有精卵の出会いと悪意とUSJ
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"昼休み職員室来い"
四限終わり、意気揚々と百と響香と共に食堂に行こうとしたら消太さんから携帯に入ってたメッセージにより阻まれた。泣いた。そして1人で虚しく職員室に向かうと、すっごいちょっとした雑用だった。こういう時に便利に使うのやめて貰えませんかね!?
そんな訳で1人虚しく食堂に向かう。うーん今日はハンバーグ定食にしようかな、と注文下まではよかった。ただいかんせん人がごった返しすぎて席がない。どうしたもんかねーと探すと窓際に一つだけ発見。紅白の形のいい頭が良く目立つ。
「お隣いい?」
お蕎麦を啜っていた彼は快く頷いてくれた、ありがたや。遠慮なく隣におじゃましてランチラッシュ特性のハンバーグを頬張る。うん、美味しい。お腹が減って死にそうだったから余計に美味しく感じる。
「…すげえ幸せそうに食うな」
「誰かの作ったもの食べるのって美味しくない?」
「普段は自分で作ってるのか?」
「そーそー」
轟くんは実家暮らしらしくお姉さんが料理してくれるらしい。ほー轟くんのお姉さんとか美人そうだ。あとお蕎麦が好きなんだって、暖かくないやつってことがちょっと可愛かった。こんな感じで沢山ではないけどゆったり交わされる会話が楽しく心地いい。それにしても轟くん、お顔綺麗だな。これが世にいうイケメンってやつか…と少し眼福を貰ってたところに鳴り響く警報。
「お」
「え、警報…速やかに避難?」
近くに座ってた上級生らしき人に尋ねると、セキュリティレベル3とかなんとか。まあ校舎内に誰かが侵入したんだと。敵だとしたらヒーロー校の最高峰に忍び込むことが浅はかすぎるし、なにより自由なこの時間帯は選ばない。
だとしたら誰だ、と思ったその時窓の外にマスコミが見えた。ああ、何かの手違いで紛れ込んだか。
「轟くん、轟くん。マスコミみたい」
「だな。じゃあ避難しなくていいか」
「そうだね……うわっ!」
私たちはマスコミだと分かったけどそれはもう周りは烏合の衆、大慌て。2人で納得しあったのにいきなり椅子を蹴られてその後に押し迫る群衆に椅子ごと落ちそうになったところを、お隣の轟くんに支えられる。…が、その体制がやばい。
「ご、ごめん。ちょっと、戻りたいけど戻れない」
「別に気にしてねぇ、落ち着くまで大丈夫だ」
いやー胸にダイブはどうかと思うしわりと緊張しますぜ、イケメンくん。いつまでこの体制でいればいいんだろう、早く落ち着かないかな。と思ってたら「大丈ー夫!」と先程教室で沢山聞いた声。飯田くんだ。
そして彼の一言により食堂は元の状態に戻って、私の精神的にも助かりました。
*
昼の騒動はあったが、マスコミが正体だったこともあり通常通り授業が執り行われた。続きの委員会決めをするそうだ。
ガッチガチの緑谷くんと堂々とした百のふたりが教壇に立つ。どっちが委員長よ…と内心苦笑いだ。
「で、ではほかの委員決めを執り行って参ります!
…………けどその前にいいですか!」
なんだなんだと注目が集まる。
「委員長はやっぱり飯田くんが…いいと思います!」
昼の1件を受けて飯田くんがやるのが正しい、と思ったと緑谷くん。さっきまでの緊張はどこいった、めちゃめちゃ堂々としててカッコイイじゃないか。クラスもそんな緑谷くんに押されて沢山の賛成の声が上がる。
そして焚き付けられた飯田くんは委員長になることを承認。頑張れと沢山の声が彼にもかかる。誰だ非常口飯田っていったやつ、めっちゃ面白い。
ただ隣でちょっとだけ不服そうにしていた百は可哀想だったのであとで飴ちゃんをあげようと思いました。
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