シリウス・ブラック
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顔を上げると空からびっくりした顔の女が降ってきた。
シリウスは反射的に彼女を胸の中に抱きしめる。
二人の周りにパラパラと散乱している丸いものは何だろう?
…ん?!
俺のシルバーリングは?!
さっき右手から左手に付け替えてみようと外したリング。
どこに消えた?!
女を胸に抱いたまま後ろを振り返る。
階段を勢いよく転がっていくのは飴玉らしい。
それにしてもこの大量の飴玉は何だ?!
七色の飴玉が階段を転がり落ちていく。
その中に一緒に転がり落ちていく、キラリと光るシルバーリング!!
「私のキャンディー!」
「俺のシルバーリング!」
二人は顔を見合わせると慌てて体を離す。
「おい!女!!俺のシルバーリング!!」
「えっ?!ええっ!!」
二人は何故か転がり落ちていく飴玉の間を一緒に階段を下った。
「あっちだ!」
「どこですか?!」
「ああ!!待て!!俺のリング!!」
シルバーリングは止まることなく階段を下ってそのままキャンディーと共に人混みの中を進んで行く。
散乱して転がり続けるキャンディーを見て辺りがざわめく。
散歩中の犬が喜んで走り出し、子供達が珍しそうにその場にしゃがみ込む。
とにかくショッピングモール街は人が多くて思うように進めない。
二人は障害物を避けながら転がり続けるリングを全速力で追いかけた。
「急げ!見失う!」
「ちゃんと見てます!あそこです!」
リングは通行人の靴に当たって向きを変えると溝に向かって転がっていく。
「あっ!」
「あっ!」
リングが小石に当たって小さく跳ね排水溝に消えるのと二人が声をあげるのが同時だった。
「…ああ…」
「あっ!魔法!!アクシオ!!」
排水溝からシルバーリングが引き寄せられる。
戻ってはきたものの、リングにはドロリとした何かがくっついていた。
「…あの、これ…」
「…女…。何てことしてくれる…」
「えっ?!私のせいですか?!」
「当たり前だろっ!!
新しく買い替えろ!!」
「ちゃんとここにあるじゃないですかっ!私のキャンディーは全部たべれなくなったんですよ?!」
二人は肩で息をしながら言い合いを続けた。