教授
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「…スネイプ教授…」
腕の中で気まずそうに名無しが囁いた。
「えっと…クリスマスケーキ…食べたかったなぁ…」
スネイプは後ろから名無しの耳を甘噛みしてやる。
「ひゃっ!」
この期に及んでケーキのほうが大事なのだろうか。
「やっと私のものになったと言うのに…ケーキのほうが大事なのか?」
「教授が一番好きです!」
慌てて名無しがスネイプのほうを振り向いて弁解する。
その頬は真っ赤に染まって可愛らしい。
「…でも…もうそろそろ離していただけませんでしょうか…」
「断る。」
スネイプは名無しの首筋に顔を埋めると大きく息を吸い込んだ。
クリスマスにぴったりの甘いアップルパイの香り。
ずっとこうしていたい。
夜はまだ始まったばかりだ。
唇が離れた後、スネイプ教授は私の手を引いて薬学室に歩いて行った。
見慣れた教室が今日はなんだか初めて来たみたいに見える。
私の見ていた世界がスネイプ教授によって全て変えられてしまったみたい。
夢みたいで突っ立ていた私を背後から優しく抱きしめた教授はそのまま傍にあったソファーに座った。
私も引き寄せられるように一緒に座る。
でも後ろに教授がいるから、膝の上に乗ってしまう格好になって私は焦った。
「きょっ…教授、あの、私重たいので離してくださいっ…」
「…かまわない。」
耳元で囁かれ鳥肌が立つ。
待って、スネイプ教授ってこんな甘い人だったの?!
いつものあの教授は何なの?!
嬉しいけれど混乱して心臓が爆発しそう。
恥ずかしすぎて言葉も出ない私は硬直したまま教授の腕の中でじっとしていた。
ふいにうなじを撫ぜられ私は飛び上がった。
首筋に優しく甘く柔らかい唇の感触がして背中の下から上に電気が走る。
「あうっ!」
思わず変な声が出てしまって両手で口を塞いだら、背後から楽しそうな小さな笑い声がする。
また吸い付くような唇で首筋を弄ばれる。
「…~っ!!!」
私は目をギュッとつぶって教授の腕にしがみつく。
「やっ!やめてくださいっ…スネイプ教授っ…」
何度目かで恥ずかしさとよくわからない感覚に耐えられなくなった私は足をじたばたさせた。
「ついやりすぎてしまう。すまない。」
ぽふっと私の右肩に教授の顔が乗って、少し切なそうな表情のスネイプ教授が頬ずりしてくる。
「こんなに私を待たせた名無しが悪いのだ…」
そう言いながら全身で私を包み込むようにして強く抱きしめた。
どういう意味だろう?教授も私をずっと好きでいてくれたの?
もしそうなら凄く嬉しい…。
…でもやっぱりこの態勢は恥ずかしいし、スネイプ教授の顔も見づらいし…
「…スネイプ教授…えっと…クリスマスケーキ…食べたかったなぁ…」
話題を逸らそうとそう言ってみたら、耳を甘噛みされて全くの逆効果になった。
また変な声が出てしまう。
いつになったら離してくれるんだろう…
私の首筋に顔を埋めるスネイプ教授。
なんだか子供みたいなスネイプ教授が可愛くなってきちゃった…
もう少しこのままで。
あと少ししたら今度は私が教授に抱きついて沢山甘えよう。
私は幸せを噛み締めながらゆっくりと目を瞑った。