創作百合
仲の良い4人グループで割り当てられた旅館の客室は、夜が更けても熱気が引く気配がなかった。
「ねえ、ちょっと見せてよ!」
「やだ、何言ってるの!」
大浴場から戻り、布団が敷き詰められた部屋で始まったのは、思春期特有の悪ノリ。いわゆる『胸の触り合い』だった。修学旅行の開放感に当てられた友人たちが、はしゃぎながらお互いの浴衣の合わせを引っ張り合っている。
その輪の端で、海美は小さくなって身を縮めていた。大人しくて目立たない海美だったが、実はクラスの誰よりも身体の発育が良かった。ふくよかな胸の膨らみは、本人の控えめな性格に反して、隠しきれない存在感を放っている。
「あ、海美ちゃん発見ー!逃がさないよ!」
「きゃっ、や、やめて……っ!」
悪気のない友人たちの手が、海美の浴衣の上からその膨らみを容赦なく包み込んだ。
「うわ、柔らかっ! 弾力すごすぎ!」
「ちょっと、海美ちゃん何食べて育ったらこうなるの!?」
わっと群がる友人たちに揉まれ、海美は顔を真っ赤にして涙目で身をよじる。しかし、彼女たちが驚いたのはその柔らかさだけではなかった。
海美が身に着けていたのは、高校生向けのフリフリとした華奢なレースの下着ではなかった。母親に「大人用のものを買って」と言い出せず、かといってファンシーショップのきらびやかな売り場に一人で並ぶ勇気もなかった海美は、中学生の頃から使っているような、胸元に少し厚手の布が当てられただけのスポーツブラタイプのものを着けていたのだ。
揉まれるたびに、その厚い布地が、過敏になっている先端に何度も強く擦れる。
「ひゃん……っ、あ、だめ……っ」
声を漏らす海美を見て、友人たちは「可愛い!」と大笑いしていたが、隣でその様子を見ていた朱那だけは、海美の瞳が異様なほど潤み、呼吸が荒くなっていることに気づいていた。朱那は少しおませなところがあり、その手の『遊び』の意味を、誰よりも深く理解していたからだ。
「はいはい、そこまでにしなよ。海美ちゃん泣きそうじゃん」
朱那が苦笑交じりに割って入ると、友人たちも満足したように「ちぇー」「おやすみー」とそれぞれの布団へ潜り込んでいった。
やがて部屋の電気が消え、静寂が訪れる。
しかし、海美の夜はそこからが本当の地獄だった。
人に触られたのが初めてだった海美の身体は、完全に火がついてしまっていた。厚い布地と擦れた刺激がじわじわと下腹部に集まり、シーツに触れるだけでもシビれるような感覚が走る。
どうしよう、おかしい、変になっちゃう。
大人しい海美は、自分で自分を慰める方法なんて知らなかった。どうにかしてこの疼きを鎮めようと、布団の中で必死に考え、両の太ももをぴったりと合わせて、ぎゅっと力を入れて圧迫してみる。
けれど、そんな付け焼き刃の方法では、昂りきった熱はびくともしない。それどころか、擦れるたびに中途半端な刺激が波寄せて、いつまでも「その先」へ行けず、息がどんどん苦しくなるだけだった。
「は、ぁ……っ、ん、うぅ……っ」
寝返りを打つふりをしながら、太ももを擦り合わせる衣擦れの音が、静かな部屋に微かに響く。
その時、すぐ隣の布団から、人影が音もなく起き上がった。朱那だった。
朱那は海美の布団のそばまで這うように近づくと、掛け布団をそっとめくり、耳元で小さく囁いた。
「……さっきはごめんね。みんなが悪ノリしちゃって」
「しゅ、な、ちゃん……?」
「気持ち、収まんないんでしょ?……ついてきて」
朱那は海美の手を引くと、物音を立てないように部屋の隅にあるトイレへと連れ出した。
古い旅館の客室トイレは、二人で入ると身動きが取れないほど狭かった。パタリと扉を閉めると、密閉された空間に、海美の熱い吐息と、女の子特有の甘い匂いが充満する。
「朱那ちゃん、わたし、お腹が、熱くて……どうしたらいいか……」
パニックになりかけている海美を、朱那は背後からそっと抱きしめた。
「大丈夫、力抜いて。教えてあげるから」
朱那は左腕を海美の前へと回し、その柔らかなお腹を支えるようにして身体を密着させる。背中に伝わる海美の心臓の鼓動は、壊れそうなほど早かった。
「ごめんね、ちょっと冷たいかも」
耳元で低く囁きながら、朱那の右手が海美の浴衣の裾を割り、パンツの中へと、容赦なく滑り込んでいった。
「ひゃあ……っ!?あ、ダメ、そこは、ぁ……っ!」
直接指先が触れた瞬間、海美の身体がビクンと跳ね上がった。狭い個室で、海美の背中が朱那の胸に強く押し付けられる。
「声、漏れちゃうよ?部屋のみんなに聞こえちゃう」
朱那は意地悪に囁きながら、海美の太ももが びっしょりと濡れているのを確認した。自分でどうにかしようと必死だった証拠だ。それが愛おしくてたまらなくなり、朱那は指先をそっと、一番熱くなっている場所へと滑らせた。
「んむぐ、う、ぅ……!」
海美は自分の手で必死に口を覆い、声を押し殺した。
朱那の指が、おませで手慣れた動きで、優しく、時にはじらすようにそこを愛撫する。初めて知る直接的な快感に、海美の膝はガクガクと震え、朱那の腕に体重を預けることしかできなくなっていた。
海美の背中に押し付けた胸に伝わる、海美の小刻みな震え。耳元で弾ける、押し殺された艶っぽい吐息。
自分の指によって、あの大人しい海美が狂わされていく。そのあまりにも扇情的な光景と、腕の中に伝わる圧倒的な肉体の熱量に、触っている側の朱那の脳内までもが、強烈な快感でカッと熱くなった。
やばい。海美ちゃん、エロすぎる。
朱那自身の下腹部も、ズキズキと激しく疼き始める。海美をイかせているつもりが、自分の脳までがその快感に同調し、目眩がするほど昂っていくのを感じていた。
「しゅ、な……ちゃん、わたし、なんか、おかしい……変になる、ぅ……!」
「いいよ、そのまま力抜いて……」
朱那が指の動きを早めると、海美の身体が大きくのけぞり、声を殺した絶頂の波の中で、激しく痙攣した。ガクガクと震える太ももを支えながら、朱那は海美のうなじに顔を埋め、自身もまた、頭が真っ白になるほどの甘い痺れに どっぷりと浸かっていた。
修学旅行から戻ってからの海美は、明らかに変わってしまった。
部屋で一人になると、どうしてもあの日、朱那の指が教えてくれた熱い感覚が忘れられない。教えてもらった通りにこっそり指を動かしてみるものの、やはり何かが足りなかった。
朱那ちゃんの、あのときの匂いとか、声が、ないと。
そんなある日、海美の親の帰りが遅くなる夜が訪れた。海美は心臓を激しく波打たせながら、思い切って朱那を自宅に誘った。
「……上がって」
二人きりの子供部屋。鍵を閉めた瞬間、部屋の空気が一変する。
「海美ちゃん、家でひとりでやってみた?」
おませな朱那が少しからかうように聞くと、海美は顔を真っ赤にして、コクンと頷いた。
「でも……朱那ちゃんがいないと、だめ、だったの……」
大人しい海美の口から出た精一杯の甘えに、朱那の胸が跳ねる。実は朱那だって、知識があるだけで実践はあの修学旅行の夜が初めてだったのだ。大好きな女の子を自分の手で染め上げていく昂りは、朱那の理性をも簡単に狂わせた。
「じゃあ……一人の仕方だけじゃなくて、もっと、お互いで気持ちよくなる方法、教えてあげる」
ベッドの上で重なり合う。まずは、キスの仕方から。
唇が触れ合った瞬間、お互いの脳裏に電流のような衝撃が走った。初めて交わす、不器用で、だけど互いの唾液を貪り合うような熱いキス。海美の発育の良い身体が、朱那の重みを受けてシーツに深く沈み込む。
「ん、うあ……っ、朱那ちゃん、すごい、熱いよ……っ」
「わたしも……。海美ちゃん、可愛い……っ」
知識を初めて実践に移す二人の昂りは、とてつもないものだった。お互いの身体を貪るように触り合い、汗をにじませながら、二人は深い快楽の底へと、真っ逆さまに堕ちていった。
一度その味を占めてしまった二人は、もう日常の平穏には戻れなかった。
家まで待ちきれない衝動が、学校にいる間も二人を襲う。
「ねえ、海美ちゃん……ちょっと来て」
放課後。向かったのは、普段はほとんど人が来ない、美術室や音楽室がある副教科棟の古いトイレだった。あるいは、薄暗くなった放課後の公園の公衆トイレ。
家とは違い、そこは決して綺麗とは言えない場所だった。床や壁の汚れに触らないよう、細心の注意を払わなければならない。
「ここで……するの……?」
怯える海美の腰を、朱那が背後からぐっと引き寄せた。
「うん。壁に触っちゃダメだよ。……ちゃんと立っててね」
狭い個室の中、二人は立ったまま。朱那は海美の制服のスカートをたくし上げ、あの日と同じように、お腹を後ろから支えて、下着の中に手を突っ込む。
「ひゃあぁ……っ!、んん、んんーっ!」
壁に手をついて支えることも許されない海美は、朱那の腕だけを頼りに、ガクガクと震える足で必死にバランスを保った。声を漏らせば、外を通る生徒や通行人に聞こえてしまう。
「声、我慢して。誰か来ちゃうよ……?」
耳元で意地悪に囁かれながら、手慣れた指で最奥を激しく 抉られる。汚い空間という背徳感、見つかるかもしれない恐怖、そして立ったままだからこそ、ダイレクトに脳へと突き抜ける強烈な快感。
「ふー、ぅぐ、んんんっ……!」
海美は涙をボロボロとこぼし、自分の手を噛んで声を押し殺しながら、宙に浮いた足先を震わせて何度も絶頂を迎える。そのあまりにも扇情的な姿に、支えている朱那もまた、壁に背中を預けながら、頭が真っ白になるほどの快感で、脳の芯まで焼き切れてしまっていた。
一度踏み外したレールは、もう戻らない。二人は狭く暗い密室の中で、何度も何度も、あの修学旅行の夜の続きを貪り続けるのだった。
「ねえ、ちょっと見せてよ!」
「やだ、何言ってるの!」
大浴場から戻り、布団が敷き詰められた部屋で始まったのは、思春期特有の悪ノリ。いわゆる『胸の触り合い』だった。修学旅行の開放感に当てられた友人たちが、はしゃぎながらお互いの浴衣の合わせを引っ張り合っている。
その輪の端で、海美は小さくなって身を縮めていた。大人しくて目立たない海美だったが、実はクラスの誰よりも身体の発育が良かった。ふくよかな胸の膨らみは、本人の控えめな性格に反して、隠しきれない存在感を放っている。
「あ、海美ちゃん発見ー!逃がさないよ!」
「きゃっ、や、やめて……っ!」
悪気のない友人たちの手が、海美の浴衣の上からその膨らみを容赦なく包み込んだ。
「うわ、柔らかっ! 弾力すごすぎ!」
「ちょっと、海美ちゃん何食べて育ったらこうなるの!?」
わっと群がる友人たちに揉まれ、海美は顔を真っ赤にして涙目で身をよじる。しかし、彼女たちが驚いたのはその柔らかさだけではなかった。
海美が身に着けていたのは、高校生向けのフリフリとした華奢なレースの下着ではなかった。母親に「大人用のものを買って」と言い出せず、かといってファンシーショップのきらびやかな売り場に一人で並ぶ勇気もなかった海美は、中学生の頃から使っているような、胸元に少し厚手の布が当てられただけのスポーツブラタイプのものを着けていたのだ。
揉まれるたびに、その厚い布地が、過敏になっている先端に何度も強く擦れる。
「ひゃん……っ、あ、だめ……っ」
声を漏らす海美を見て、友人たちは「可愛い!」と大笑いしていたが、隣でその様子を見ていた朱那だけは、海美の瞳が異様なほど潤み、呼吸が荒くなっていることに気づいていた。朱那は少しおませなところがあり、その手の『遊び』の意味を、誰よりも深く理解していたからだ。
「はいはい、そこまでにしなよ。海美ちゃん泣きそうじゃん」
朱那が苦笑交じりに割って入ると、友人たちも満足したように「ちぇー」「おやすみー」とそれぞれの布団へ潜り込んでいった。
やがて部屋の電気が消え、静寂が訪れる。
しかし、海美の夜はそこからが本当の地獄だった。
人に触られたのが初めてだった海美の身体は、完全に火がついてしまっていた。厚い布地と擦れた刺激がじわじわと下腹部に集まり、シーツに触れるだけでもシビれるような感覚が走る。
どうしよう、おかしい、変になっちゃう。
大人しい海美は、自分で自分を慰める方法なんて知らなかった。どうにかしてこの疼きを鎮めようと、布団の中で必死に考え、両の太ももをぴったりと合わせて、ぎゅっと力を入れて圧迫してみる。
けれど、そんな付け焼き刃の方法では、昂りきった熱はびくともしない。それどころか、擦れるたびに中途半端な刺激が波寄せて、いつまでも「その先」へ行けず、息がどんどん苦しくなるだけだった。
「は、ぁ……っ、ん、うぅ……っ」
寝返りを打つふりをしながら、太ももを擦り合わせる衣擦れの音が、静かな部屋に微かに響く。
その時、すぐ隣の布団から、人影が音もなく起き上がった。朱那だった。
朱那は海美の布団のそばまで這うように近づくと、掛け布団をそっとめくり、耳元で小さく囁いた。
「……さっきはごめんね。みんなが悪ノリしちゃって」
「しゅ、な、ちゃん……?」
「気持ち、収まんないんでしょ?……ついてきて」
朱那は海美の手を引くと、物音を立てないように部屋の隅にあるトイレへと連れ出した。
古い旅館の客室トイレは、二人で入ると身動きが取れないほど狭かった。パタリと扉を閉めると、密閉された空間に、海美の熱い吐息と、女の子特有の甘い匂いが充満する。
「朱那ちゃん、わたし、お腹が、熱くて……どうしたらいいか……」
パニックになりかけている海美を、朱那は背後からそっと抱きしめた。
「大丈夫、力抜いて。教えてあげるから」
朱那は左腕を海美の前へと回し、その柔らかなお腹を支えるようにして身体を密着させる。背中に伝わる海美の心臓の鼓動は、壊れそうなほど早かった。
「ごめんね、ちょっと冷たいかも」
耳元で低く囁きながら、朱那の右手が海美の浴衣の裾を割り、パンツの中へと、容赦なく滑り込んでいった。
「ひゃあ……っ!?あ、ダメ、そこは、ぁ……っ!」
直接指先が触れた瞬間、海美の身体がビクンと跳ね上がった。狭い個室で、海美の背中が朱那の胸に強く押し付けられる。
「声、漏れちゃうよ?部屋のみんなに聞こえちゃう」
朱那は意地悪に囁きながら、海美の太ももが びっしょりと濡れているのを確認した。自分でどうにかしようと必死だった証拠だ。それが愛おしくてたまらなくなり、朱那は指先をそっと、一番熱くなっている場所へと滑らせた。
「んむぐ、う、ぅ……!」
海美は自分の手で必死に口を覆い、声を押し殺した。
朱那の指が、おませで手慣れた動きで、優しく、時にはじらすようにそこを愛撫する。初めて知る直接的な快感に、海美の膝はガクガクと震え、朱那の腕に体重を預けることしかできなくなっていた。
海美の背中に押し付けた胸に伝わる、海美の小刻みな震え。耳元で弾ける、押し殺された艶っぽい吐息。
自分の指によって、あの大人しい海美が狂わされていく。そのあまりにも扇情的な光景と、腕の中に伝わる圧倒的な肉体の熱量に、触っている側の朱那の脳内までもが、強烈な快感でカッと熱くなった。
やばい。海美ちゃん、エロすぎる。
朱那自身の下腹部も、ズキズキと激しく疼き始める。海美をイかせているつもりが、自分の脳までがその快感に同調し、目眩がするほど昂っていくのを感じていた。
「しゅ、な……ちゃん、わたし、なんか、おかしい……変になる、ぅ……!」
「いいよ、そのまま力抜いて……」
朱那が指の動きを早めると、海美の身体が大きくのけぞり、声を殺した絶頂の波の中で、激しく痙攣した。ガクガクと震える太ももを支えながら、朱那は海美のうなじに顔を埋め、自身もまた、頭が真っ白になるほどの甘い痺れに どっぷりと浸かっていた。
修学旅行から戻ってからの海美は、明らかに変わってしまった。
部屋で一人になると、どうしてもあの日、朱那の指が教えてくれた熱い感覚が忘れられない。教えてもらった通りにこっそり指を動かしてみるものの、やはり何かが足りなかった。
朱那ちゃんの、あのときの匂いとか、声が、ないと。
そんなある日、海美の親の帰りが遅くなる夜が訪れた。海美は心臓を激しく波打たせながら、思い切って朱那を自宅に誘った。
「……上がって」
二人きりの子供部屋。鍵を閉めた瞬間、部屋の空気が一変する。
「海美ちゃん、家でひとりでやってみた?」
おませな朱那が少しからかうように聞くと、海美は顔を真っ赤にして、コクンと頷いた。
「でも……朱那ちゃんがいないと、だめ、だったの……」
大人しい海美の口から出た精一杯の甘えに、朱那の胸が跳ねる。実は朱那だって、知識があるだけで実践はあの修学旅行の夜が初めてだったのだ。大好きな女の子を自分の手で染め上げていく昂りは、朱那の理性をも簡単に狂わせた。
「じゃあ……一人の仕方だけじゃなくて、もっと、お互いで気持ちよくなる方法、教えてあげる」
ベッドの上で重なり合う。まずは、キスの仕方から。
唇が触れ合った瞬間、お互いの脳裏に電流のような衝撃が走った。初めて交わす、不器用で、だけど互いの唾液を貪り合うような熱いキス。海美の発育の良い身体が、朱那の重みを受けてシーツに深く沈み込む。
「ん、うあ……っ、朱那ちゃん、すごい、熱いよ……っ」
「わたしも……。海美ちゃん、可愛い……っ」
知識を初めて実践に移す二人の昂りは、とてつもないものだった。お互いの身体を貪るように触り合い、汗をにじませながら、二人は深い快楽の底へと、真っ逆さまに堕ちていった。
一度その味を占めてしまった二人は、もう日常の平穏には戻れなかった。
家まで待ちきれない衝動が、学校にいる間も二人を襲う。
「ねえ、海美ちゃん……ちょっと来て」
放課後。向かったのは、普段はほとんど人が来ない、美術室や音楽室がある副教科棟の古いトイレだった。あるいは、薄暗くなった放課後の公園の公衆トイレ。
家とは違い、そこは決して綺麗とは言えない場所だった。床や壁の汚れに触らないよう、細心の注意を払わなければならない。
「ここで……するの……?」
怯える海美の腰を、朱那が背後からぐっと引き寄せた。
「うん。壁に触っちゃダメだよ。……ちゃんと立っててね」
狭い個室の中、二人は立ったまま。朱那は海美の制服のスカートをたくし上げ、あの日と同じように、お腹を後ろから支えて、下着の中に手を突っ込む。
「ひゃあぁ……っ!、んん、んんーっ!」
壁に手をついて支えることも許されない海美は、朱那の腕だけを頼りに、ガクガクと震える足で必死にバランスを保った。声を漏らせば、外を通る生徒や通行人に聞こえてしまう。
「声、我慢して。誰か来ちゃうよ……?」
耳元で意地悪に囁かれながら、手慣れた指で最奥を激しく 抉られる。汚い空間という背徳感、見つかるかもしれない恐怖、そして立ったままだからこそ、ダイレクトに脳へと突き抜ける強烈な快感。
「ふー、ぅぐ、んんんっ……!」
海美は涙をボロボロとこぼし、自分の手を噛んで声を押し殺しながら、宙に浮いた足先を震わせて何度も絶頂を迎える。そのあまりにも扇情的な姿に、支えている朱那もまた、壁に背中を預けながら、頭が真っ白になるほどの快感で、脳の芯まで焼き切れてしまっていた。
一度踏み外したレールは、もう戻らない。二人は狭く暗い密室の中で、何度も何度も、あの修学旅行の夜の続きを貪り続けるのだった。
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