有精卵の出会いと悪意とUSJ
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ドッタンバッタンと駆回る朝は我が家にとっては意外と珍しいことでもあるし、そもそも消太さん自体が静かな方が好むのでしないのだけど、今日だけは許して欲しい。
「消太さん!!ネクタイできない!!!助けて!!!」
「…お前なあ」
ため息をつかれて始まった朝にデジャブを感じないこともないが、今日来ている服は一味違う。一味どころじゃないな。
今日から私は雄英高校ヒーロー科の1年生だ。
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どうにかこうにかネクタイも結び、というか結んでもらえて制服問題は解決。先に出る、と言った消太さんに「制服似合ってますか??」と聞いたら「すぐに見飽きる」と褒めて貰えなかった。雄英広いからそんなに会えないじゃん。褒めてくれてもいいのに。
そんなこんなで入試の時のように電車で数駅。相変わらず馬鹿でかい校門がそびえ立っている。まあその内慣れるはず。
クラス分けは合否通知に書いてあったのでもう知ってる。A組だ。学籍番号は13番だ。きっと最初の席は名前順だろうから話しやすい子だと嬉しいなーと淡い願望。あわよくば可愛いことお友達なれたら最高だ。
無駄に広い校舎を地図とにらめっこしながら歩いていると、どうにか迷わずについた。早いしまだ誰もいないかなーと思ってドアを開けるとめっちゃ元気のいい挨拶きた。
「おはよう!ぼっ……俺は私立聡明中学出身の飯田天哉だ!」
「え、あ、えっと翠蒼心です!おはよう!よろしく!」
思わず私も勢いよく返しちゃった…と若干照れながら入るとわりと人がいてさらにびっくり。流石だなあ、みんな早い。
というか毎年雄英はヒーロー科は推薦と一般合わせて40人ずつの1クラス20人って聞いてたけど、今年は同率でも出たのかな?21人みたい。なんか一番後ろだけ横1列多いし。
とまぁ自分の席に座るかと、教卓の前に貼ってあった席順をみて着席。すると既に来ていた前の席の女の子が振り返ってくれた。
「おはよう、ウチ耳郎響香。よろしくね」
「おはよう!翠蒼心です!よろしく!ねね、名前で呼んでもいい?」
「もちろん、ウチも心って呼ぶ」
早速1人お友達ゲット。話しやすそうで可愛い子とか願ったり叶ったりじゃないか。神様ありがとう。ぜひとも仲良くなっていきたい。というわけで早速他愛もない話をしていると「あっ!」とドアから赤髪の男の子がこちらを差してる。そしてそのまま私の席にやってきた。
「お前入試の時の氷のやつだよな!?」
「ん?まあ、氷は使うけど…」
「俺硬化の!!0P敵ロボ!!」
「あーー!!!あの時の!」
なに?知り合い?と尋ねてくる響香にそんなとこ〜と返す。記憶の中では確か彼は黒髪だった気がするけどイメチェンってやつかもしれない。深く触れる必要は無いだろう。
「って、名前言い忘れてたわ。俺は切島鋭児郎!」
「私は翠蒼心です。よろしくね」
「おう!」
というかお隣さんだったみたいでそのまま切島くんも混じえてお話タイムに突入しようか、という所で今度は前の方が騒がしい。さっきの飯田くんと先程入ってきたばかりのヤンキー君が激しく言いあいしてる。凄いな初っぱなから。
まぁ気にせずとりあえず様子見かなーと3人で結論を出したところで入ってきた人物にど牙を抜かれるまで3秒。
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