教授
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楽しかったクリスマス休暇はあっという間に終わり、また賑やかな学校生活が始まった。
「ルーピン教授、週末はトンクスとデートですか?」
私は本を移動させながらニヤニヤした。
「筒抜けだな…」
照れたような苦笑いが可愛らしい。
ルーピン教授はこんな優しい顔して、時々とんでもない悪戯をしてくるのでやり返すのにいいチャンスだ。
「ラブラブなんですよね~ふふふ…」
「そっちもね。」
ギョッとして辞書くらいの重さの本がどさりと足の上に落ちた。
「うっ!!!なっ、何のことですか?!」
「名無しに筒抜けなら、僕にも筒抜けってことさ。」
トンクスのやつぅ~!!!!
私は赤面して動揺しながら本を拾って棚に戻した。
「…ところで…最近シリウスから連絡があったかい?」
シリウスと聞いて私の心臓が飛び上がった。
「いえ、お忙しいんじゃないでしょうか?…いろいろ…」
段々語尾が小さくなってしまう。
「君の話ばかりしてるんだ。そんなに言うなら連絡しろと言ったんだがね。」
「…。」
どう答えて良いかわからずに私は黙りこくった。
私の話?
いったい何を話してるんだろう…。
「一度名無しから…」
「それは無理です。」
私はきっぱりとそうルーピン教授に言った。
「以前のように会うことはできません。スネイプ教授を心配させたくないので。」
そう口にしたら心臓がドキドキした。
ルーピン教授が私の顔をじっと見つめる。
「…悪かった。もうこの話はおしまいにしよう。
さぁ、授業が始まるよ。」
教室に生徒達が入ってきて、私たちの会話は終わった。
金曜日のことだった。
最終授業が終わり、生徒はもちろん教員も心無しかみんなウキウキしているように思えた。
私も薬草の散らばった机を魔法できれいにしながら鼻歌を歌う。
(今日の夕食はなんだろう…チキンかな?!ビーフかな?!お腹が空くと日本食のこと思い出しちゃうのよね…。
熱々のお味噌汁とパリパリの海苔と納豆。炊き立ての白米に乗せて食べたら…。)
「随分と機嫌がいい…」
黒板の前で腕を組んだ教授がいつもの白けた顔で私を見る。
鼻歌くらいいいじゃない。そんな顔慣れっこだもん。
チラっと教授を見て何も言わずに私は作業に戻る。
薬草のかけらを指で摘まんだら背後から抱きしめられて驚きの声を上げてしまった。
「わっ!どうしました?!」
「嬉しかろう?今日は金曜日だ。」
ああ、もしかして…スネイプ教授は私が週末教授の部屋にお泊りできるのを嬉しがってると思ったのかしら…。
白米のこと考えて鼻歌歌ってたなんてバレたら口聞いてもらえない!!!
「すっごくすっごく嬉しいですよ。でもまだ生徒が戻ってくるかもしれないので離してください。」
首をひねって背の高い教授の顔を見たら、瞳の奥に熱が籠った色っぽい眼差しが私を見つめている。
「…嬉しいのはスネイプ教授のほうでは…?」
とっても可愛らしくて愛おしくて私は思わず笑ってしまう。
教授をこんな表情にできるのは私だけだ。
「…生意気なことを…」
そう言って教授が私の首筋を強く吸った。
ジリッと熱い痛みが走る。
「あっ…だめっ」
全身に電流が走る。
その時、スネイプ教授が突然私から体を離した。
何事かと私はスネイプ教授を振り返った。
バチンッ!!!!
聞きなれた音がして目の前に人影が表れた。
「おっと!スニベルスも一緒だったか!」
「貴様っ!何を考えているっ!ここは我輩の…」
憤慨して大声を出そうとしたスネイプ教授の顔面をシリウスの大きな手のひらが押しのけた。
「名無し、元気だったか?」
突然のシリウスの登場で私は言葉もなく立ちすくんだ。