短編
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お酒は好き。
飲み会も、好きな人たちと喋って飲んでいるのは楽しいから好き。
「お前顔色変わんねえな!」
「酒足りてないんじゃない?」
「もっと飲め!」
だけど、こういう飲み会はあまり好きではない。
今日は小学校の同窓会。
久しぶりに会えて楽しいけれど、時間が経てばたつほど出来上がっていく人々に、私は段々危機感を覚え始めていた。
お酒に強いわけじゃないのに、酔ったことが顔色や態度に反映されない私は、社会に出てからも飲まされる経験に合っていた。
そして、お酒の入った人たちは大概パーソナルスペースがガバガバになるので、
「お前いいにおいするな、なんか香水つけてる?」
と肩を組んで鼻を首筋に近づけてくる。
そんな様子をジトっと見ているのは、同じ場にいる幼馴染で彼氏の福良拳。
『何にもつけてないし、もうちょっと離れて…』
無下に扱うのも気が引けるので、やんわりと相手の肩を押せば、
「そんなつれないこと言うなよ~~」
と、さらに距離を縮められた。
酔っ払いめ…
『ちょっと、離れて………あっ』
強めに抵抗しようとしたところで、テーブルの上のスマホが鳴った。電話だから離れて、と言うと渋々纏わりついていた腕はどいた。
『もしもし…』
お店の外に出て、電話を耳に当てるとガヤガヤと騒ぎ声だけが聞こえた。
スマホの画面には"福良拳"と表示されている。
助けてくれたんだな…と感謝して通話を切り、"ありがとう、もう少ししたら戻るね"とメッセージを送る。
"わかった。もうそろそろ会も終わるだろうし、急用って言って2人で抜け出そう。"
いつもほわほわとしている彼だけど、文面から怒っているのがわかる。
しばらくしてお店に戻ると、さっきまで私に纏わりついていた同級生の隣に福良君が。
さっきまでアルコールで真っ赤だった顔は、何故か青ざめている。反対に福良君の顔はさわやかだった。
『ごめん、急に明日仕事入っちゃったから、私先に帰るね』
「俺も明日仕事だし、そろそろ帰るわ」
そう言って福良君は立ち上がり、コートを羽織る。
私も荷物をまとめて、お金をテーブルに置き、その場のみんなに挨拶をする。
お店を出てすぐ、福良君に手を絡めて繋がれ後頭部を抑えられながらキスをされた。
しばらくいろんな角度から攻められ、もう限界を主張しようとしたところで彼は離れた。
「みんなの前でキスしてやろうかと思ったけど、さすがにやめたよ」
と、満足げな顔で言う。
「続きは帰ったらしようね」
家につくまでに、何故同級生が青ざめていたのか聞いてみると、彼は淡々と答えてくれたが、それに私は赤面することになった。
飲み会も、好きな人たちと喋って飲んでいるのは楽しいから好き。
「お前顔色変わんねえな!」
「酒足りてないんじゃない?」
「もっと飲め!」
だけど、こういう飲み会はあまり好きではない。
今日は小学校の同窓会。
久しぶりに会えて楽しいけれど、時間が経てばたつほど出来上がっていく人々に、私は段々危機感を覚え始めていた。
お酒に強いわけじゃないのに、酔ったことが顔色や態度に反映されない私は、社会に出てからも飲まされる経験に合っていた。
そして、お酒の入った人たちは大概パーソナルスペースがガバガバになるので、
「お前いいにおいするな、なんか香水つけてる?」
と肩を組んで鼻を首筋に近づけてくる。
そんな様子をジトっと見ているのは、同じ場にいる幼馴染で彼氏の福良拳。
『何にもつけてないし、もうちょっと離れて…』
無下に扱うのも気が引けるので、やんわりと相手の肩を押せば、
「そんなつれないこと言うなよ~~」
と、さらに距離を縮められた。
酔っ払いめ…
『ちょっと、離れて………あっ』
強めに抵抗しようとしたところで、テーブルの上のスマホが鳴った。電話だから離れて、と言うと渋々纏わりついていた腕はどいた。
『もしもし…』
お店の外に出て、電話を耳に当てるとガヤガヤと騒ぎ声だけが聞こえた。
スマホの画面には"福良拳"と表示されている。
助けてくれたんだな…と感謝して通話を切り、"ありがとう、もう少ししたら戻るね"とメッセージを送る。
"わかった。もうそろそろ会も終わるだろうし、急用って言って2人で抜け出そう。"
いつもほわほわとしている彼だけど、文面から怒っているのがわかる。
しばらくしてお店に戻ると、さっきまで私に纏わりついていた同級生の隣に福良君が。
さっきまでアルコールで真っ赤だった顔は、何故か青ざめている。反対に福良君の顔はさわやかだった。
『ごめん、急に明日仕事入っちゃったから、私先に帰るね』
「俺も明日仕事だし、そろそろ帰るわ」
そう言って福良君は立ち上がり、コートを羽織る。
私も荷物をまとめて、お金をテーブルに置き、その場のみんなに挨拶をする。
お店を出てすぐ、福良君に手を絡めて繋がれ後頭部を抑えられながらキスをされた。
しばらくいろんな角度から攻められ、もう限界を主張しようとしたところで彼は離れた。
「みんなの前でキスしてやろうかと思ったけど、さすがにやめたよ」
と、満足げな顔で言う。
「続きは帰ったらしようね」
家につくまでに、何故同級生が青ざめていたのか聞いてみると、彼は淡々と答えてくれたが、それに私は赤面することになった。