夏だ!海だ!林間合宿だ!
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「それじゃあ!」
「第1回!A組女子会!はっじめっるよー!」
大きな露天風呂でしっかり温まって、いよいよ始まった女子トーク。ちなみにお風呂では峰田くん覗き見未遂事件が起こったり、それを止めてくれた洸太くんが倒れたりと色々騒動はあったりもした。峰田くんはいい加減学べ。
「じゃあまずは心ちゃんかしら?」
「あら、ウチ的にはそれ大トリかと思ってたわ」
「いやー!気になるのはさっさといかないとね!」
「大注目株やもんね〜」
「み、皆さん無理やり話させるのは…」
「いーのいーのヤオモモ!さ、心ちゃん!」
個人的にはお茶子が気になるな〜緑谷くんとはかなりいい感じだと思ってるんだけどな。あとこの間は聞きそびれたけど、響香もすごく気になるし。
そんなことを考えていたので、開始早々自分にまわってくるなんて思わず、口をあんぐり開けて固まってしまった。そして味方が百しかいなさそうだけど、百、あんたソワソワしてるの隠しきれてないよ……
「轟とはどうなの!?」
「前は聞きそびれたけど心ちゃん、名前で呼びあってるもんね!」
「実はもう付き合ってたりとか!?」
「だーー!もうわかった!話す!話すから静まれい!」
視線が痛い。キラキラした視線が痛い。響香のニヤニヤした視線も痛い。とにかく痛すぎてやけくそで叫んだ。……そんなに私、分かりやすいのか。
いざ話すとなると、何故か緊張する。別に告白するわけじゃないのにこんなに注目集まった状態で話すってだけで緊張するもんなのか。
「その…えーっと…わたしの、その、片想いで……あー!私は!焦凍くんのことが、好き!はい!」
「アオハルや〜!!甘酸っぱ〜〜!」
「わ〜!いつからいつから!?」
「いつから!?……自覚したのはほんと、ちょっと前だけど…」
「あの時の心は可愛かったね」
「写真もバッチリありますわ!」
「嘘ちょっとまってそれ初耳なんだけど!?」
てかヤオモモと耳郎しってたのー!?と三奈が騒いでるのを聞きながらいつから好きだったんだろうと考える。いつから……え、ほんといつからだ。分からない。
わかんないほど、いつの間にか特別になっていたのか。
自分が思っている以上に焦凍くんが好きなのを改めて自覚して、顔が熱くなるのを感じる。それを見逃さず見つけた梅雨ちゃんがケロケロっと笑ったのが聞こえた。
「ねね!心ちゃんは轟くんのどんなとこが好きなん!?」
「顔!?やっぱり顔!?」
「そういや聞きそびれたよね」
「ええ!心さん……!」
「……優しくて、あったかいとこ…もう勘弁して!!無理!!!」
これ以上はほんとに恥ずかしくて死ねる、抱きしめていた枕に顔を埋めるとキャー!と悲鳴があちらこちらから聞こえる。ほんっとに顔が熱い。
「心ちゃん普段大人っぽいから、なんだかそういう姿見れて嬉しいわ」
「お2人はとってもお似合いだと思いますわ」
「心ちゃん見守り隊結成しちゃう!?」
「しちゃおう!」
「あんたのペースで初恋、楽しみなよ」
「うん!応援してるよ!」
ぱっと顔を上げるとみんなが優しい顔で口々にそう言ってくれる。
散々騒いではいたけど、冷やかしたり馬鹿にしたりせずに心の底から応援する!って気持ちが伝わってきて、こう、なんか、もう。
「……みんな大好き〜〜!!」
「どわっ!?心ちゃん!?」
「あー!麗日ずるい!私も私も!」
「みんなで乗っかっちゃえ〜!!」
隣のお茶子に抱きついたことをきっかけに、みんなでわちゃわちゃと布団になだれ込む。ちょっと重いけどそれすら嬉しい。
「ねぇ!私お茶子の話も聞きたい!」
「え、え、私!?」
「お〜心ちゃんったら〜目の付け所がいいですね〜!」
「あ、響香のも気になってんだよね!」
「は!?ウチこそなんもなくない!!?」
声を上げればまた再会される女子トーク。顔を赤くしてるお茶子と響香はくそ可愛いし、みんな笑ってて、とにかく可愛くて、本当に大好きだって思った。
私は人に恵まれているって、こういう瞬間にしみじみと感じてしまう。
明日からは本格的に訓練が始まるけど、こういう幸せな時間が続けばいいのになって心の底から願った。
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