第七章 蒼海の王 if 〈プロトタイプ〉
このパートはイベントのみで非常に短いのが特徴だ。だが物語の核となる部分に当たる。
終始波打った視界が広がるが、これは遥か上空からの視点になっているため。
迫り来る濁流からなんとか逃れようとするフェンリルの四人にヤート、そして新人の二人――サクとルツィア――を、遥かなる存在は見つめている。
◯用語の補足◯
■サク
本部が寄越した新人剣士。まだ若いが太刀筋は優秀で、即戦力が期待出来るということで派遣された。
他人に優しく、穏和な性格をしているために、キツイ性格の女性には尻に敷かれがち。
フェンリル期待の新人と乗せられたと本人は恐縮しているらしいが、その潜在能力はクリスも一目見て気に入る程である。
■ルツィア
サクと共に本部から寄越された女剣士。負けず嫌いな性格で、なんでも一番にならないと気がすまない。
フェンリルのロックと交際していると自ら周りに言い回っており、彼に近づく異性のことを心底嫌っている。彼が同性も性的対象だということは認識していないらしく、その憎悪は女性にのみ向いている。
負けず嫌いな性格だが、努力もしっかり行っており、軍学校での成績も優秀だったようだ。