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黒羽「朔空!あいつは!?」
朔空「記者会見を開くってのを耳にして
場所はどこにいるのか分からないんだよ!」
何もいらなかったのは
他でもない
あいつが全部をやり切ったから
あいつの中の全部を捨てようとしている。
朔空があいつの近くにいて
探せてないなんて。
探しに行こうとした時、
中から拍手の聞こえる部屋を見つけた。
静かにその扉を開けると、
中心にいたのは
確かにジャンヌだった。
アナウンス「えー只今より
ジャンヌ・リットーさんの
記者会見を行います。」
奏「本日お集まりくださった皆さん、
本当にありがとうございます。私は___」
「奏ーー!!」
そう勢いよく入ってきたのは
他のアイチュウだった。
どうやら、俺の様子から
直ぐにこちらへ向かってきたらしい。
記者の注目も、
一気にこちらへと目線が注がれる。
黒羽「星夜!?」
星夜「ジャンヌ…!好きなものは諦めるな!」
奏「星夜くん…みんな…?」
ざわざわとし始める。
それもそのはずだった。
彼女は_____
奏「ご心配をおかけしました。
会見を続けます。」
星夜「ジャンヌ…!!」
奏「私は、正式に、
アイチュウたちの
良きアイドルでいるために
プロデューサーの仕事に専念します。」
これは事実上の
アイドル引退宣言だった。
あいつは、アイドルを辞めて
完璧に居なくなる、そう思っていた。
カメラの音とともにぱしゃぱしゃと光る。
奏「中途半端かもしれません。
私はアイドルも裏で支えることも大好きです。
それは、彼らに教えられたことです。
最初はアイドルなんて、私が私でいるためのただの手段でしかありませんでした。
それこそ、先程までは本当に引退を表明するつもりでした。芸能界からきちんと身を引くことが彼らにとっても良い、と。
しかし、彼らとファンの存在を考えていませんでした。私にしなくてはいけないことは、今まで愛してくださったみなさんに、恩返しをすることです。
これからもアイドルとしてみなさんに必要とされる限りは精一杯続けます。」
そうして無理矢理会見を終わらせたのだった。