教授
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Magic Winter Wonderlandの見どころは夜だったのね。
私はベンチに座りながら、キラキラと夜空に輝くイルミネーションを見つめた。
今日一日本当に楽しかったな。
昼間からスネイプ教授とデートできたら最高だろうなと何度も妄想していたのが、現実になったんだから。
もうすぐ今日が終わってしまうのが悲しい。
金色の糸が二人に繋がっていると知っても、努力しなければ気持ちは伝わらない。
今ここで好きだと言ったら、教授はどんな顔をするだろうか?
嫌われてはなさそうだけど…まだ勇気が出ない。
こんなに楽しかった一日を涙で終わらせたくない。
私は横に座るスネイプ教授の手に持つチュロスの容器から揚げたての熱々を一つ摘まんで口に入れる。
「魔法の世界にいるみたいですねぇ…」
「…ここは魔法の世界だろう…」
スネイプ教授が呆れたようにつぶやく。
「帰りにさっき見たパステルカラーの巨大綿あめ買ってくださいね!!」
「これを食べてまだあれを食べる気か?正気の沙汰とは思えん…」
「…絶叫マシーンと知って私をエレベーターに入れたお詫びの印です!
本当はでっかい犬のぬいぐるみも欲しいですけど、教授が風船割りゲームをしてくれるとは思えないので勘弁してあげます!」
私はまた砂糖たっぷりのチュロスを摘まむと、今度は教授の口に放り込んでやった。
「怒りっぽい人にはお砂糖がよかったかな?
ルーピン教授は優しいからきっとそうだ。」
そう言いながら両手が塞がっているスネイプ教授の唇についた砂糖を指で拭った。
優しい微笑みで唇の砂糖を拭われた時、もし両手が開いていたなら引き寄せて唇を重ねてしまっただろう。
巨大な綿あめを持って子供のようにはしゃぐ名無しをスネイプは見つめた。
ゲームコーナーの風船割りにも挑戦してやろうかと思ったが、景品の大きな黒犬を見て嫌な男を思い出しスルーした。
ホグワーツに到着したとき、時間は深夜を回ろうとしていた。
「やっとわが城に到着!!!」
体は疲れているのに、もう今日という日が終わってしまうと思うと名無しを引き止めたくなる。
雪の上に足跡をつけながら名無しが一段、一段とホグワーツの階段を上って行く。
「スネイプ教授、明日がクリスマス本番ですよね?」
「…ああ、そうだな。」
「明日も一緒に遊びましょう?」
「…遊ぶ?」
言い方を誤ったと苦笑いを浮かべて名無しが振り返る。
「クリスマスは家族で一緒にパーティーでしょ?
私たちもパーティーしながらおいしいチキン、一緒に食べましょう!」
もしかすると名無しも自分と同じ気持ちなのかもしれない。
「大広間を入るところにツリーがあるだろう。」
「はい。すっごくきれいですよねぇ。」
「プレゼントはツリーの下に置かれる。」
「えー!そうなんですか?!日本は枕元にサンタさんが置いてくれますよ。
子供限定ですが。」
「…ここでは大人もプレゼントを交換する。明日見てみるといい。
…誰かの贈り物があるかもしれませんな。」
スネイプはそう言いながら、自分も階段を上って名無しの頭にポンと手を置いた。
「トンクスがまた笑えるプレゼントくれるかもしれません!
このセーターもトンクスからのプレゼントでした!」
「…だろうな。」
「ルーピン教授とシリウスもくれるかなぁ?!」
「あいつらからの贈り物は受け取るな!」
「えー!失礼じゃないですかぁ!!」
「綿あめを振り回すな!」
スネイプと名無しの笑い声がホグワーツの中に消えて行った。