シリウス・ブラック
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(今日は早いな!嬉しい!)
珍しく残業もなく定時で上がれた私は、エレベーターに乗りながら心なしか浮かれていた。
私の名前は猫屋敷名無し。
狼人間援助室勤務、25歳、独身。
日本のマホウトコロ卒業。
将来は海外で活躍したいと就職活動後、憧れのイギリス魔法省に就職。
今はまぁ…想像していた部署とは少し違うけれど仕事は気に入ってるし、生活は充実している。
後は疲れた私を癒してくれる彼氏がいれば最高…なんだけど、そんな人いない。
そもそもこんなにたくさん人がいて、男性のほうが多い職場なのにおかしくない?!
私はエレベーターの鏡に映る自分の姿を見る。
目は大きいって言われるけれど…口もね、小さくてかわいいって言われる。
でもイギリス人女性に比べると背が低い、ついでに鼻も低い、胸が小さい、お尻も大きくないし、手足は言うほど長くない。
華奢だねって褒めてくれる人もいるけど、大概は子供みたいって言われることのほうが多い。
それって、ここではダメでしょ?
だって色気のあるセクシーな女性がモテるんだもん。
今日も窓口に来た相談者さんに、職員さんですか?って聞かれたし…。
ちゃんとスーツも着てるのになぁ…。
魔法省を出ると、さっきまで雨が降っていたのか地面が濡れている。
雨上がりの匂いは好き。
今日の夕ご飯は何にしよう?
まだ時間も早いしカフェで食べて帰ろうか?
近所のサンドイッチ屋さんでベジタブルサンドを持ち帰りにして映画鑑賞もいいかも。
そんなことを考えながら歩いているといつも行きたいと思っていたキャンディー専門店が目に入る。
休日は大人気の人だかりで行く気にならないし、平日仕事終わりに店の前を通るときには閉店している。
時計は17時半すぎ。
18時には閉まってしまうこの可愛いお店、20分間あれば十分買い物できる!!!
私は急にテンションが上がって、ワクワクしながら店のドアを開けた。
店内は甘い香りに満たされていて、可愛いキャンディーが所狭しと陳列されている。
なんて可愛いの?!
全部買って帰りたい!!!…と思ったものの、1人で食べるのには限界があるわよね。
でもでもせっかくなんだし沢山買いたい。
そうだ!職場に持って行こう。
みんなで食べたらいいじゃない!
私は籠を掴むと七色に変化する丸いキャンディーが入った瓶を4つ入れる。
瓶は結構な大きさで、キャンディーが3、40個入ってるんじゃないだろうかというサイズだ。
1つは自分用、後は職場と友人のトンクスにでしょ、あと一つは実家に送ろうかな。
ついでに棒つきのユニコーンの形をした女子のテンションが爆上がりするキャンディーも追加するとレジに向かった。
ずっしりと重たい紙袋を持ちながら私の心はウキウキしていた。
店員さんがおまけにハート形の大きなキャンディーをくれた。
『これを気になる相手にプレゼントすると両想いになれるんです。』
店員さんはたしかこう言っていた。
私は相手もいないのに頭の中で理想の彼氏を想像してひとりニヤニヤした。
ショッピングモールの周辺に差し掛かって、人通りが増える。
私はそんなことは気にせず、まだ頭の中で妄想を続けて家路を歩いていた。
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