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Discovery


社長「僕の事務所でデビューしてくれない?」

…は?
いやいや何を言って。
唐突過ぎて頭が追い付かない。

「そもそも私はまだ…」

社長「僕には計画があって、
その計画には君が必要なんだよ」


その誘い文句は怪しすぎる!!
それでも、必要じゃなくなってしまった私が
必要とされている。
その事実だけが…

社長「それに君のためじゃなくて
柚希ちゃんと黒羽くんのために、だよ」

そこで柚希と黒羽の2人のことを知った。
柚希が身を引いたことで、
黒羽がしなくても良かった誤解をして
関係が悪くなってしまった。

社長「だから君にとっても
アイドルを続けるのは必要なことじゃないかな?」

「…確かに罪滅ぼしになるのなら」


どんな理由であれ、
うちの事務所でデビューするのなら
歓迎する、と行く当てもなかった私を拾ってくれた社長。

それから私は、里都奏ではなく
兵士たちを勇気づけたフランスの少女、
ジャンヌの名前と、
苗字の里都が音楽用語のritに
名前が似ていたことから
ジャンヌ・リットーを名乗るようになった。

ジャンヌとして、
社長と一緒に柚希に会いに行ったとき、
彼女もまたあの時の
私と同じような表情をしていた。

そうして、プロデューサーとして出会い、
柚希が話していた経緯で今の私がある。
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