体育祭:Rising
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「皆ーーー!朝のHRが始まる!席につけーー!!」
「ついてるよ。ついてねーのおめーだけだ」
一日の臨時休校を経て、今日からまた学校が始まる。自分のなりたいヒーローになる為頑張らなければ!と気合いを入れて学校へ。教室につくと飯田くんがフルスロットルだしみんなからめっちゃ心配された。
消太さんのお見舞いに行った際にたまたま会ったリカバリーガールに抜糸して貰ったおかげで包帯はかなり減ってる。
そしてその帰り、早く帰ってきて欲しいといった。寂しいって言ったらいい加減独り立ちしろって言われた。でも早く帰るって言ってくれた。そう、言ってくれたんだけどね。
「お早う」
「「相澤先生復帰早えええ!!!!」」
「先生無事だったのですね!!」
「無事言うんかなぁアレ…」
誰が次の日に出てくると思いますか。というかフラフラしてる。ぐるぐるミイラは変わんないし。聞いてないよほんと。これは今日家に帰ったら一言いわないと気が済まない。
「俺の安否はどうでもいい。何よりまだ戦いは終わってねぇ」
消太さんが言った言葉にみんなおののく。また敵か、それともいきなりのテストか。しんっと静まり帰った教室。そして次の言葉は
「雄英体育祭が迫ってる!!」
「「「クソ学校っぽいの来たあああ!!!」」」
今日も元気に声が揃います。盛り上がるみんな…だけど、一部の人からはこんな時にやるのかよ!?と。だがこんな時だからやると消太さん。そもそもそんなことで潰していい行事じゃないと。まあプロヒーローに見てもらえる年に1回、計3回しかないチャンスだ、と。
まだ抜糸の後が少し残る左手首をみる。強くなるなら、まず体育祭からだ。筋トレ、個性の使い方、あと体術。やることは沢山ある。でも消太さん、やっぱりフラフラで来るのやめて欲しいです。
*
「翠蒼」
「あ、轟くん」
「大丈夫だったか、色々」
四限が終わっていざご飯、今日は弁当をつくってないから食堂だ。そしてお誘いしようと思ってた彼からお声がかかった。そう、轟くんには色々説明しなければならない。
だからわざわざお弁当も作らなかったんだけど
「おい心!」
「……マイク先生、轟くんの前だからって名前呼びやめてください。無視しますよ」
「わりぃわりぃ!ついな!」
教室から出る直前、わざわざ来たひざしさん。さっきまで隣で授業だったらしい。だからといって色んな人の目があるところで名前呼びはほんとやめて欲しい。そばにいたのが轟くんでよかったけど!
そして肝心の用事はどうやら職員室に来て欲しい、と消太さんが呼んでいたとのこと。それだけ言って去っていったひざしさんはまじで慌ただしい。
「……ごめんね。色々今のこと含めて話そうと思って、お昼ご飯誘おうと思ってたんだけど」
「俺も聞きてぇことあったからそうしようと思ったんだが、そっち優先だろ。放課後いいか?」
「もちろん!ごめんね!」
轟くんは「気にすんな」と言って送り出してくれた。イケメンは今日も優しい。
しかしお腹すいたし、何よりお弁当持ってないのに職員室に来いだと、なんてことだ。しょうがないから消太さんにゼリーをもらおうと決めていざ職員室へ。文句言ってやろうとは思ってたしちょうどいい、と気合いを入れて乗り込んだ。
「失礼します。消太さん、なんの用事ですか」
「は?呼び出しなんてしてねぇぞ」
「え?ひざしさんから言われたんですけど」
私達二人の視線がひざしさんに突き刺さる。彼は「会いたかったろ?」なんて言ってウィンクした。まあちょうどいい、文句は元々言うつもりだった。
「なんで学校来てるんですか、聞いてない。退院したのも」
「そりゃ意識戻って歩けるようになったら来る」
「普通は来ません。あとお昼ご飯ないんでゼリー下さい」
「そこの冷蔵庫入ってるから勝手にとれ」
冷蔵庫を開けると3分の2ぐらいゼリーだった。これ消太さんの私物なんだよな、いいのか共有の冷蔵庫なのに。それにしても意識あって歩けたら来るって基準がおかしいよね。けどこれ以上文句言っても聞きはしないので諦めた。
ちなみにゼリー1個は少なすぎたので、2個貰ったらちょっと睨まれたのはここに記しておく。
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