気張ってこーぜ!期末テスト!
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職場体験後の初のヒーロー基礎学は、救助訓練レースらしい。なんかえらくヌルッと始まった。
ルールは演習場のどこかにいるオールマイトさんが求難信号を発したらスタート。5人から4人1組で誰がいちばん早くオールマイトさんの元へ駆けつけられるか勝負ってことらしい。
早速第1組目が位置につく。それ以外のみんなはモニターの前に座る。私も百の隣に腰を下ろした。
それにしてもクラスの中でも中々に機動力の高いメンバーが集まってる。それはみんな同じ感想なようで早くも誰が1位か予想が始まった。
テープを使って色んな動きの出来る瀬呂くんに、身体能力が抜群な上に凡庸性が高い個性の三奈。怪我はまだ完治してないけどそれを差し引いても機動力はクラストップの飯田くん、尻尾を自在に操って入り組んだところでも軽々と動ける尾白くん。そこに混じる緑谷くん。
「強いて言うなら緑谷さんが不利かしら…」
「確かに、ぶっちゃけあいつの評価ってまだ定まんないんだよね」
「何か成す度大怪我してますからね…」
百と響香の会話に、脳裏に浮かんだのはヒーロー殺しの時のぴょんぴょん動き回る緑谷くん。結局経緯は聞きそびれたけど、あれが出来るならこの中でも機動力は負けないんじゃないかなーと思う。きっとあれみたらみんなびっくりだ!
「トップ予想な!俺瀬呂が一位!」
「あー…うーんでも尾白もあるぜ」
「オイラは芦戸!あいつ運動神経すげぇぞ」
「デクが最下位」
「私は逆に緑谷くんが1位!」
「アァ゛!!?」
爆豪くんにめちゃくちゃ睨まれたけど、こういう時は無視に限る。他のみんなも驚いてたけど、多分今からがもっと驚くぞ〜!お茶子達は飯田くん推しらしい。
スタートの合図でまず飛びだしたのは瀬呂くん。テープをつかって一気に広い上に行く。さすがだ、と思ってみているとさらにその上に飛び出す緑谷くんの姿。ほらほら、みんな驚いたでしょ。
「すごい……!ピョンピョン…なんかまるで…」
「1週間で変化ありすぎ…」
お茶子の言葉で既視感を覚える。が、その正体はすぐに分かった。そっか、爆豪くんに似てるんだな。みんなザワザワして、さぁ一位は!?と期待し始めたところで緑谷くんがおっこちた。
結局1位は瀬呂くんで、でも結果以上に内容がすごかった。私も頑張らないとな!
*
「いたた…最後の最後で落ちるとは…」
「まさかあそこでコケるとは誰も思ってないと思う」
「大丈夫ですか…?」
授業を終えてみんなで更衣室に帰る。男子にはどうしても身体能力で劣るけど、どうにか個性で補いつつ検討した女子たち。ちなみに私はパルクールと個性を合わせつつ頑張ったんだけど、最後の最後で盛大に足を滑らせて落ちた。
「心ちゃん、今日珍しく氷1回も使わんかったよね?」
「そういえば!どうして?水となんか動きすごかったけど」
「んっとね、個性の使い方の幅を広げたいな〜って思って模索中だからかな」
まあ今日の入り組みまくってるとこで無闇に氷ぶっぱなしても本当に救助する時に、応援来てもらいにくいじゃん?とお茶子に答える。
隣にいた梅雨ちゃんが「氷といえば…」となんだいなんだいと制服のボタンを止めながら聞く姿勢になる。
「轟ちゃん、心ちゃんのこと名前呼びしてたわよね?」
「んぐっ」
「あー!そう!それ私もめっちゃ気になった!」
「え、なになに!?ラブ!?ラブの話!!?」
そう来るか!とまさかの流れ弾にむせる。こっちでも話題になるなんて思わないぞ。
「轟くんと心ちゃん仲ええもんな〜実際のとこどうなん?」
「どうも何も…普通の友達だよ」
「でもでも〜なんか仲良くない?女子で下の名前で呼ばれてるの、心だけじゃん!」
「それはまあ、職場体験で一緒だったからね。仲良くなるくない?名前呼びもヒーロー名の名残みたいなもんだし。ほら、みんな早く着替えないと時間が…」
「ちょっとまって!なんか聞こえる!」
どう尋問大会から逃れようかと画策してると、突然響香から上がった声。みんな静かにして、響香の個性を使って隣の男子更衣室から聞こえてくる声に耳を澄ます。
てかよくよく見たらその近くに穴が…え、まさか…
「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!!八百万のヤオヨロッパイ!!芦戸の腰つき!!翠蒼の美尻!!葉隠の浮かぶ下着!!!麗日のうららかボディに蛙吹の意外おっぱァアア!!!」
見つけた穴に響香のイヤホンジャックが刺されていて、響く峰田くんの叫び声。まさかとは思ったけどまさかだった、繋がってた。女子更衣室にはブーイングする人もいれば、恥ずかしがって顔を赤らめる人など反応は様々。
「何て卑劣…!!すぐに塞いでしまいましょう!!」
「あ、じゃあ氷でとりあえず塞いであとで先生に報告しよっか」
とりあえず厚さもわかんないし、適当にしゃっと氷をつくる。なんか向こう側から叫び声聞こえたけどしーらない。女子のみんなの分の仕返しだ。ざまあみやがれ。
てか何だか響香胸を押えて……あっ、さっき峰田くんに何も言われてなかったこと気にしてる…のか?全く峰田くんも見る目がない。響香の控えめなお胸は形がいいし、可愛いんだぞ!
「心、何考えてんの」
「…ありのままが1番だと思うよってことかな」
「早く着替えて」
「うっす」
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