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Discovery

バベル「くろ…奏ちゃんいなくならない?」

バベルが急に口にした一言に
ハッとさせられる。
あいつが姿を消したあの日。

裏切ったと憎んだ。
闇しか見えなかった俺に
導を差し出した奏。

社長の言われたことであっても
あいつはアイドルと両立させていた。
酷なことだったはずなのに。

それが俺と柚希のために
嘘を吐いていたんだとしても
このまま放っておいて
全てをなかったことにしてもいいのか。

ましてや朔空にとっても。
そう思うと…

バベル「バベルも大切な家族を見つけた。
だから…くろも見つかる」

黒羽「バベル…」

あいつの存在は
俺の中で大きいものになっていたのには
変わらない。
俺自身が変わらないといけない問題より
大切なことがある。

あいつは、
奏はアイドルを辞めてはいけない。
俺のように何もなくなったあいつを
引き留めるなにかを。
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