学べ!職場体験
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ヒーロー名考案の後、消太さんから改めて職場体験の説明があった。指名のあった人はその中から行きたい職場を選べとのこと。ありがたや。量は多いけど。
リストを貰って、一応家に帰ってから気になったところは一通り調べてみたけど、1枚目を見た時点で私の心は半分決まっていた。まさかあんな事言っちゃったのに指名を貰えるなんて思ってなかったよ、おまけみたいなもんだとしても驚いた。
「お前、どこにするんだ」
「……相談乗らないって言ってませんでした?」
「相談は乗らない、でも決めたこと聞くのはセーフだろ」
なんだかんだ心配してくれるんだ、と思ってからかってみるとジト目で睨まれた。それが面白くて笑うと容赦なく頭をはたかれる、痛いなあ。この不器用さんめ。
「エンデヴァーさんのとこ行こうと思ってる」
「…なんでだ」
「え、単純にNo.2のご指名だよ?…本命は別だとしてもありがたいし学べること多そうじゃん」
思いっきり顔を顰めた消太さんに答える。嘘ではない、もちろん他にも理由はあるけど。消太さんは数秒考えたあと「まあ、学べることの方が多いか」と納得してくれたみたいだ。それ以外に何があるのかは気になるとこだが。
「まあ、色々言われるかもしれないけど」
「ん?」
「帰ってこいよ、ちゃんと」
ぽかん、と口が勝手に開く。多分"色々"って言うのはこの流れでいくとエンデヴァーさんが私のことを引き取るとかそういうくだりの事だ。
いや、帰ってこいって…何だこの急なデレ。もうおかしくて勝手に笑顔が溢れる。めっちゃ嬉しいん。ニヤケてたら頭グリグリやられたけどそれでも嬉しい。嘘ちょっと痛い。
「言われなくても帰ってきます。私の帰る家はここしかないです」
「…そうか。あの人のとこも色々あるみたいだが、それはお前の方がよく知ってんだろうから大丈夫だろ」
まあそれは、と頷く。てかなんで知ってるんだ?と思ったけどUSJのこととかもしかしたらひざしさん辺りに聞いたのかもなあ。
「てか消太さん!私がいないからってご飯抜かないでくださいよ!?作り置きしていくからせめて夜はちゃんと食べること!」
「はいはい」
「うわ絶対聞いてない」
これはひざしさんにお昼もお願いしとこう、と密かに決意。作り置きしたやつはきっちり食べてくれるけど、それでも心配だ。仕事立て込んで忙しい時なんかはうっかり2日抜きそうになることもあった。あれは焦った。
そういや、改めて考えると1週間行くのか。そんなに消太さんと離れたことなかったかもしれない。いやないな。そう考えると
「寂しいなあ」
「…お前な」
「だってー!1週間ですよ!1週間!!長い!」
「長くない」
いつの間にか声にでてた心の内。ため息つかないで欲しい。寂しいもんは寂しいのだ、と開き直ると頭をまた叩かれた。今日はよく叩かれる、私の頭はモグラ叩きか。てか消太さんあんまり寂しそうじゃない、くそう。さっきはデレてくれたのにな、とちょっと拗ねる。
「まあいいですよ。1週間後にあっと驚かせてやりますから!」
「そうか。楽しみだな」
「えっ」
散々叩かれた頭にまた手が上がって、少し身構えるとクシャりとひとなでされて離れてった。予想外の行動と言葉に一瞬固まるけど、すぐに抱きつく。もちろんヘッドロックかけられた。痛かった。
「約束な、今回はあくまでも"体験"だ。無茶はしない、ちゃんと指示を聞く、突っ走らない。そんで1つでも多く学んで帰ってこい、いいな?」
「はい!」
しっかり大きくなって帰ってこよう!と決意して立ち上がる。さて、荷物整理をしなければ。作り置きもこの2日で作らなきゃ行けないしやることは盛りだくさんだ。
「…まあ、行くのはまだ先だけどな」
「あ」
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