有精卵の出会いと悪意とUSJ
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先生のプルスウルトラ宣言によりさらにやる気が増したみんな。第1種目の50m走から凄かった。
飯田くんはぴったりな個性だし、そうじゃない子もみんな工夫してた。レーザーの子とかもなんか独特の使い方してたし。私はとりあえずグラウンドぐっしゃぐしゃにする訳にもいかないので、個性の同時使用でひたすら氷重ねて前に進んでった。5秒03ならまあまあだ。
その少しあとに走った?というか競技の紅白ボーイに目をひかれる。だって氷使ってたんだもん。どうやら轟くんというようだ。私の個性は"氷"ではないけど、よく氷を使うからシンパシーを感じる。あとでお話しにいこうかな。
第2種目は流石に個性の使い所がなかったので、実力で。鉄分子だけ溶かしてもいいけど熱すぎて掴めなくなるからやめた。ものすごい数字出してた6本腕の男の子がいた。
第3、4、5種目は立ち幅跳び、反復横跳び、ボール投げ。立ち幅とボール投げだけ個性の水を使って反復横跳びはもう自力だ。最初に消太さんに声を上げたふわふわ女子が文字通りボールをふわふわさせて∞という大記録。すごいや。
あとの残りの種目は正直持久走意外、個性が使えそうなものがないからどうしようかと悩んでいるとモサモサの緑髪の男の子の出番。ヤンキー君が遠くの方で無個性がなんちゃらって言っている。
「ねね、切島くん。無個性なの?あの子」
「おー翠蒼か。いんや、わかんね。でも無個性ならここにいるか?」
「だよねー…でもヒーローらしい記録出てないしなんの個性なんだろ」
一投目、投げようとした時に明らかに腕の様子が変わる。変わったはずなのに、ぽてんと普通の記録。もしかして、と思ってら案の定個性を消太さんが"消してた"。
なにやら話してるけどここまで聞こえない。でも消したってことは何らかの個性はあるはずだし。と思ってみていた2投目。
赤黒くなった人差し指とは反比例して物凄い記録が出た。さっきまでちょっと運動神経がいい男の子の記録じゃない、それこそヒーローの記録だ。でもあんまりにもあれは痛そうだ、今なんか消太さんみてないしこっそり緑谷くんに近づく。
「緑谷くん、だよね。手出して、怪我した方」
「え、あ、うえ!?」
突然話しかけたのに戸惑いながらもすぐ出してくれた右手。
遠目で見るより痛そうだしこれ折れてるよな。なんてリスキーな個性なんだ、ひとまず冷やすのが優先だということで、持っていたハンカチをまいて氷をつくる。ここからは手を使う競技はないし。
「凄い、こんなに細かい氷をつくれる個性…あ、でもさっきは水を出てたよね。ということは水全般を全て変えられるのか…となれば水から水蒸気も!?これは応用がきくすごい個性だな……って!ごめん!!」
「いいよいいよ。というかすごい分析だね。なんか照れるなーちなみに"水"の個性はあたり。複合個性なんだ、だからあとは内緒!お互い頑張ろう!」
残り三種目、気張りますか!
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