シリウス・ブラック
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柔らかそうな栗色の髪の毛と優しい笑顔が私の心を癒す。
「ルーピンさん、本当によかったです。私は何のお役にも立てずに不甲斐なくて申し訳ありません。」
「そんな!頭を上げてください。私は君にどれだけ助けられたことか。」
狼人間援助室の個室で私は狼人間のリーマス・ジョン・ルーピンさんと話をしていた。
なかなか就職が決まらなかったルーピンさんがこの度めでたく出身校であるホグワーツの教員になるという報告を聞いているのだった。
反人狼法が制定されてからと言うもの、おおかたの人狼はまともな就職もできず闇の世界に入ってしまう人が多い。
支援室に相談にやってくる人の中には気が荒く危険な人も大勢いる。
そんな中、ルーピンさんはとても人間ができていて、一見すると狼人間になんて見えない。
私は人としてルーピンさんを尊敬しているし、全力で力になりたいと思っていたらから今日の報告は本当に嬉しい。
「では、9月からは先生になって忙しい毎日を過ごされるのですね。
ルーピンさんはとても優しいので大人気の先生になりますね。」
「そうなればいいのですが…」
私の言葉に嬉しそうに照れ笑いする顔が可愛い。
「では…ホグワーツより正式な採用通知が届きましたらお手数ですが…もう一度だけこちらにご足労お願いできますでしょうか?
最後に登録作業がありますので…」
「わかりました。届き次第また伺います。」
ルーピンさんが部屋から出て行く後姿を見送ると私は嬉しくてひとりにっこりと顔を崩した。
よかった…自分のことのように嬉しい!
狼人間に関する業務は嬉しいことより辛いことのほうが多いのが現実だ。
私の中で癒し系だったルーピンさんにそうそう会えなくなるのは少し残念だけど、先生になったらルーピンさんは今よりもっと笑って毎日を過ごせるだろう。
よし、残りの時間も仕事がんばれそう!そんなことを思いながら個室の扉を開けた。
「おっと、失礼!」
勢いよく開けた扉の外の人物が私に向かって両手を上げた。
「あ!すいません!!いらっしゃるとは知らずに!!!」
慌てて顔を見たら、そこに狼人間捕獲部隊のウィリアムさんが立っていて私は赤面する。
「いやいや、僕のほうこそごめんね。」
真面目な顔のときは精悍でとってもハンサムなのに、笑うと笑顔がまぶしい。
浅黒い肌も、たくましい腕も何もかもが今日も輝いている。
「はい。これ、今月のリスト。登録お願いします。」
そう言って私に笑いかける。
「了解しました!」
私も満点の笑みでウィリアムさんを見る。
「今日も相変わらず可愛いね。じゃ、後少しだけどお互いにがんばろうね。」
「おっ…お疲れ様ですっ!!」
私はウィリアムさんの逞しい背中にお辞儀をしながらニヤニヤする。
私のこと可愛いって!!!キャー!!!最高!!!!
今日はお昼にトンクスにシルバーリング男の愚痴も聞いてもらえたし、ルーピンさんの就職報告も聞けた。
極めつけに憧れのウィリアムさんに会えて可愛いって言われちゃった!!!
シルバーリング男の一件はこの日をより楽しくさせるスパイスだったのかしら?!
そんな自分のプラス思考は嫌いじゃない。
私はスキップしながら自分の机へと向かった。
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