【WT】大和撫子には程遠い【ヒュース】
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玉狛支部の地下室にアフトの青年を連れて行き、「しばらくこの部屋で生活してもらう」と告げた迅。
迅「それとおまえのトリガーはこっちで預かるよ」
アフトの青年は無言でトリガーを差し出した。
迅「俺はこれから本部に行くから。じゃ、名前あとはよろしく!」
迅は私の頭を軽く撫でてから、さっさと部屋を出て行った。シーンと静けさだけが残る中、ふと時計を見ると12時を過ぎている。とりあえず食事でも出そうかな?
小南お手製のカレーを出すと青年は黙々と平らげた。時間もあることだし……いくつか質問をしてみよう。
『あなたの名前と年齢は?』
「尋問でもする気か?残念だがアフトクラトルについて口を割るつもりはない」
ただ名前と年齢を聞いただけなのに、彼はそう勘違いしているらしい。ボーダーの上層部は別として林道ボスと迅はヒュースに、尋問や拷問をするつもりはないだろう。
『私はあなたの名前を知らない。捕虜とか、あんた、とか呼ばれても平気なの?』
「……ヒュース。16才だ」
『ふーん、同い年なんだ。私の名前は樽井冬華』
ヒュース「馴れ合うつもりはない」
『聞いといて自分だけ名乗らないのはフェアじゃないと思ったから、それだけ』
自国や主君に対する忠誠心の高さと真面目そうな人柄が伝わってくる。まだ若くて軍人として活躍できそうなのに、なぜ置いていかれたのだろう。
それから数時間後。
夕食をとっていた私と陽太郎。そこへ迅が戻ってきて、耳を疑うような言葉を発した。
迅「ヒュースはしばらく玉狛預かりになったから、名前を正式に世話係に任命しよう!」
『え、待って、防衛任務は?』
迅「玉狛に人が揃っている時に限り防衛任務を入れてもらうよう話はつけてあるから」
『……わかった』
迅は命の恩人でありボーダーの先輩でもある。そんな人が言うんだから断る事なんて出来ない。
陽太郎「名前!おれも手伝うぞ!」
迅「陽太郎、頼もしいな!」
最終的に陽太郎も手伝うことになり、話がすっかりまとまってしまった。
共用のリビングで陽太郎と一緒にお昼を食べるヒュース。もぐもぐと食べる姿を見ていると、パチリと視線が交わる。
ヒュース「言いたい事があるなら、言ったらどうだ?」
『……馴染んでるなと思って』
玉狛のメンバーとボンバーマンをしたり、食事をリビングで食べたりするヒュース。捕虜としての扱いとは違い、支部内では「自由」が与えられていることが分かる。
陽太郎「名前の作るごはんはおいしいな!」
ヒュース「……食べれなくはない」
ヒュースが玉狛支部に来てから1週間。前より硬さはなくなったような気がする。
今日はB級ランク戦第3戦で玉狛第2、那須隊、鈴鳴第1の戦い。
小南「あーもうじりじりするわ……!これ橋壊したのまずかったんじゃないの!?」
鳥丸「どっちにしろ那須隊が壊してましたよ。那須隊の大幅有利から、やや有利まで抑えたから悪くない判断でしょ」
小南「遊真がいなきゃどっちにしろ勝てないじゃない」
林道「……お前はどう見る?ヒュース」
あろうことかヒュースも一緒にランク戦を鑑賞していた。捕虜であるヒュースに対して必要以上にボーダーの情報を与えていいのか?と思うけど林道さんにも何か考えがあるのだろう。
ヒュース「……こんな原始的な戦いに何を言うことがある?弱い奴が負ける、それだけの話だ」
その言葉を聞いた小南は、ヒュースの頭にどしっとゲンコツを落とす。
小南「支部長ボスが気ぃ遣って話振ってるんだから、もっと中身のあること言いなさいよ!!」
林道「はっはっは。別に気は使ってないぞ」
小南「あんたはもう少し自分の立場を考えなさいよね。あんたたちのせいで本部の隊員がさらわれて、うちの修は死にかけたんだから!」
陽太郎「小南、おさむは生きてる。もう……すぎたことだ」
小南「なに大物ぶってんの陽太郎」
陽太郎「おぶっ」
陽太郎はヒュースと過ごす時間が多いためか、物事をよく見ている。子供ながらに感じるものがあるようだ
迅「それとおまえのトリガーはこっちで預かるよ」
アフトの青年は無言でトリガーを差し出した。
迅「俺はこれから本部に行くから。じゃ、名前あとはよろしく!」
迅は私の頭を軽く撫でてから、さっさと部屋を出て行った。シーンと静けさだけが残る中、ふと時計を見ると12時を過ぎている。とりあえず食事でも出そうかな?
小南お手製のカレーを出すと青年は黙々と平らげた。時間もあることだし……いくつか質問をしてみよう。
『あなたの名前と年齢は?』
「尋問でもする気か?残念だがアフトクラトルについて口を割るつもりはない」
ただ名前と年齢を聞いただけなのに、彼はそう勘違いしているらしい。ボーダーの上層部は別として林道ボスと迅はヒュースに、尋問や拷問をするつもりはないだろう。
『私はあなたの名前を知らない。捕虜とか、あんた、とか呼ばれても平気なの?』
「……ヒュース。16才だ」
『ふーん、同い年なんだ。私の名前は樽井冬華』
ヒュース「馴れ合うつもりはない」
『聞いといて自分だけ名乗らないのはフェアじゃないと思ったから、それだけ』
自国や主君に対する忠誠心の高さと真面目そうな人柄が伝わってくる。まだ若くて軍人として活躍できそうなのに、なぜ置いていかれたのだろう。
それから数時間後。
夕食をとっていた私と陽太郎。そこへ迅が戻ってきて、耳を疑うような言葉を発した。
迅「ヒュースはしばらく玉狛預かりになったから、名前を正式に世話係に任命しよう!」
『え、待って、防衛任務は?』
迅「玉狛に人が揃っている時に限り防衛任務を入れてもらうよう話はつけてあるから」
『……わかった』
迅は命の恩人でありボーダーの先輩でもある。そんな人が言うんだから断る事なんて出来ない。
陽太郎「名前!おれも手伝うぞ!」
迅「陽太郎、頼もしいな!」
最終的に陽太郎も手伝うことになり、話がすっかりまとまってしまった。
共用のリビングで陽太郎と一緒にお昼を食べるヒュース。もぐもぐと食べる姿を見ていると、パチリと視線が交わる。
ヒュース「言いたい事があるなら、言ったらどうだ?」
『……馴染んでるなと思って』
玉狛のメンバーとボンバーマンをしたり、食事をリビングで食べたりするヒュース。捕虜としての扱いとは違い、支部内では「自由」が与えられていることが分かる。
陽太郎「名前の作るごはんはおいしいな!」
ヒュース「……食べれなくはない」
ヒュースが玉狛支部に来てから1週間。前より硬さはなくなったような気がする。
今日はB級ランク戦第3戦で玉狛第2、那須隊、鈴鳴第1の戦い。
小南「あーもうじりじりするわ……!これ橋壊したのまずかったんじゃないの!?」
鳥丸「どっちにしろ那須隊が壊してましたよ。那須隊の大幅有利から、やや有利まで抑えたから悪くない判断でしょ」
小南「遊真がいなきゃどっちにしろ勝てないじゃない」
林道「……お前はどう見る?ヒュース」
あろうことかヒュースも一緒にランク戦を鑑賞していた。捕虜であるヒュースに対して必要以上にボーダーの情報を与えていいのか?と思うけど林道さんにも何か考えがあるのだろう。
ヒュース「……こんな原始的な戦いに何を言うことがある?弱い奴が負ける、それだけの話だ」
その言葉を聞いた小南は、ヒュースの頭にどしっとゲンコツを落とす。
小南「支部長ボスが気ぃ遣って話振ってるんだから、もっと中身のあること言いなさいよ!!」
林道「はっはっは。別に気は使ってないぞ」
小南「あんたはもう少し自分の立場を考えなさいよね。あんたたちのせいで本部の隊員がさらわれて、うちの修は死にかけたんだから!」
陽太郎「小南、おさむは生きてる。もう……すぎたことだ」
小南「なに大物ぶってんの陽太郎」
陽太郎「おぶっ」
陽太郎はヒュースと過ごす時間が多いためか、物事をよく見ている。子供ながらに感じるものがあるようだ