Relation.
朔空「あ、ジャンヌちゃーん!」
ふと振り返ると、
朔空くんが手を振ってこちらへ来た。
「朔空くん、あれからどう?」
朔空「やっと…俺に興味を持ってくれたの…?」
赤面しながら嬉しそうによって来るけれど
そんな話じゃなくて!!と、
苦笑しながら少し距離を取る。
まぁ、彼も半冗談で言っていたらしいけど。
朔空「ジャンヌちゃんの想像通りって感じかな」
ということは復讐劇は始まったばかり、
ってところだろうか。
そう、すべては私が目指そうとしたから…。
朔空「ジャンヌちゃーん、おーい」
気付けば
目の前で手を振られていた。
考え込んでしまっていた。
「なんでもない。あ、それよりもこれ…」
私は仕事内容が書かれた書面を手渡した。
どっちにしたって会いに行くつもりだったし。
この仕事は来週の話で、
私と一緒に出演するというのが条件の下だった。
テレビの話題作りだろう。
でも黒羽は過去のアイチュウの話を
出されたくないに決まっている。
だから多分断るんじゃないかと思うけど。
朔空「何かあったら俺に相談してね?
助けられることなら、絶対力になるから」
助けられること"なら"。
最近ずっと彼らを見ていたから分かるけれど、
これは相談できない内容だな。
苦笑しつつも、ありがとうと言い、
私はこの場を後にした。