってるクラスあるし」
『流行りが引くまでトリオン体で過ごしたい気分。生身じゃないから移らないよね?』
小南「多分……試してみれば?」
小南とそんなやり取りをしていると「こら」と言う声と共に頭にチョップが振り下ろされた。
迅「そんな理由でトリガーは使っちゃいけません」
私と小南の頭にチョップを落としたのは迅だった。
小南「冗談に決まってるじゃない!」
迅「いや、小南と名前が言うと冗談に聞こえないから。それより小南」
小南「なによ?」
迅「時間大丈夫?」
時間を確認して青くなる小南。慌てて朝食を食べ歯を磨くと「行ってきます!」と支部を飛び出して行った。
迅「小南は騒がしいな」
『私は嫌いじゃないよ。小南のそういうところ。そうだ、今週いっぱい学校休みだから』
迅「知ってる。しばらく支部に缶詰だな。うーん……頑張れ!」
迅は頭をわしゃわしゃと撫でてから部屋を出て行った。私は乱れた髪を整えながら朝食のパンをかじる。
陽太郎『きたぞー』
陽太郎に続き私も地下室に入る。すると私の姿を捉えたヒュースは不思議そうに首を傾げた。
ヒュース「この時間は学校とやらじゃないのか?」
『学級閉鎖で今週いっぱい休みなの』
陽太郎「名前がいておれはうれしいぞ!」
私が子供の時は、陽太郎のような無邪気さはなかった。物心ついた時から両親は家にいなくて、お手伝いさんが私を育ててくれた。そのせいか子供っぽさがなく、妙に大人びていた気がする。
『あはは、陽太郎は無邪気で可愛いね』
私にとって小南が姉妹のような存在なら陽太郎は、歳の離れた弟のようなもの。だから、些細なことで喜ぶ陽太郎が可愛くて仕方がない。
陽太郎「きょうは……ろぐをみてけんきゅうするぞ!」
ヒュース「ああ」
ヒュース、陽太郎、私の並びでソファに座り、昨日のランク戦のログを見ていた。
陽太郎「うーむ。どうしたら、たまこまだいにはかてるのか」
今の玉狛第二は遊真が落ちてしまえば、簡単に崩せてしまう脆さがある。チカちゃんの火力を活かしきれてないのも大きい。
『修くんが、もう少し成長できたら……』
陽太郎「おさむはじゅうぶん、がんばっているぞ!?」
『修くんが頑張ってるのは私も知ってるよ。でも、もう少し効率よく動けたら、もっとチームの力を引き出せるんじゃないかなって』
ヒュース「ヨータロー、名前が言ってるのは少し意味が違う」
ヒュースが私に助け舟を出すように口を挟み、玉狛第二の欠点を冷静に指摘していく。陽太郎は指摘の内容に納得したようで「そうか」と言って、再びログに視線を戻した。
『フォローありがとう』
ヒュースは私の言葉に短くうなずく。しばらくして陽太郎の瞼が重くなり、私の膝を枕にしながら静かな寝息を立て始めた。
『あら、寝ちゃった』
ヒュース「お子様だな」
『大人びた事を言ってても5歳の子供に変わりないからね』
ヒュース「……そうか」
陽太郎を見るヒュースの口元が少し上がったように見えた。
『そういえば、さっき私の名前を呼んだよね。今まで名前で呼ばれなかったから、びっくりしたよ』
ヒュースは冷たく見えるが、その言葉に一瞬だけ微かに眉をひそめた気がした。
ヒュース「勘違いするな。ただ、その方が話が通じやすいからだ」
彼のツンとした態度に少し笑いが込み上げる。『ツンデレってやつ?』と笑いをこらえながら言うと、彼は少しむっとした表情を見せた。
ヒュース「つんでれ?そんなことはない。ただ、事実を言っただけだ」
『あれ、もしかしてツンデレの意味知らない?』
ヒュース「……知らない。何か特別な意味があるのか?」
その率直な反応に思わず笑ってしまった。近界民のヒュースがツンデレの意味を知るわけないか。
『ツンデレっていうのはね、普段は冷たくて素っ気ないけど、実は優しくて照れ屋な人のことを指すんだよ』
ヒュースは少し眉をひそめながら考え込んでいるようだった。
『ヒュースも結構ツンデレだと思うよ?』
いたずらっぽく言うと、彼は「俺がそんなものだと?」と少し険しい目を向けてくる。その姿がなんだか可愛らしく見えて、私の心は少しだけ暖かくなった気がする。
陽太郎「むにゃ」
突然、ソファが少し揺れた。陽太郎が寝返りを打った拍子に、私の膝から少しずれ、ヒュースの方に寄ってしまった。
『あ、陽太郎が…』
ヒュースは反射的に手を伸ばし、陽太郎が落ちないように支えた。その瞬間、ヒュースの手が私の手に触れて心臓が一瞬止まったような気がした。
『あ、ごめんね』
ヒュース「気にするな」
ヒュースの冷静な声が返ってきたが、私の手に残る温もりが妙に意識されて、心臓の鼓動が速くなるのを感じた。彼は何事もなかったかのように再びログに視線を戻したが、私はその瞬間から彼のことを意識せずにはいられなかった。
私たちの間に静かな時間が流れる。しかし、その静けさが逆に私の心の中の騒ぎを強調しているようだった。
『ヒュース…』
思わず名前を呼んでしまった。彼は視線をログから私に移し、少し驚いた表情を見せる。
ヒュース「なんだ?」
『いや、何でもない…ただ、ありがとう。陽太郎を支えてくれて』
ヒュースは短くうなずき、その冷静な表情の中にほんの少しだけ優しさが垣間見えた。
しばらくして、陽太郎が小さな声を出して目を覚ました。少しぼんやりした様子で周りを見渡し、私とヒュースの間の微妙な空気に気づいたようだった。
陽太郎「ふわぁ…なんか、ふたりとも変だぞ?」
『え?どこも変じゃないよ?』
ヒュース「そうだな。何も変わってない」
ヒュースも無表情で同意した。陽太郎はじっと私たちを見つめていたが、やがてニコッと笑顔を浮かべる。
陽太郎「それより、おやつのじかんじゃないか?」
『あ、そうだね。陽太郎、おやつにしようか』
陽太郎が無邪気に話題を変えたことで、私は少しほっとする。ヒュースとの距離が急に縮まったように感じて、心臓がドキドキしていたのだ。