教授
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「オエッ!!!マズッ!!!!」
「つべこべ言うな!飲め!!!」
スネイプは大きなスプーンに鍋の中身をさらにすくって妻の前に差し出した。
「何でこんなまずい味にするの!」
「ショック療法が一番なのだ!!!」
「一か月ぶりに帰ってきた妻に飲ませる薬じゃない!!!」
一か月ぶりにホグワーツに帰ってきた名無しは文句を言いながらも大口を開けてスプーンを口に入れている。
スネイプはその間抜けな顔を見て小さく笑った。
「おえ~ええええええっ…玉に会える日が来るのかしら…こんなの飲んだら玉死んじゃわない?」
「兄上が持たせてくれた薬草を追加してさらに苦くしてやろう。」
「ひえっ!!!」
「狐が消滅して弱まった魔力を強める効果もあるのだ。文句を言うな!」
名無しは足をじたばたさせて眉間に皺を寄せた。
「頑張って毎日飲むからあの可愛い喫茶店のケーキ食べたい!」
「…私は忙しい…」
「…それじゃ、私も今夜は忙しいから自分の部屋に帰ります。」
「…。」
痛いところをついてくる。
流石、私の妻になるだけの女だとスネイプは思う。
スネイプの心を読んだように名無しが勝ち誇った笑みを浮かべた。
「一か月ぶりに帰って来たら仕事が山盛りで忙しいなぁ~…さぁ、部屋に帰って仕事しなきゃ!」
名無しはスネイプの首に腕を回して可愛らしい上目使いで微笑んだ。
「…お互いお仕事がんばりましょう?」
密着された胸がジワリとあたたかい。
狐は消滅してもその色気だけは彼女の中に残していったらしい。
スネイプはその細い体を力いっぱい抱きしめた。
私の名無し。
愛おしい妻。
「ケーキでもなんでも好きなものを食え。私は今からお前を食う。」
「ふふふ…聞いたわよ…丁度行ってみたいお店が…」
「黙らんか…」
その可愛い唇を自身の唇で塞ぐ。
ああ、なんて甘い。
「私を愛してる?」
「…私は言葉より行動で示すタイプでね」
二人の指が優しく絡み合う。
またいつかあの銀色の狐に会えるだろうか。
『名無しをずっと守ってね』
約束しよう。
「もう遠くに行くな」
スネイプ教授が子守唄のように囁いた。
「セブルスの愛はとっても広くて深いから、私がいくら泳いでもその外にたどり着けそうにないわ」
彼が優しく私の額にキスをしてくれる。
スネイプ教授の愛の中にいれば怖いものなんて何もない。
優しく愛おしいその瞳を見つめて私は微笑んだ。
end
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